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おかあさんがだいすきな
ぼくがひとり
ここにいる
でもぼくは
ひとりじゃない
おかあさんがいるから
つなみでうちあげられた
なもないさかなも
ひさいしゃの
ひとりなのだろう
なもない
さかなというなの
さかな
しかしそのさかなにも
ちゃんとなまえがあって
あのう ....
ていでんのよる
きみとみていた
あのよぞらを
わすれない
ほしでみたされていく
あのよぞらを
いきのびて
みていたよるを
+
せいぎのみかたは ....
もう少し
視野を広く持ちたくて
川の土手で写生していた
目の前を一頭の牛が通り過ぎて行く
あれを描けばよかったのに
川の土手で都会の高層ビルを描いていた
そこで暮らす自分の姿を ....
はたちのころすっていた
くうきをおもいだした
そらやきのにおいがした
きみのにおいも
おいかけるために
ひつようだったのだ
すんだくうきを
おいこして
まってい ....
ふと目覚めた枕もとに
思い出がきていた
いつなのか
だれのものなのか
わからないのだけれど
波の音が聞こえる
思い出の持ち主がいないので
尋ねることもできず
わたし ....
つまがねむり
むすこははなうたをうたい
やがてそのはなうたも
いつしかやみ
ねむりがおとずれている
はやくねむりなさいとしかりながら
ねむってしまったつまのこえも
は ....
もう
わかれてくれないか
きずがつくまえに
わかれてくれないか
そうすれば
きずはつかない
そのきずだらけの
こころに
もう
わかれてくれないか
そんなしあわせ ....
むすこをからかってたら
つきとばされた
もくせいのあたりでふんばって
ちきゅうにもどった
まだうちゅうりょこうに
たびだつわけにはいかなかった
それでもちじくはかた ....
継ぎ目ひとつない皮膚が
どこまでも続いている
いくつか裂け目があるのは
わたしの内部への入口だった
君の裂け目が
わたしの裂け目を塞ぐ
そこを継ぎ目にして
皮膚は ....
しののめという
停留所で
降りた
ゲームみたいに
人生みたいに
パリに夢を買いに行ったけど
留守だったので
インディアナポリスを訪ねた
私の夢の中の都市は
私が思い描くままの姿で
そこにあったり
なかったりした
都市ばかりではない
....
ひととひとのきょりがある
わたしたちは
こどくであるために
そのきょりをちぢめたり
とおざけたりして
こどくをいじしてきた
てんたいをふくむ
しぜんげんしょうとして
こ ....
解けない誤解なら
いっそのこと
編んでしまえばよかった
美しい
セーターにして
きみに贈ればよかった
ありがとうと言ってくれた
その嘘も
本当のことも
近所の魚屋で
タコが売っていた
三匹くらいいたと思うけど
どこからどこまでが
ひとつひとつの体なのか
その数は定かではない
きっと海の中では
ひとつひとつだったのだ
ひ ....
しぜんを
かんさつしたいけど
このしろいたてもののなかで
はたらいてばかりいるから
しぜんをかんさつすることは
できないとおもっていた
なのに
このしろいたてものの
な ....
道端に人が横たわっている
居眠り運転の自動車がやってきて
定刻通りに轢き逃げしようとしている
その間にも私には守るべき家族がある
見なければ見ないことに出来たその人にも
同じくら ....
よるおそく
きたくしたときに
たべようとおもっていた
カップラーメンが
ないのだ
これはふしぎなことだ
わたしいがいに
このいえで
だれかがくらしているのだ
おな ....
つまがとなりで
ねている
ときには
いとしくてだきしめて
にくらしくてせをむけて
つまがとなりで
ねている
そのどちらでもない
よるも
いいわけをしていると
いいわけがない
いいわけがないのに
いいわけをしている
いけないことをしたときにした
それをいいわけにして
うまれたわけまで
さかのぼってし ....
クリスマスだと
おもうからいけない
そんなもの
はじめからなかったのだ
まちはさわがしく
わたしはいきている
そんなもの
はじめからなかったからだ
あらしが
まちにきている
いつになく
つめたいあめをふらせ
いつになく
きびしいいなずまを
とどろかせている
ふと
わたしはきがづいた
これは
ちちなのだと
....
 
 
てつくずを
うったおかねで
おさけを
のませてくれた
おさけよりも
ほしいものがあったのに
とてもかんたんな
てつづきばかりして
ここまで
きてし ....
まだ
ゆめのなかにいる
どこかとおいくにの
くうこうを
まどのそとから
みている
ゆめ
のなかなのに
そこにはいつかいくはずだった
シンガポールがある
なくてもいい ....
てつやあけで
しごとして
いえにかえると
つまとこどもが
ねむっていた
もうすぐ
めをさますから
それまでは
ねむってはいけないと
いけないと
おもいながら
ねむ ....
街がやけに
賑やかだと思ったら
今日は
金曜日だったのだ
金曜日になるたびに
同じことを思い出す
また忘れ
また思い出し
また忘れる
街もわたしも
同じこと ....
(か)
せなかにある
ちいさなてんは
きっとわたし
かあさんの
か、は
いつもこどもを
おんぶしてる
こばなれしても
かあさんの
か、は
いつも
だ ....
さかながいちび
びじんをあいし
しばえびこいしい
いえなのさ
たんぼにたって
まっている
めをとじながら
まっている
いなほをざわめかせて
やってくる
かぜの
れっしゃを
たかはしは
みょうじである
ひとの
みょうじである
べつに
いぬでもかまわない
もしかしたら
なまこだって
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