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赤い感情と青い記憶とを
つむいで
むらさきを織る
夏の恋
ひざまでの深さのつもりで
いつのまにか飲みこまれている
息継ぎに顔をあげるたび
水面にゆれる ほほえみに似た光を
肺にかさ ....
恋慕の奔流に身をまかせるとき
にじみ出していく熱がある
言葉にできないものを
言葉にしなければならないとき
この唇が無力であるとき
胸腔におさまりきらず
とめどない疼き
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秋の予感がする夜に
金色の蛾は
星をなぞってとぶ
さみしげにゆれる
夏草の穂に沿って
古い時間がとむらわれる
月に咲く花
ただ一輪の歌
真空を呼吸して
たましいたちを導く
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