すべてのおすすめ
サイドミラーに小さな蜘蛛
縁を歩けば一人
面を歩けば二人
奇妙なポーズ    
   虚空と戯れる長い脚
見えないイトで織りなす罠

偶然と必然の色分けは自分
幸福と不幸を計る分度器も ....
すべての望みをかなえることができないように
すべてのいのちをいきることができないように
ぼくたちはあるフレームできりとられた風景を生きる

ことばでそれらをデッサンする
どうやったら頭のなか ....
昨夜も死と戦っていた

胃カメラを飲むように

ぼくは死と戦っていた

ずん胴な土管をイメージして

胃カメラをやり過ごすように

染み渡れ、縋りつけ、寄るべなき生に


薄 ....
席を譲りあううちに終点 片づけておいてね、って 言った
私の責任だとしても
鞄という鞄の ファスナーもホックも全部
ジッパーは下ろされ パックリと口を開けて
私を 逆さまに覗いて笑っていた

自分では見 ....
 妖怪


都会の妖怪は
昼間に出るらしい
夜は明るくて
隠れる場所が無いから

たとえば
人の途絶えた午後
ビルの屋上に出るドアの
前に佇む影

あるいは
休日の事務室に ....
哀しみは河の流れのように
喜びはひまわりのように
嘆きは根雪のように
歓喜は太陽のように

哀しいと言えばみんな哀しい
うれしいと言えばみんなうれしい
難しいと言えばみんな難しい
簡単 ....
硝子のむこうで
雨が呼んでいる

硝子のむこうで
闇がきらめいて

硝子のむこうで
孤独が浮遊する

四角い窓から
宇宙がもれだして
夜はカーテンと
ひとつになる

四角い ....
戦争跡地や
災害被災地を
訪れようとする観光がある
ダーク・ツーリズム

悲しみは
人を引きつける
死から
人は学ぶのだから、と

パネリストは言う
そうかもしれない

では ....
 
あかん!

そんなうるんだ目でみんといて

かんにん、もう降参や!



 
「吐」

薔薇色の二酸化炭素
パッチワークの嘘
賑やかな流動体
ビタースウィートな溜め息

悩ましい亀裂から
漏れ出す黒い臭素
歪に膨れ上がる
柔らかすぎる容器

吐き出さ ....
ある日私たちは純白に生まれる
何一つ自分らしさなど持ち合わせず
ただひたすら落ちて往く
それはいつの時代も変わらない

けれどこの時代に相応しい
数多の毒に冒されながら
私たちは落ちて往 ....
頭に巻くネクタイ選んでいる あなたには
彼女がいるって
きいたわ
地位も
名誉も
揃ってて
正常で
スペシャルで
きれい

まるで手が届かないわ

わたしたちには
許されないことがある
冗談とか
軽 ....
今日は可燃ゴミ収集日
ゆるゆるゴムのパンツを捨てる

魚肉の切れっ端や野菜葛の異臭にまみれたパンツ
カラス除けのネットを剥がし
顔色も変えずに集めてくれる若いあなたがいる

履き替える新 ....
おいしいスープも煮えた頃だし
バイオリン弾きも呼んできな
けむくじゃらの獣たちも着飾って
誰もが招かれざるお客
ラー油をたっぷりラードもこってり
けじめもなしの騒ぎ放題
まちがえたって?
 ....
「阿」

宇宙のはじまり
命のはじまり
言葉のはじまり

はじまりの吐息が
外側をふるわせる時
内側のふるえは

色となり
音となり
文字となって
世界を創りはじめる
 ....
長く白い廊下を歩いている
窓のない、一人分の幅しかない廊下を
私はただ延々と無言で歩いている

平易な路程ではなかった
ある時は出口を求め走りに走り
またある時は壁にすがり壁を壊 ....
意味あり気にゆっくり沈む
巨大で感傷的なひかり
あれは詩ですか?
いいえ、
夕暮れです
毎日違う角度で訪れる夕暮れです。

公園の隅で地面に寝ている
赤や黄色
あれは詩ですか?
い ....
答えのない夜を寝ている 晩秋の貌
こがらしを予感させる
襟巻やコートが
街にちらほら

また白い息の季節がくる
暖めあうにはいいが
ひとりはつらいものだ

痩せこけた猫のよう
昔看取った
皮膚病もちの野 ....
  *太郎を眠らせ、太郎の上に雪降り積む

       *次郎を眠らせ、次郎の上に
     冷たく白い   かなしみは堆く
    白く   叢枯れ果てた夢の室の下
   冷たく   ....
壁に向かって
うなだれている後ろ姿の
肩に手をかけると
静かにふりむいて
意味不明の
笑顔
ワンセグで
映画見ててん

イスが
沢山ある部屋にいた
イスの背もたれを
微かに撫で ....
「在宅のみとり講習会」という見出しが眼にはいった時
「のみとり?」と思ってしまった
ペットの蚤でも発生しているんだろうか・・と
普通に思ってしまった
記事をよく読むと
「在宅のみとりに必要な ....
くろく濡れそぼる屋根屋根に
遠くから投げつけられた
弱い夕やけが跳ね返り
つかの間の晴れ間
雲の一部を茜に彩り
降りてくる薄墨のカーテンに
泣きぬれた瞳のような
ほほえみを彷徨わせ
滲 ....
黄泉の国へ亡命  
秋の夜長

逃げては追いかけ、追いかけては逃げ、

今宵もひとり鬼ごっこ




 
{引用=―ルシーの物語を読んだ時、私は十四歳だった。物語のルシーは死んでしまったので、私はルシーの続きを生きなくてはならなかった。―}


     *

僕たちは何度もすれちがい
そして ....
穴の開いた心に水を汲む
すぐに流れてしまうのに
来る日も来る日も水を汲む
生きるためではない
生きている そう感じたいから
疲れたり 
笑ったり
今日もこうして水を汲む
いくら汲んでも ....
ITTANMOMEN (一反木綿)


薄っぺらな奴だと蔑まれても
捉えどころがないと疎まれても
何処吹く風を自在に乗りこなして
へらへらと今をすり抜けてやる

旗のように風をくら ....
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7428)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
TRICKSTER- ただのみ ...自由詩17*14-11-5
素描- 梅昆布茶自由詩1914-11-5
染み渡れ- 吉岡ペペ ...自由詩1114-11-5
席を譲りあううちに終点- 北大路京 ...自由詩1214-11-4
マヌケな家政婦- 為平 澪自由詩10*14-11-4
妖怪- イナエ自由詩15*14-11-4
- 渡辺亘自由詩414-11-4
夜の帳- 川瀬杏香自由詩7*14-11-4
トワイライト・ツーリズム- umineko自由詩12*14-11-3
あかん!- 殿上 童自由詩17*14-11-3
トラウマ- nonya自由詩16*14-11-1
恋のように死す- ただのみ ...自由詩15+*14-10-31
頭に巻くネクタイ選んでいる- 北大路京 ...自由詩5+14-10-31
こと、もの、- はなもと ...自由詩5+*14-10-31
パンツ来歴ーぼくらは人間1ー- イナエ自由詩6+*14-10-31
今夜はお祭り(3)_- Lucy自由詩6+*14-10-31
アルモニカ- nonya自由詩14*14-10-29
「メビウス」- 桐ヶ谷忍自由詩814-10-29
現代詩入門- 左屋百色自由詩20*14-10-29
答えのない夜を寝ている- 北大路京 ...自由詩314-10-29
変奏曲- 梅昆布茶自由詩914-10-29
雪国の田島ハル- ただのみ ...自由詩17*14-10-28
- 塩崎みあ ...自由詩4*14-10-28
のみとり- Lucy自由詩23*14-10-27
降りかかる闇の前に- Lucy自由詩9*14-10-27
黄泉の国へ亡命- 北大路京 ...自由詩414-10-26
鬼ごっこ- 殿上 童自由詩17*14-10-26
誕生- Lucy自由詩10*14-10-25
根っから_て訳じゃない- ただのみ ...自由詩19*14-10-25
百鬼繚乱_<_3_>- nonya自由詩19*14-10-23

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