目が疲れたので
書きかけた詩を止めた
いつも　そんなことを考えては
暮れかけた思いの中をさまよう
部屋には　人はいないと気づく
誰の影もなく夕暮れが光を落とす


体が駄目になった　.... 中一のとき

はじめての週テストで三点をとった

百点満点で三点だから

まわりもびっくりして面白がって

ぼくのあだ名は＜さん＞になってしまった

みんな同じようなテストを受けて　.... 　赤羽のラブホテルを出た後で良いからお前に抱きしめてほしい

　ぼそぼそとしゃべるわりによく届くお前の声を聞きながら出す

　どうしようもない歌だ俺のどうしようもないちんこのことだ

　.... 　　　　　　　　前田ふむふむ

鳥が飛んでいる
ひとつの銃弾から
ひとが生まれる
羽が砕かれ
動かない鳥のなかから
声が生まれる

声は
夜の輝きである
ひとりが声をあげれば
　.... この部屋は四角い
建物も四角い
紙は四角く切り取られ
電車は四角く走っている

土地は四角く区切られて
名前は四角く囲われる
レンジは四角く温めて
テレビで四角くものを見る

君は　.... 青く開いた空の深みから
一つ　また一つ
無言の頷きのように
頬に
建物に
大地に寄せられる
ふわりと白い口づけ

それは
氷柱のように尖らせて行く
生ぬるい毎日の中で肥大した妄想を　.... そんなことしてどうするんですか　と言うので

しないでどうするんですか

ほかになにしろっていうんですか　そう言ってやった

意味のないことを

意味ありげに言うな　ばかたれ ■僕らが１７歳だったころ

１９７１年。１７歳の南沙織は「１７歳」という、そのまんまやーん！な曲名をひっさげ、鮮烈なデビューをかざる。
そしてその１８年後の１９８９年、同曲のカバーが森高　.... 鉄は冷たいものだと思われるかもしれないが
実は鉄もまた、この惑星(ﾎｼ)の肉であったりするのです。

その証拠に、あの錆びた古鉄をごらんなさい。
酸化した、ドロリとした血が
ぬたぬたと滴って　.... あかぐろい肌をして
山盛りの雲をあおぐ
雨を待つわずかの間に
なんども恋におちる

季節はぎしぎし言う
発情のおわらない猫が
前足で引き留めている
濃緑が
少女を溶かしてしまった　.... 浴衣で待ってて

言えなかった

散歩するため

浴衣で待ってて


愛するひととのすれ違い

こどもの肌に三角の目

暗闇には光などなかった


浴衣で待ってて

　.... このぼくのこころは
このぼくの鼓動は
このぼくの興奮は
このぼくの足跡は
衝動は
焦燥は
終焉は
再生は


あたらしい言葉を
燃やせば
古い皮質が　.... それ以上どこにも行けない場所で
言葉をどれほどつみあげてもかたちにはならなかった

ささやいて
抱き合って
口づけあって
交わりあって
罵りあって

それ以上どこにも行けない場所　.... 人の気持ちなんて星みたい
見えたり見えなかったり
遠すぎて不確かなもの

あこがれて美化して
ほしくってこがれて

そのくせ
目をそらしたくなったり
こそこそ　隠れたりする

想　.... おもいで、と
よく似た部屋では
呼吸がかなしい

呼吸が
まったく叶わない、
なんてことにはなり得ないから
しんしんと、
かなしい


痛み、に
からだは染まらないから
　.... パエリアが
高くて
1000円した
もとが
300円
えびが
200円
たこが
200円
ほたてが
200円
あと
100円は
サバ缶

ツイッターで相互監視し合う日々
　.... うなじをノックする　何かが

陽が長くなる加減を絶妙なまでに延ばし

舌打ち使いの　してやったり音が
　夜を明かすまいと　辿って来る　うなじに

ノックする　何者かが
　異角度の９０度　.... Ｙ
あなたは樹木
草原に立ち
両手を広げ

Ｙ
あなたはグラス
降り注ぐ声を
すべて　
受け止め

Ｙ
あなたは交差点
別々の人生が
いつしか
ひとつに

Ｙ
ひら　.... どこもかしこも豆板醤
爆竹弾けて踊る龍

そんなことなら豆板醤
炒めてしまえばうまくゆく

いつものところで豆板醤
温もり探して触れる指

ここぞとばかりに豆板醤
フレフレ鉄鍋揺れ　.... リズム、フレーズ、バイブレーション

メロディにスパイス

壊しながら構築する

リズム、フレーズ、バイブレーション


星が明るかった

夜が風が冷たかった

月だけが笑っ　.... いつだって　ゆうやけこやけが聞こえるまで
遊んで僕ら　走って帰る

足りないものだらけで
ほしいものだらけだったけれど
野球選手にだって
スパイにだって
ヒーローにだってなれた

　.... 2年間の契約をした
新聞店からお礼にと
本物のビールが届いた

久しぶりだなと
夕飯を創りながら
コップに移した
冷えたビールを呑んだ

コップ半分で
浴びるほど呑んできた俺が
　.... 台所の流しの前に突っ立ってひとり
母が黙々と八朔を食べている　
手際よくむかれては口に運ばれる寸前を
遠慮なく横取りした　娘だった頃

母の顔はおいしそうでもうれしそうでもなかった
自　.... こどものころ
やさしい
おばあさんがいた

となりのいえの
おばあさんだった

こしをまげて
わたしのあたまを
なでてくれた

おばあさんは
いつからか
いなくな　.... 世界が美しい花のように開く時

人々は皆沈黙している

言葉がそれを讃え　音楽がそれを表す時

人の耳と目は沈黙している

君は

空が降ってきたかのように

目と耳を塞ぎ　.... 超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く　.... デリカのハイル−フが僕の儚い夢を載せて走っていたあのころ

僕は孤独だった

家族に見捨てられて行き場のない猫のように彷徨っていた


はしごをはずされた愛という幻想を必死で　.... まだ幼い頃
家族で夜の海へ
泳ぎに出たのだろう
若い夏草のような
家族で
私は玩具のように
小さな浅黒い生き物
だった

海もまた
生き物だと
生々しく感じたのも
それが初めて　.... Y　八歳の女子として親に質問した
「ねえ、どうして結婚したら赤ちゃんが生まれるの？」
返事はいまや失念

「ねえ、どこから赤ちゃんは生まれて来るの？」
「眠っていたからわからない」納得する
　.... チョコレートを渡して
告白が出来る日が
あることを知ったのは
中学二年の時だった

愛の言葉を探しながら
一晩かけて手紙を書いて
お年玉で
１４日の朝、お菓子屋さんで
高そうに見える　....
Seiaさんのおすすめリスト（74）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
目の光- 番田　自由詩513-3-15
きょうも三点- 吉岡ペペ ...自由詩613-3-5
どうしようもない歌だ- キッチン短歌213-3-5
神話—デッサン- 前田ふむ ...自由詩812-12-6
しかくいせかい- まーつん自由詩11*12-12-2
冬に見つけられてしまうと- ただのみ ...自由詩18*12-12-1
ばかたれ- 三田九郎自由詩412-12-1
しもつき七さんがオバさんになっても（ＨＨＭ開催にあたって）- コーリャ散文(批評 ...20*12-11-7
鉄。- 元親 ミ ...自由詩312-10-27
丘の魚- はるな自由詩912-8-4
浴衣で待ってて- 吉岡ペペ ...自由詩712-8-4
生きてるかぎり書けるもの- ホロウ・ ...自由詩9+*12-5-14
それ以上どこにも行けない場所- はるな自由詩8+12-5-14
ハート型の星- 朧月自由詩312-5-13
シーラカンス- 千波 一 ...自由詩2*12-5-13
鉄の腕のゲッツ＿フォン＿ベルリッヒンゲン- 6自由詩212-5-8
舌打ち守護霊- 朝焼彩茜 ...自由詩7*12-5-8
Ｙ- umineko自由詩23*12-4-11
小さじ一杯豆板醤- 灰泥軽茶自由詩8*12-2-29
星が明るかった- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-28
透明ランナー- 森未自由詩8*12-2-28
クラブ活動- HAL自由詩4*12-2-28
八朔- とろりす自由詩812-2-22
更地- 小川 葉自由詩312-2-21
一艘の船- yamadahifumi自由詩412-2-21
チューニング２- ……とあ ...自由詩10*12-2-21
接続先- 梅昆布茶自由詩1912-2-18
黒い海- 真山義一 ...自由詩40*12-2-17
開眼、ひとときの和楽- 木原東子自由詩16*12-2-13
バレンタイン・デー- 板谷みき ...自由詩3*12-2-6
Home 次へ
1　2　3