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｛引用＝
ゆるい傾斜を登ってゆく
幸せそうにショッピングバッグを抱えた女にとって
街が壊れたよるを窓から眺め
水晶の破片が星のようにきれいね、と
うたうことだって可能なのだろうか
その美し ....
｛引用＝
氷解する
ゆるやかな原理
欲求にも
愛という仮説を立ててみる
、と
広がってゆく
小さな波紋
私は岸辺から素足を引いて
身をかたくする
むきだしの音
やさしい情動の ....
｛引用＝
どぶ川に棄てられた
あの子はどこへ行ったかな
しろい柔肌を
葉っぱみたいな深緑色にして
ぷかぷか浮いて流れていった
幼い兄妹がそれを指差して口づさむ
（ごらんごらんあれ ....
行き過ぎた権利主義や個人主義
自己責任という名の帰属錯誤
民主主義に強い指導者を求めるは墜落の予兆
野を流離った苦行者たちや
石畳に血豆を潰した思想家たちが
一生を費やし学んだものはなん ....
｛引用＝
幼い頃から爬虫類や両生類や昆虫が大好きで
森の中でそんなものたちと出会ったら
木苺にでもなって食べられたいと思ってた
青々と茂った中にちらほらと咲く白い花
水底の砂利まで見える ....
｛引用＝
君の指先が触れて、それだけで僕を揺らしてしまう。
君は知らないだろうけど、心の中ではずっと惑ってた。
世界にも君にも飲み込まれたくなくて、ずっともがいてた。
「ねえ、
もう ....
