ギャルの目で嫌にギラつく偽物の瞳
粉っぽい瞼で今宵も肉感を乞い
反り返る喉に浮き出るあでやかな笛
すれ違う人に疚しさ 下を向き
何かから隠れるように歩く夜
奇を衒う、という作風は
技才ある方がやるもんです
私のようなあんぽんたんには
到底真似できやしないのです
弁えております
それに及ぶ才がないことも
学に費やす気がないことも
努力 ....
何一つ確かなモノなど無く
何一つ信じる事も出来ず
何一つやり遂げる事の出来ない私は
人にいったい何を言えるというの
着飾るだけの
腐食した心を
直視する勇気もなく
また落ちて
....
あなたは、それじゃ駄目
少しばかり良いことが起こっても
それを怖れる
また悪いことが起こるのではないかと
怖れて
良いことの芽を摘んで
しまおうとする
もう十分に
....
お元気ですか
秋の風がさみしい
と云っています
神様が意地悪で
才能をくれません
窓を通してそっと
幸せそうな家族を
見ています
絶望があるのと同じように
希望も存在する
楽しみが永遠に続かないように
苦しみも永遠に続かない
人生を希望の方向へ
希望の方向へと
向けていきたい
太陽に向かうひまわりのように
....
泥のなかに いたね
いつも そこしか
なかったね
汚れることなど なかったね
すべてを 受けて
おのおのだった ね
なんにも 簡単じゃなかったね
だけどなんにも ....
人に混ざるほど 私の影は薄くなる
その影に透けて見える希望が
なおも私に自分を捨てさせる
人々の微笑が釣り針となって
私の喉の奥から
もつれた心を引っぱり出す
私はもがきながら涙を流す ....
また一つ仕事を投げだして どうせクズさと吐き捨て
さっさと歩き去った
夢と野望だけはやけにでっかくて
あの子との誓いを忘れるくらいに膨らんで
身体一つでぶつかっていって 見事粉々に砕け ....
彼氏彼女という言葉を
つい使ってしまう僕らこそ
恋人、という言葉を選びたい
透明な香りのなかに
いかにも誠実な覚悟がある
修飾語が何であれ
その語尾からは
謙虚な羞恥 ....
{引用=
韓流賛成音頭
さあさ皆さん聞いとくれ 韓流賛成音頭だよ
これなら文句はないだろう みんな大好きチャン・ドンゴン
それ 韓流賛成(韓流賛成)
嬉しい韓流楽しいなあ 日本 ....
あぁ、ここにあったのか私の肩。
誰か抱いてください。
輪郭を感じたいのです。
暑さも寒さも痛みも、すべて感じないのです。
誰かに抱かれると
触られた場所だけ感覚が戻る。
太古から、 ....
猛烈は
空に土足であがりこむ
闘牛の息猛々しいありさまを差しむける
裸(モーレツ)にすれば
コミック漫画のはみ出しイラストにひっぱりだこになる
それほどの猛烈たちがなんども呼びだされて
い ....
やける痛みで何度も寝返りをうち
あなたはわたしの
名を呼んでくれたのだろう
受け容れられないと知ったら
そのあとのことなど考えられない
凍りつく鏡に心を映す
力などなくして
それ ....
恢
きくところでは
りっしんべんは心をあらわす
筆づかいはひととなりをあらわす
書の道のたしなみがあれば
ときをしずめて
おもむくままに
かすれも太く
しゅうしゅうと
....
誰もが眠っている
それでも朝顔は咲く
日が昇るよりも早く
花火よりも明るく
夏空よりも青く
どこかで朝焼けを待つ
心やすまらぬ人たちのため
朝顔が咲く
誰かの理不尽な言動に
いちいち傷付いて振り回されたり
自分の無神経な言動で
誰かを傷付けたり
誰かに軽蔑されたり
人間に生まれた事が
損だったと思うのはそんな時
言葉いらない
....
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
わたしがたりが忌避されるようになったのはいつごろからなのだろう。
他者批判の文脈で「お前の私語りなんか聞いちゃいないんだよ」というのを良く見かけるが、それは批判にも攻撃にもならないと思うのだが、 ....
お前が汚れていくのなら
俺はお前の石鹸になってやる
お前のためにどんどん身を削ってやる
消えてしまいたいなんて言うな 俺が代わりに消えてやる
お前にとって俺は泡のような存在でもかまわないけど
....
終わりが始まりを招くの
君の傍らにいないことが
淋しくないと思えるようになったから
この場所からはもう何もはじまらない
死んだ空間に蹲る
君の歪んでいくさま
あたしの崩れていくさま
....
東京特許許可局
俺はおまえを許可しない
おまえのような早口言葉は到底容認することができない
おまえだけじゃない
赤巻紙青巻紙黄巻紙や新春シャンソンショーにも伝えておけ
ふざけるなって
おま ....
漫画喫茶で生活している
あの子と僕は
まだ一度も口をきいたことがない
僕のタンスはコインロッカーだ
僕のバスルームは公園の水道だ
毎朝、派遣会社からの呼び出しを待って
暗いうちに出 ....
全ての負け犬よ
拳を握れ
ポケットの中で
コートの内側で
机の下で
拳を握れ負け犬よ
その手に意思を握りこんで
拳を硬く握れ
意思を握りこんだその手は何よりも硬く
誰にもほどけない硬 ....
冥王星よ
君は一人じゃない
家族の中の冥王星
クラスの中の冥王星
会社の中の冥王星
合コンで冥王星
病院の待合室で冥王星
ファミレスで呼び出しボタンを押しても冥王星
mixiに ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った
詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない
詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
忌憚のないご意見を
と促され
理解できない専門用語が多く
難しくてつまらない
と言ったら
白い顔をされるから
解らないのに解ったふりして
笑顔で拍手
握手したりして
忌憚なく激励 ....
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