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春の柔らかな外套はいらない
寒風をしっかり遮る重いコートが欲しい

凍てついた大地を確実に踏みしめる足と
流れる雲をよみとる眼差しを

桟橋に繋留するための無骨な舫い綱あるいは
海底ふか ....
家の前の道路を右にずんずん進んでゆくと
やがて海に辿り着く

幼い僕にとって海は未知の世界の
不安や驚異の象徴
大きな不思議な地球の水たまりだった

僕の中学の夏休みは海の生活だった
 ....
あの草原のうえに浮かんだ雲はいまもかわらない
風はやわらかな吐息とともに春をはこんでくる

春待ち鳥は歌声を整えてこぼれる季節にそなえる
翻弄されながらもまた花びらとなって流れてゆく
ひとの ....
つむじ風は南南東に駆け抜ける
収束しない想いを切り裂くように

二足歩行の夜は遅々として眠れぬ夢とともに
進化論の樹を遡り霊長類の高みへとたどり着く

昨日のことはもう知らない
知る必要 ....
もうさがさないでくださいあたいのこと
どこにもいないのですから
かぜのなかにさえ
あなたのこころにさえ

人魚でもない星でもない
あるいはおんなでもない

もう時間がないのです
いつ ....
丘をのぼってまたひとりになったならそこには
すがすがしい空気の夕暮れが凛としてあるのだ

街の喧騒が遠くでささやくように聞こえても
揺るがずにきちんとたたずんでいるものに逢いたかった

自 ....
つよいということは
ただしっかりではないこと
しなやかにうつくしく
じゅうなんであること
そしてやさしくかしこくあること
あなたがおしえてくれた
新しい言葉を綴ることは
新しい土地を開墾するように
そこへ種を蒔くように描いてゆくこと

自由を描くことは難しい
だれも自由の光をみたことがないから
それでも描こうとする

愛を定義す ....
時はいつも人を吹きすぎてゆく
ちいさな想いや願いを散り散りにして

もうあの時のうたは
二度とはうたえない
いちまいの絵のように
すでに過去のギャラリーに
展示されているのだから

 ....
光の子供たちが浮遊する緑野に
きっとこころの種もあるのでしょう

跳ねてはしゃいだり転げたり
悪さをして群れている子供たちに混じって
金色の繊毛におおわれてふわりと浮かんでいたり

葉に ....
ことしもあたらしいかなしみがやってくる
それでいいのだと思う

ことしも友が去ってゆく
それはしょうがないこと

遠慮なく時は過ぎひともかわる
すべてをうけいれてはいられない

僕の ....
ある日ぼくのもとに封書がとどいた
送り主をみると
その日暮らしの友舍

たしかにその日暮らしはしているが
友を募るほど盛大ではないし

あけてみると請求書だ
項目として

笑った時 ....
仕事柄
保育園や老人介護施設を訪れる

人生の入り口と出口
もちろん私は後者にちかいあたりを走っているのだろう
少々息を切らしながらも

保育園児に捕まるとなんどでも同じ質問をしてくるの ....
尾崎豊の歌詞のなかにあったことば

何にしたがい何を愛するのかかんがえていた

評論家や傍観者ではない自分

ちいさくてもほんとうの塊を掬う事


こころの網の目をとぎすませて

 ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
愚かな自分を鏡に映す
冷え切ったからだにのこる温もりをさがしてみる
かつて確かにあったその感触を思い出してゆく

暖かい手を心に紡いでみる
たぶん忘れてはいない筈のことばを捜して
記憶を暖 ....
ほんとうをひとつ石のしたに埋めた
約束をひとつ鏡の裏にかくした

退屈がちょっと窓からのぞいた
懸命がぼくのしりをたたいた

月は宙ぶらりんで柳のしたを通りがかった
杜甫と李白がちいさな ....
tegami

手紙は来ない
無名戦士の墓に春が訪れ
風が花びらをそのうえに散り敷こうとも

ときどきその墓標を濡らした雨があがり
空をよこぎるように虹が橋を架けたとしても

乙女た ....
ちょっと薄汚れて古い街だが愛着もある
あの街へかえろう

鑑別所から卓也もかえってきたし
住むところとこれからの仕事をなんとかしないとならない

さんざん迷惑をかけたその当事者が俺だなんて ....
遠い星までの距離を
なにをもって測ろうか

言葉でそれとも
夜の波の響きで
それともきみの血流の速さで

こころの深さはなにで測るの
ざわめく風のおとでそれとも
過ぎた日の木漏れ日の ....
最初は無骨で地味で
冴えない靴だと思った

わずかに白い糸の縫製が丁寧であること
靴紐の穴が登山靴風に六角の鋲が打ってあってしっかりした外観なのと
黒地に白いソールのアクセントのバランスがよ ....
ジョンレノンが歌った

目を閉じれば生きるのはたやすい
開いても見えるのは誤解ばかり

それでもいいと思うのだ

何も知らなくていい
観念ばかりが先走りするよりは

いま見えるもの ....
遥かな星の光に導かれたいと思った
滴を飲み干すようにそのいのちを汲み取りたかった

それがたとえつかの間の足元を照らさなくとも
静かに己の無知をおしえてくれるなら
僕は本当の光に従いたいとお ....
通り過ぎた町の窓をあけてゆく

すでに知っている町なのに

待ち遠しかった


通り過ぎてしまってから

言いわすれた言葉をくちにする

すでに知っていた言葉なのかもしれない ....
その生き物に色とりどりのガラス玉をもらった
それはよく見ると一個ずつが脈動してそれぞれの色で輝いている
ときおり澄んだ音色で囀る心臓のようだった

ふしぎな生き物は美しかった
息が止まるぐら ....
たくまずして誰かの憎しみをかってしまう
ほどこうにほどけない結び目
ただそれが君だっただけだ

おそらく罪状はかぎりなく
妥当な理由もあればやや不適切なものまでさまざま
あえてぬれぎぬとは ....
昨日のうえにことりと
今日が落ちてくる
その順番は変えられない

やっと捜し当てた今日は
つかのまのあいさつを済ますと
足早に去ってゆく

きのうの昨日のきのう

そこには取り ....
すべてがそよともせずにそこにある
流れるものからとりだされる静止画

こんな時間もいいとおもう
背景はつねにうつろいとどまることはない
いっしょにながれるのもいいさ

でも自分のなが ....
散る為に咲くその姿
折り摘まれしばし綻ぶ

咲く為に地にしがみつき
季節の風をうけとめて
けなげとは
このことにあると言わんばかりに

誰につたえることなく
自らの ....
 
 白く煙る街
 追いやられた通り雨
 きみたちはあまやどりをしていた

 廃屋からきこえるメロディー
 甘く官能的にせつない果実
 雨音がいまも耳に残って
 すでに誰もいない

 ....
イナエさんの梅昆布茶さんおすすめリスト(190)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬のコート- 梅昆布茶自由詩2514-3-16
海を見る- 梅昆布茶自由詩1814-3-1
流れる- 梅昆布茶自由詩1314-2-28
つむじ風- 梅昆布茶自由詩1614-2-22
- 梅昆布茶自由詩1914-2-12
丘をのぼる- 梅昆布茶自由詩2014-2-6
つよさ- 梅昆布茶自由詩1014-2-2
新しいノート- 梅昆布茶自由詩27+14-1-30
風のギャラリー- 梅昆布茶自由詩1814-1-19
こころの種- 梅昆布茶自由詩22*14-1-10
ぱたぱた- 梅昆布茶自由詩2114-1-3
ひょうたん島移住計画- 梅昆布茶自由詩23*13-12-14
ブックエンド〜オールドフレンズ- 梅昆布茶自由詩30*13-12-2
小片- 梅昆布茶自由詩1113-11-24
螺旋- 梅昆布茶自由詩1213-11-24
ただこころのなかで- 梅昆布茶自由詩1113-11-19
そんな花見- 梅昆布茶自由詩1813-11-18
春二編- 梅昆布茶自由詩1513-11-14
あの街へかえろう- 梅昆布茶自由詩1113-11-14
distance- 梅昆布茶自由詩26*13-11-11
靴のはなし- 梅昆布茶自由詩1113-11-8
苺畑のきのう今日- 梅昆布茶自由詩1413-11-3
断章- 梅昆布茶自由詩2013-10-23
通り過ぎる窓- 梅昆布茶自由詩20*13-10-22
ふしぎな生き物- 梅昆布茶自由詩1813-10-14
結び目- 梅昆布茶自由詩1613-10-12
きのう- 梅昆布茶自由詩1913-10-3
- 梅昆布茶自由詩26*13-9-29
- 梅昆布茶自由詩20*13-9-27
誰かが誰かをわすれない- 梅昆布茶自由詩10*13-9-26

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