夜汽車が湖のほとりで
誰かを待っている
夜は静かに寝ているだけで
何も気づいていない

誰が予約したのか
夜汽車の切符を持ち
風がやってきた
誰が破いたのだろう
座席番号の部分が欠け ....
ながい腕を
まっすぐに伸ばして
陽ざしをさえぎり
さらにずんずん伸ばして
父は雲のはしっこをつまんでみせた


お父さん
いちどきりでした
あなたの背中で
パンの匂いがする軟らかい ....
おかあさんから手紙がきました。
おかあさんは手が震えるから、看護婦さんが字を書いた手紙でした。
おかあさんの写真が2枚入っていました。
おかあさんはおしゃれできれいで自慢のおかあさんでした。
 ....
 僕は、君の名前を思い出すことができない。
だから、名前を勝手につけて話をしようと思う、君の名前はノア。
美しい子供だったということは覚えている、ピタゴラスの定理のような美しさを持つ子供だった、
 ....
変わらないね と
あなたが笑う

おばさんになったわよ と
口では否定しながら
ちょっと考え込む

15年前と今のわたし
どこが変わったのかしら

また あなたが笑っ ....
ヒロくんは
ほ乳びんの乳首ならチュウする
「わたしの乳首はキライなの?」と
ほ乳びんの乳首にやいてみる
二十代が終わるときは

なにも響いてこなかったのに

きょう三十代が終わる

なぜか十代さいごのときが

懐かしくなっている

べつに追憶を重ねているわけではない

ただほんと ....
よくあるはなしに

宇宙をかんじる

たとえば夏夜のおとことおんなに

たとえば秋朝のおとことおんなに


闇のなかにも

光のなかにも

花火をたくさんあつめても

昼 ....
という問いには自分なりに一つの結論を持っている。

「現代詩は難しい?」
と聞かれたら、いつもこう答えるようにしている。
「難しいものもあるよ」と。


以前こんなことを書いた。 ....
お月見団子を作った。
ついでにお月見にちなんだ話を一つ。

その昔、十五夜にお月見をすると…
十三夜(10月11日)にも同じ場所にてお月見をしないと
それは「片見月」と言って縁起が悪い ....
忘れてないよ、ただ
少し照れ臭かっただけ
低血圧で高所恐怖症の僕と
渓谷の暖かなこちら側まで
一緒に飛んでくれたのは
君の翼だった

忘れてないよ、ただ
言葉が見つからなかっただけ ....
手首をすぎる風の先に
向かい合う双つの枯れ木があり
雨に雨を降らせている



夜が増すごとに
熱は辺をゆく
遠くも近くも ただ打ち寄せる

朝の裾が笑い
見えな ....
足が歩いていた
宙ぶらりんの午後の
人影も疎らな舗道を

足が歩いていた
左右ぃ 左右ぃぃ
交互に舗道を愛撫しながら

足が歩いていた
素っ気ない陽射しを
ふくらはぎに受けて

 ....
初めて会う人の顔の真ん中に
或いは胸の真ん中に
おへその辺りに
とにかくその人の中心線に
隙間がないかどうか
確かめる
それは
ある時はボーリングの球くらいの大きさだったり
ある時は米 ....

掃除をすると
部屋の四隅から
無限に白い米粒が出てくる
表面は乾いて
埃にまみれて
まるで
昔わたしが産み落として
そのまま捨てた卵のようだ


遠くに見えるラブ・ホテルの ....
風の音がした
ふり向くと誰もいない
十八歳のぼくが
この街をつっと出ていく

いつも素通りしていた
その古い家から
いつか誰かの
なつかしい声が聞こえた

敷石を踏む下駄の
細い ....
お人好しの楽天家を
気取ったって
些細な石にもつまづく
几帳面
後ろを向きながら
前へ歩いていく
ちょっと湿っぽい
僕らしき僕

典型的なO型気質を
なぞったって
大雑把な素 ....
思い起こせば、北村家には幾つかのルールがあった。

一つ 『チョコレートは食べていいのは一日3かけらまで(板チョコ)』

理由は、チョコレートの食べすぎは鼻血を誘発するからだそうだ。育ち盛りの ....
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています
愛しています ....
 
あら、どうも
はじめましての
ごあいさつ
 
 
お久しぶり、と
云うべきですか?
雨上がりの
ささやかな庭で
どうしても
名前を思い出せない虫が
りゅう、りゅう、理由と
鳴いている

僕は滞った雲に
力なく視線をあずけて
ありもしない
翼の付け根あたりを
かり ....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと

消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
私という生命が
物事に感応した時
私の心は何故って
私自身に問いかける

私はさまざまな言葉の森を彷徨い
その意味する言葉を探す

簡潔に 適切に見いだした時
その言葉の群れは
ド ....
目をつむろうか
草花が閉じるように
ゆっくりと心にぶらさがって


切り取り線に沿って歩く
内側よ 自分のものになれと思って


誰かに火を
ともしおえたなら
安 ....
観察室から
病室に戻った日

夕方
鉛色の空に
虹が出た

儚く
でも色鮮やかで
ガラスのような

こんなに
美しいものが
あるなんて

消えるまで
見ていた

鉛色の空に
滲んでいく
虹を

わたし ....
詩が生まれないこと
満腹な証し
なにもいらない
なにももとめない
言葉は
ことばであればいい
深みもなく
潤いもなく
その場限りの
ものでいい

詩はないほうがいい
幸せなもの ....
西へと
みじかい眠りを繋ぎながら
渦潮の海をわたって
風のくにへ

海の向こうで
山はいつも寝そべっている
近づくと
つぎつぎに隠れてしまう

活火山は豊かな鋭角で
休火山はやさ ....
転がるように、おどけるあなた
まるでピエロみたいだった

はらはら、わたしは
あなたが演じるあなたを
ただ見つめてる

空中ブランコ、ゆれてもその手を
つないだその、手をはなしたくはな ....
わたし、さかな

あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない

だけど夜になると
淋しさを呼吸するわたしは
誰でもない一匹のさかなになって

どこまでも
きっと、どこま ....
どんな味がするんだろ
塩焼きにしたら美味しいのかな
唐揚げにしたら胸がやけそう
なんだかそんな気がするよ

どんな形をしてるんだろ
ストラップにしたらカッコイイのかな
リングにしたら ....
るるりらさんのおすすめリスト(6716)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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- yo-yo自由詩21*08-9-25
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_ネバーランド- つぐこ自由詩308-9-23
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ほ乳びん- 池中茉莉 ...自由詩3*08-9-21
懐かしくて- 吉岡ペペ ...自由詩608-9-21
よくあるはなし- 吉岡ペペ ...自由詩108-9-16
現代詩は難しい?- いとう散文(批評 ...23+*08-9-16
お月見夜話- 西日 茜散文(批評 ...7*08-9-15
忘れてないよ- nonya自由詩6*08-9-15
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- nonya自由詩4+*08-9-13
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家事- 吉田ぐん ...自由詩1908-9-12
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サーカス- タマムシ自由詩5*08-8-24
わたし、さかな- タマムシ自由詩27*08-8-22
うんめい- nonya自由詩5*08-8-21

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