すべてのおすすめ
時は、人の死さえも
やがて必然の穴へ
ゆっくり、納めてゆくだろう
時は、生々しい傷口さえも
やがて不思議な包帯で
ゆっくり、包んでゆくだろう
もしあなたが、今
頭を ....
僕は君という詩が好きだけど
僕は君の望んだ詩になれずに
やがて別れの季節は、訪れる。
なにをどうしようと
足掻いても
誰のせいというでもなく
仕方のない、ことがある。
....
飛騨高山へと走る
ローカル列車には
マレーシアの5人家族が
横一列に、座っていた。
カメラを首にかけた夫が
向かいの席にいた僕に
英語で話しかけてきて
僕はカタコトの単 ....
婆ちゃんが三途の川を渡ってから
いつのまにやら9ヶ月
日曜の朝早く目覚めた僕は
思いついたように動き出し
あまりの遺品の多さに
ほったらかしていた
戸棚の奥から
次から ....
終電のすいてる車内の空席に
リュックサックを放り投げ
{ルビ転寝=うたたね}をする僕に
(ちょっと・・・邪魔)と言い
わざわざリュックをどけて座り
{ルビ草臥=くたび}れスーツ ....
休憩室の入口に
逆さに置かれた、左右の靴。
すれ違いそうになりながら
互いは離れられないように
日向で{ルビ時間=とき}を、止めていた。
(ひとりっきりの靴ほど
寂し ....
「コシヒカリ」の袋を抱え
{ルビ米櫃=こめびつ}の入口へ、ざああああ
と無数の米粒を流しこむ
その音を聞いてるうちに
無数の米粒の一つ一つに
無数の顔が浮かび上がり
ふたつ ....
つくし等は、地面に並び
風に身をしならせ
世界をすっぽり包む
まあるい空を、仰いでいる。
( 独りだけがこちらを向いて
僕に何かを、云っている )
風の行方をからだ ....
この数日間、僕は東京に所用があり、一人の時間はぶらぶらと気の向くままに、都内を歩いていました。数日間の休みの間に僕が心温まった「ちょっといい話」を、旅の便りのように皆様に贈るのもいいかなと思い、この ....
夏の夜風にあたろうと
歩いたいつもの道影に
黒い{ルビ塊=かたまり}が、ひとつ。
四つん這いの蛙はぢっと
夜闇を、睨みつけていた
翌朝歩いた{ルビ同=おんな}じ場所に
....
風呂上がりの
弱りきった小さいお婆さんの体を
気の早いOさんがタオルで拭き
気の付くMさんが傾きを支え
気の穏かなIさんが、パンツを穿かせている。
日頃ああでもないこうでもない ....
「倒れかけた鉄塔」という唄を
口ずさんで、歩いていた。
道の傍らに、全身は枯れながら
太陽の顔を燃やしている
向日葵達は
只
夏空を仰いで
密かな合唱を、奏でていた。 ....
旅人は路地裏に入り
とあるギャラリーの戸を開いた
暗がりの壁に映し出された
ノートの縦線という「牢獄」の
内側に立つ
ひとりの囚人の絵が
何かを語りかけていた
椅子 ....
公園の陽だまりで
走って遊ぶ子供等の
胸の辺りに 空 がある
花壇から
それを眺める花々の
花弁の奥にも 空 がある
無心に遊ぶ子供等の
無垢な笑顔の瞳の奥に
....
……とある蛙さんの服部 剛さんおすすめリスト
(74)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
時間という薬_
-
服部 剛
自由詩
4*
09-12-29
空の背骨_
-
服部 剛
自由詩
6
09-12-14
記念写真_
-
服部 剛
自由詩
2
09-11-25
祖母の家出_
-
服部 剛
自由詩
6
09-10-25
月夜の口笛_
-
服部 剛
自由詩
5
09-10-13
一足の靴_
-
服部 剛
自由詩
2
09-10-6
米を、入れる。_
-
服部 剛
自由詩
4*
09-9-22
つくしの家族_
-
服部 剛
自由詩
3
09-9-21
喫茶さぼうるにて_ー神保町探訪記ー_
-
服部 剛
散文(批評 ...
5+*
09-9-3
蛙の亡骸_
-
服部 剛
自由詩
6*
09-8-28
私は、見た。_
-
服部 剛
自由詩
6*
09-8-22
夏の終わり_
-
服部 剛
自由詩
6
09-8-18
囚人ノ絵_
-
服部 剛
自由詩
4
09-8-17
花と子供_
-
服部 剛
自由詩
5
09-8-14
1
2
3
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する