すべてのおすすめ
僕たちは妄想を充分に知ってしまった
僕たちは世界中の女性に憧れてしまった

僕たちは愛されない苦痛を知っている
僕たちは自分であることにときどき疲れてしまう

自分の番地を持たない君とは友 ....
失われつつある夏の日差しをむさぼるように
虫はうるさく徘徊し最後の狂いに没頭する
夏の影は次第にゆがみながら背骨を伸ばし
次の季節の形を決めてゆく

夏、それは誰もが少年であり、少女であった ....
コロナウイルス感染者のみで
競技を行う東京コロリンピックの
組織委員長小呂奈喜郎氏が
委員会の会合で
「女性がトイレに入ると長くて困る」
と発言し、これは女性差別発言ではないかと
問題視さ ....
ずっこけて、転がって、這いつくばっては
立ち上がり(瞳はぎらりと、ぎらつかせ)
またずっこけて、膝擦りむいて、血糊を
なめ、それでもまだ夢を見て、今宵の夢
を見たくて ―この世界に恋がしたくて ....
九十歳になった
築五十年の家にしがみついて
まだ生きている
妻はもういない 
子もいないからもちろん独居老人だ 
介護施設には入らない 煙草が吸えないから
死ぬまでこの家にいる
死に方は ....
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ....
遠い声を聞いた 海の底のようなはるかな声だ
耳に残る 今はおぼろげな記憶のようだと
貝殻の奥にある秘密の旋律のようだと


遠い道を歩いて抱いてしまった憧れに逢いに行く
人々が集って来る  ....
わたしの 中の 美しい言葉よ
わたしの 中の 憎しみの言葉よ
わたしの 中の 哀切の言葉よ
わたしの 中の 怒りの言葉よ
わたしの 中心 全ての想いを
燦き 輝き 憤って 震えよ
燃え上が ....
転がり落ちる球を見ていると
途中で坂を下っているのか
坂を登っているのか
見ていて分からなくなった


見上げると
秋の光があって
黄色い光が踊っていた
自分の人生を想う


 ....
とてもちいさな出来事が積み重なってものごとが見事にできあがり
それがとても不思議だったりもする今日この頃です

僕の押入れの中に隠された凶器みたいなスケートボードはいつも
わくわくする坂を滑り ....
ゆっくり育つ息子が
五歳にして
歩き始めたので
日曜日の公園へ連れてゆく

小さな影は、{ルビ日向=ひなた}にのびて
ひょこひょこ歩き
地べたに尻餅をついては
砂を、払ってやる

 ....
立ったまま
枯れている
あれは
孤高の命

もうおひさまをおいかける元気もないし
だれかをふりむかせるような輝きもない

けれど
おまえがひまわりで
凍えながら
戦い続けているこ ....
意図は回りを濡らしてしまう
意味へと上手く収まり切れず

ことばは未満の盃
発しては 少しだけ 欺かれ

揺るがないものを前に
自らの揺らぎに幻惑されるのか

受けとめては傾ける 刹 ....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う

いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている

挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
糖蜜工場が爆発したことによって
甘い蜜たちが
静かに街を流れ出しました
その粘度たるや
もう人の手にはおえない類のものです
アスファルトの上の蜜はそのまま冷えて固いかさぶたとなり
土の上の ....
あの頃
きみはまだ産まれていなかった
着床しない
小さな種だった

人はなぜ産まれてくるんだろう
人はなぜ産むんだろう
いつか手ばなす命であるのに

わたしが
影も形もない頃
少 ....
おれの詩は 親離れがはやい
大事にしていたつもりだが
ここぞ、という夜
彼は 彼女は もういない
残された
余白だらけの置き手紙
不良だ。
つけた名前が
気に食わなかったのか
 ....
西日の射す部屋で
裾に黒い炭を付けたレースカーテン
輝きながら汚されていくことを思う

私は寂しい
ベッドの位置から進むことも退くこともできず
手のひらに収まる程の空気の厚みにす ....
        160915

流す日記を書き終わり
一気にカーテンを開くと
そこには母の顔
月が出ているよ!
あなたの大好きな

あなたは2100年に ....
流民をへて流民にあう
きみは遠い昔の記憶の中の文学少女

すべての物語を読み切れないように
たとえばたった一人の歴史も解析できずに

やはり僕はでくのぼうにもなれない半端者
きみの洗礼を ....
   随分昔のことだが山里の学校で疎開児童をやっていたとき
   先生は教えてくれた
   「いいか、熊に出合ったら息を止めて死んだ振りするんだぞ」

レントゲン撮影技師はオシャベリ好きで
 ....
          160912

急患のまこと声は偽らぬ逆ギレの医師とAD
キィーを逆さまに回して開かぬ貯金箱
猫の子、仔猫と囃し立て
鞄の虎の子盗まれた
涼風の立つ朝の顔は
いつもの ....
まずインストールしない
そして絶対にログインしない
一度ログインしてしまえば それは、死を意味する

きみはあたまが悪くて パスワードをいっぱいおぼえられないから
体中にパスワードの刺青を彫 ....
次郎さんの家は、火の山峠へとつづく
坂道の途中にあって、そのちいさな車
は、登るときも下るときも、まるで不
機嫌な家畜のように、激しく四肢を踏
み鳴らすのだった。
直径八キロ余りの島の真ん中 ....
この気持ちの悪さを
医師に伝えられる自信がなくて
今日も病院からは足が遠ざかる

左側の肩甲骨の少し内側、背中寄りが
熱を持っている

そんなことを言って信じてもらえるのだろうか

 ....
おちない眠りが揺らす
あなたにわけたのではなく 重ねたのです
星の明かり 電燈の灯り あなたの言葉
偽りが入り込む隙はない 一心
偽りを燃やし尽くし 開ける朝
   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
ぼくのきらいなキミの中に映像や声がたくさんはいってくる瞬間にたちあいたい
そんなキミをとりまいている勝手なワイファイに一緒にざけんじゃねーぞと叫び
そのときおとずれる眠気や無気力や無遠慮な刺激とか ....
                160704


並四ラジオにはVRつまみは無いのだ
音量調整は
アンテナタップ切り替え
再生検波管の再生具合(ポジティブ・フィードバック量を再生バリコン ....
仏間に置かれた古い位牌。

昭和十九年七月二十九日、ビルマ國ニテ戦死。
薄くなった金箔の文字で
位牌の主を語っている。

この家は最後娘一人となり
今から50年以上前に血筋が途絶えたのだ ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
僕たちの- 梅昆布茶自由詩1521-9-1
晩夏- 山人自由詩10*21-8-25
東京コロリンピック組織委員会- 花形新次自由詩221-2-14
詩人達の夜- 服部 剛自由詩720-9-20
朝の日記_2042夏- たま自由詩16*19-4-24
未詩・秋のはじまりに- 橘あまね自由詩2018-10-20
遠い集会- 石瀬琳々自由詩18*18-10-17
コトバ__/__言霊- beebee自由詩15*18-10-8
転がり落ちる球を見ていた__/___立ち止まっていました- beebee自由詩13*18-9-3
まいにち- 梅昆布茶自由詩1218-3-7
日曜日の公園- 服部 剛自由詩12+*18-2-9
冬のひまわり- そらの珊 ...自由詩25*17-2-10
返盃- ただのみ ...自由詩18*17-2-5
最期のタバコ屋にて- 梅昆布茶自由詩1717-2-2
糖蜜の街- そらの珊 ...自由詩22*17-2-1
風花のことづて- そらの珊 ...自由詩21*17-1-18
余白だらけの置き手紙- もり自由詩4*16-12-28
鍵のかかる部屋- 為平 澪自由詩816-10-5
芋月仲間が秋夜に揺れる音- あおば自由詩3*16-9-15
流民- 梅昆布茶自由詩15*16-9-15
死語と愚痴- イナエ自由詩8*16-9-13
休肝日- あおば自由詩2*16-9-12
共有しないフォルダ- 馬野ミキ自由詩516-9-12
火の山峠_2016- たま自由詩10*16-9-11
医者嫌い- 坂本瞳子自由詩4*16-9-11
火と夜- 砂木自由詩12*16-9-11
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
ぼくのきらいなキミ- モリマサ ...自由詩616-7-5
VR海岸- あおば自由詩5*16-7-4
我が家の歴史。- 梓ゆい自由詩416-7-4

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