絵ハガキ


古びたペアリフトが、白く耀く斜面と雲ひとつな
い青空の隙間を、カタコトと、揺れながら私を山
頂へと運んでゆく。飽き飽きとした水平線上の生
活を忘れ、雪の斜面を滑り落ちること ....
心が息をしていない 気になることが落ちていました
拾ってみると
心の中に小さな点ができました

小さな点は振動し
私の心はふるえました

ふるえた私の心は
私の意識や無意識を使って
思考や記憶を
言葉 ....
さき程まで空にたくさん
色とりどりの風船が舞っていたのに

夕暮れになり
北よりの冷たい風が
静かに吹き出した頃

不気味な雲は音も無く近づき
突風をかます

構える姿勢はとれ ....
きみの匂いを待っている。


葬祭場裏庭にて
                 140110


新緑の町から湧き挙がるパワートレイン
ドリブンされた満腹感を味わえ
指令の下にひた走る亀裂だらけのハイウエイ
国税庁の管理の下に地下深く ....
ももいろは すでに

室内に 溶け

腐れた二、三枚のひだが

私の手にはりついて ちぎれる

けれど、その がくは

最後まで花のかたちを 保とうとしている

おそらくは ....
地面すれすれまで押し潰されるバネ

チャンピオンのボディーブローをまともに受けて膝を曲げた挑戦者

獲物を見上げ
後ろ足に全体重をのせる猫

ベルリンの壁に隔てられた互いへの思い

 ....
共有出来ない秘密があれば
知らないことは減ってはいかない
誰かを傷つけないための嘘であれば
共有出来ないのも当たり前
秘密を隠すための嘘や
嘘を秘密にする真意 ....
瓶の中にとり残された
ピクルスひとつ

蓋が開くのを ただ
待っているだけの日々

見通しが良すぎて
すっぱい孤独

 
 《ピクルス:2013年11月10日》
花柚子を貰った
実家のお向かいの家で
段ボール箱3箱も採れた内
実家でいただき、
そこから、
わたしも鍋いっぱい分けて貰った



柚子は好き
柚子胡椒も好き

柚 ....
樫の実ひろって、晒して食べた。

樫の実ドングリ、渋くて苦い
樫の実ドングリ、渋くて苦い
森の獣しか食べられない。

けれども、食べたい
食べなきゃ飢える

晒して晒して白くして
 ....
しゃがみこみ 君は土に触れる
口にできなかった思いが
冷えて固まっている

ほこりを舞いあげながら
潮まじりの風が頬をたたく
道であったはずの地面が続いている

枯れたつる草をはぎとり ....
引き出しの奥に置かれた、消しゴムは
単なるゴムの塊です

空地の{ルビ叢=くさ}に埋もれた、車は
壊れた鉄の死骸です

消しゴムは白紙の文字を消しゆく{ルビ瞬間=とき}
車は道路を走る瞬 ....
藤永健さんの『もうすぐ現代詩フォーラムがができて11年経つという事実と11のレコメンド(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=283829)』に触発されて、ぼくも .... オギャー
オギャーだ

オギャーオギャーオギャー

オギャー
オギャーなんだ


きみを抱きながらオギャー 涙 こぼれろ


オギャー
オギャー
(すべては包茎の尖端が ....
苛性ソーダを鍋で煮る
知っておるやら何の日か
泡立つおはじき夢に見る
わしの願掛け{ルビ三隣亡=さんりんぼう}

睦月いち足すじゅうににち
黒丸しるす{ルビ天赦日=てんしゃび}は
ひがみ ....
元旦
ぽかんと開けた口に

〈賀〉が入って わたしは   わたがし   になった   べたべた   甘すぎて   たまらん   と
〈誰〉が逃げだ   し
   わたがし  ....
つまびく。



つまびく。
とおい音がする。

海辺の砂の、さらさらという音にも似ていて、
夕闇の中、季節外れの蝉が最期の力でうたう音にも似ていて、



それでい ....
夜を抱いて眠っている
布団の中が宇宙だ
せっかちな朝が起こしに来ても
夜が放してくれないのだから
おれのせいじゃない そもそも
三百六十五日ごとにリセットされる
そんな人生を歩いては来 ....
鉄の響き
小さな双つ
朝の川岸 曇と廃城
丘に散らばる 無数の楽器


鏡を持ち
水のそばに立つかたち
姿も鏡も
映らぬかたち


陽は中州に落ち
樹々を ....
みなさんどうかよいお年を
今年一年数々のご無礼を働いたことも
どうか水に流してください

わたしとしては
それなりに
誠意を尽くしたつもりです

努力が足りない事も
わかっています ....
           131227
今朝も断続的に雪が降る
大動脈を絶たれない訓練が
湿り気を帯びた雪を降らすんだ
知ったかぶりを披露する乗客たちを
スコップでいっぺんに運んでゆく
線路脇 ....
寝室の窓の外で
また今夜も
切れかかった街灯が
青白い点滅を繰り返す

この世に未練があるのか
ただ惚けてしまったのか
それとも
死二ユク前のあがきなのだろうか
今夜も
わたしの静 ....
水面に月が揺れている

岸の見えない
海の真ん中
それは誰にも見つからない

布製の光が
波の上を滑るように航海する
誰にも掬えない航路を行く

あの人の
おさげ髪が懐かしい
 ....
近頃めっきり夢が減ってきたので
巷の貘達は仕方なく
現実を食べるようになりました

現実を食べるようになって
貘達は急に怒りっぽくなったり
不機嫌になったり
涙ぐむようになりました

 ....
「小さく生まれてこないでね

お母さんのおなかの中に
しっかり40週間いるんだよ」



<お母さんたちへ>
おなかの中の赤ちゃんたちは
とても賢い
お母さんの栄養が少ない ....
2003年4月に今の形の現代詩フォーラムが稼働し始めてから、後3か月ちょっとで11年になります。
自分は2005年頃から参加させてもらっているのですが、
思わず「え?」と声に出してしまいそうになる ....
           猫だけを置いて
           家人が出かけてしまうと
           猫は人になると飼い主は言う

電話が鳴る
猫は眠っている

電話が鳴っている
 ....
列車の暖かいシートに座ると

向こう側のガラスの奥には

半透明な私が少し微笑んでいて

疲れて座っている

暗闇にうっすらと光り浮いている私は

ゼラチン質のように柔らかで他人の ....
るるりらさんのおすすめリスト(6718)
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_- アラガイ ...携帯写真+ ...4+*14-1-11
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ばら- フユナ自由詩6*14-1-10
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