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○月✕日
今日も駅の伝言板には何もない
無人駅の清掃員である私は、日々をつつましく地味なものとして過ごしていた
今日も今日とて、粛々と退勤時間を迎えようとしていたのだが、そんな私のもとへ ....
行間のしろいまぶたが
きんいろに開かれてゆくことがある、としたら
白百合を青い糸で綴じたのは余計な悪戯だったでしょう
木の陰に残された小人の足跡
そこにも宇宙にも
数え切れないほどの静寂 ....
鉱石のカタチに眠りを刻んだ空と空を
葉桜の枝が、受けとめる
おぼつかない片手で
時計を読むようにして
枝と枝の間の
石英を拾うようにして
いつもの仕草が
似合わない
薄 ....