すべてのおすすめ
凍えたコンクリートに水が浮き出る
アンモニアのない小便みたいな臭いがする
剥がれた天井のボードの上に見える鉄骨は
もとの色が判らない位に錆びついている
おまえの死んだ理由は ....
脾臓に隠れたものが一番正直な感情だ、駱駝色の夢が見たくもない動機を浮き彫りにするころ、短いうわ言の隙間に考えてはならない衝動が見え隠れする。有無は問わず。亡霊的な位置に甘んじている ....
苔生した石の階段を滑らないように注意しながら、八月の名残にべっとりと濡れた九月初旬の山道を僕らは登り続けていた。装着して三ヶ月になる義足の感触にも君はずいぶん慣れてきたみたいで、隙を見つけては ....
悪くなったアイスコーヒーみたいな街の小さな川で
潰れた空缶が溺死している
ずっと昔のことを思い出す
買ってもらったばかりの
ソフトビニール人形をバラバラにして似たような川に捨て ....
皮膜だけで感知するヴァイブレィション、崩落する外壁の中に
差出人すらすでに忘れた封をされた手紙、ごらんよ
それはもう俺たちの知っている言葉とは変わってしまった
ただ真っ当な憧 ....
オーブンレンジが
動くときに聞こえる音に似たうねり
楕円的な渦巻きの軌道
高いところから落ちて破損した
もう聴くことのないCDとそのケースみたいな一日
テレビの ....
真昼の太陽が照りつける小さな公園で炭酸がすっかり抜けてあまいだけになったぬるいコーラを地雷処理班の様な真剣な表情で飲みほしたきみはぼくの伸びすぎた不精髭に眉をしかめて公衆トイレに走って行った、きみ ....
書かなければいけない、と決められたことには
ギリギリまで、おれは、手を着けることはしない
いよいよ時間がなくなって、おまけに
だらしないあくびが出る頃になって、ようやく、手 ....
月曜日
の
昼休み
コンビニで
メンチカツ
入りの
パンを買い
公園で
前向きに
食らう
いつもと
同じ光景
昨日と
違う蝉
財布の小銭は
明日あたり
....
不思議なくらい人通りの途絶えた
日付変更線を待つ中央道路で
鮮やかな羽のカラスたちが
産業廃棄物で空腹を満たしている
表沙汰に出来ない雨みたいな空気
ゆっくりと ....
灰に帰したポエトリーと
そのそばでかすれた
老い始めたおとこの歌声
ほぼ消えた足跡を記憶の片隅で
なぞるように
歌って
なぞるように
雨が降り続ける ....
プラネタリウムの一番後ろで
滅茶苦茶にキスをしたね
それはもう、呆然として
ふたりして、名前を忘れるくらい
きみはいつだって最強のラブリーで
ミニスカートの端っこか ....
夕暮れの名残を街の灯りが飲みこんで
一斉に路面を照らすヘッドライトは起床の景色を思わせる
これから、のひとたちがにわかに活気づいて
ここまで、のひとたちがアイフォンを眺めながらバスを待っ ....
些細に行き倒れ
網膜は硬直を始める
騒ぎ尽くしたはずの夜
なぜ眠りはここを離れる
狂った蛇が食らいつく
後先のない牙の痛み
ぬるい温度を漂いながら
呼気に紛れた贄を ....
音がしなくなったらそれは真夜中、立ち眩む心の声が聞こえる、小さなキーを押すときの、浅い水たまりを跳ねるみたいな連続が、今日という一日の記憶、今日という一日の…
四月というのに少し冷えすぎ ....
むかし
むかし
あるところに
それはそれはたくさんの
こどもをかかえたおうちがありました
おじいさんと
おばあさんと
おとうさんと
おかあさ ....
カルアミルクな夕暮れを見送って
無傷の身体を預けるベッド
バラエティ・ショーの間にもそそくさと流れる速報が
「恐れることをやめるな」と警報を発する
「もうすぐ来る」「も ....
膿んだ傷のある腕を
長袖の服で隠して
調子の外れたハミングは
いつでも古いシャンソンをたどって
彼女はマリーと呼ばれていた
マリアンヌみたいなコートを
いつも着ているせ ....
高速で変換される血液の濃度が突っ伏したおれの身体中を貫通し熱を塗りつけてゆく、無限のヘアピンカーブに残された感情のタイヤ痕、生はいつもすこし呻き声のような音を立てながら疾走する、誰の為のも ....
排気ダクトから零れる風が
冬のうたを口ずさんでいる気がする
カラのジンのボトルみたいな太陽
アクロバティックな性格のクラウド
川の流れはゆっくりで
救急車は先を急いでいる
....
俺がどんな言葉で話をするか君に判ってもらえるだろうか
俺の大脳皮質からウミガメの卵のようにぽろぽろとこぼれてくるものの形状が
君の感覚野にまで届くことがあるだろうか
凍えるカーテンの向こ ....
首すじに張りつくものが本音さ
俺はいつでもそのことを知ってるさ
首すじに張りつくものが本音さ
うわべでどんな言葉をもっともらしく並べていたって
絶望の塊のような ....
死、の音木霊する春来る窓辺、おおお
枯れた枝にまといつくいつぞやの暴落
嫌な臭いの涎を拭った爪の先が太陽を求めて喘いでいる、曇天
鼠色の羽持つ鳥達が陰鬱な旋律を調律している、暗い ....
古い恐怖を貪る獣の鋭利に過ぎる牙の後、幾つかの肉の階層を突き破り血管に達する
悲鳴は秋の虹の七色で、ほうら、憧れの世界まで届きそうだよ
睡眠不足で半ば閉じた目の玉が見つめるものは
どこと ....
戦争になって兵士になり
自分以外を果てしなくぶち殺す夢があります
考えるのはもう面倒なんで
大義名分に乗って愚鈍に振る舞う馬鹿さ加減が欲しいのです
で
それなら
中途半端に空威 ....
黴臭い屋根裏部屋の壁に残るいくつもの傷は昔、幼い兄がもっと幼い妹を数百回刺して殺した跡…妹は、痛いと言えなかった、それが兄との約束だったから、大好きな兄との約束だったから(いいかい、これから僕 ....
私は膝に子猫を抱いている
二日前に死んだ子猫
それはすでに腐敗している
私の腕からその猫の肉体が垂れ下がっている
私は歌を口ずさんでいる
題名が思い出せない歌を ....
冷えた血は黒いのだ
おれの凍結した暗がりにしがみつく、名も知らぬ男の死にざま、光のない時間の、光のない死にざま…残されたものの中におまえの真意を探した、しかし
そこにあるものはおぼ ....
轟音が
前頭葉を打撃し
頭蓋は中空に
中空に咲くイメイジ
種子は咲けぬ地平に
飛び散り
干乾びながら
次の運命を待つ
飛散した眠り
目覚めは
触れぬ距離を保ちな ....
山人さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
(59)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
誰にも決められることじゃない
-
ホロウ・ ...
自由詩
4+*
12-4-27
連続する増幅、扁桃腺の様な幻
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
12-4-7
そして君はもしかしたら鳥になるつもりなんだ
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-9-5
あのときこそがきっと本当に夏だったのだ
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
11-9-1
俺の一日にはずっと同じ形の染みが記されてゆく
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
11-8-31
そしてあらゆるものが過ぎ去ったあとを
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-8-28
はちがつ
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
11-8-24
書かなければいけない、ということについては
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
11-8-15
まひるのうた
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
11-8-1
なにとなににさよならを告げればいい
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
11-7-15
路地裏のはげしい雨にまぎれて
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
11-6-18
プラネタリウム
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-6-7
Long_Shot
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-6-4
ほんとうの真夜中の在り方は知らねえ
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
11-5-17
冷えた四月のかげろう、スライドする真夜中の枝の景色
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
11-4-13
めでたし_めでたし
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-3-28
Bad_Moon_Rising
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
11-3-17
マリー
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
11-3-13
誕生と死後硬直(スピード)
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
11-3-6
ダイアグラム
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
11-1-21
貝が夢見る明日
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
11-1-17
俺は夜明けを見て喜んだりしない
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-1-15
溺死のミュージック、TOTOで葬送
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
11-1-4
暖かすぎる不特定多数の個室から
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
10-12-31
やらねばならない
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
10-12-20
ジョーイとロザリー
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
10-12-17
冷たい季節
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
10-12-14
そんなに長い眠りじゃなくてもいい
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
10-11-12
引力
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
10-10-20
1
2
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