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きみとはじめてあったとき
きんちょうのあまりしたおなら
きみはこえとまちがえて
えっとききかえした
ぼくはおならみたいなこえで
なんでもないよといいかえした
そのあ ....
かんらんせきに
いしがおかれている
きっとだれかが
せきをとるためおいたのだ
けれどだれもこない
まつりのじかんになっても
ふしぎそうに
いしがてんめつしてる
....
そらは
だまっている
なにかつたえたくて
だまっている
にくしみもかなしみもない
そらのことばを
うつくしい
あおにひめて
+
しょうがが
きい ....
みかんはみていた
そのいちぶしじゅうを
いまでくつろぐ
かぞくたちを
だれもいない
いまであったことも
ぜんぶみていた
たべられるまでずっと
ようじもないのに
ころがっていく
さかみちを
みかんが
さかみちの
はてのはてまで
それが
ようじであるかのように
あるひ
あるわかものがやってきて
わだいこを
たたきはじめた
かおはちちににていて
ははににている
わたしにもにてるけれど
おなじではない
わかものはなぜ
たたき ....
かおりのいえの
あかりが
まだついている
あいかぎで
かおりの
いえにはいる
くることを
しっていたのか
りょうりを
つくっている
ゆめかも
しれなかった ....
生まれた家をさがしに
旅をしていると
雨が降ってきた
私は寂れた商店街の
農業用品店に
傘を買うために立ち寄った
ごめんください
というと
見覚えのある人が
店に ....
あめのおとを
きいている
とおもっている
わたし
ひとのこころが
みえている
とおもっている
あめ
のようなきがして
まっている
すてられた
とう ....
わたしは
夜のトイレの
においが好きだ
扉をあける前の
懐かしいにおいと
便座にすわるときにする
芳香剤のにおい
背後には
紅白歌合戦の
賑やかな音声と
家族の ....
深夜帰宅して
一人で遅い食事をしていると
ふと封が開けられないままの
なわとび縄を見つけた
息子がなわとびが苦手だから
ある休日
百円ショップで買ったものだった
次の ....
いつもの帰り道を
いつものように歩いていると
知らない道を歩いている
どこかから寝息が聞こえるので
誰かの夢の中だとわかる
寝息を頼りに知らない道を歩いていくと
知らない家にた ....
洗濯機がうるさいので
蓋をあけると
見知らぬ人が泳いでいた
はげしい渦潮に飲まれぬよう
必死に波を越え泳いでいた
息継ぎをしながら
何か言っているけれど
よく聞こえない
耳 ....
海に
休日が浮かんでいる
動物園に行けなかった
象の親子にかたちが似ている
わたしたちはなぜ
檻に入りたがるのだろう
スターバックスの窓の向こう
本を読み
ノートに文字を記 ....
みあげると
よぞらである
ほしひとつない
わたしのひふの
うちがわである
こえがとどく
あなたのよぞらから
わたしのよぞらへ
ろっこつを
ひからせるのは
....
病院の待合室で順番を待つ
備え付けの椅子に座り
備え付けのテーブルに置かれた週刊誌を読む
言葉の意味はわからないけれど
挿絵などを見る限り
最近の出来事がなんとなくわかる
あれ ....
秋の高い空
少女が
羊占いをしている
すき、きらい
すき、きらい
一頭ずつ
羊をころしていく
日がくれるまで
やがて空は血に染まり
はじめから
すきなものもきら ....
真夜中の
高層ビルを写真に収めると
ワンフロアだけ
灯りが点いている
残業してる
君がまだ
一人だけそこにいる
+
掌に宇宙
君の掌にも宇宙がある
手をつなぐと ....
むかし泊まった
民宿の部屋で
小説を書くことにした
スキーに来たのに
雨が降っていて
しかたなくこの民宿に
もう一泊することにしたのである
窓から雨の雪 ....
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