すべてのおすすめ
顔よりもデカい綿菓子秋祭
抱枕だいてはなして虫しぐれ
椎茸の炊き込み御飯母の声
木漏れ日を受けた椎茸哲学者
大空を切り裂く百舌の軌跡あり
みどりごが喋った喋った花畑
{ルビ末枯=うらが}れに手を差し伸べて日が帰る
秋蒔きの汗を愛しむ空の神
丁寧に過ごす真昼に小鳥来る
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ガンダムが静岡に起つ厄日かな
とけ込めぬ家族とともに鰯引く
台風やコロッケ揚げる鍋の音
わからないことにうなづく白露のひ
魂を開放させよ鳳仙花
朝顔の種こぼれたよ猫が鳴く
路地裏に秋を届けて落し物
みえなくてみようとすると秋逃げる
木漏れ日に老後知らない秋の蠅
コーヒーの薫りで帰る五年前
きょ ....
秋灯や漢字テストのマルとペケ
白桃を抱いておやすみ穀潰し
青春の青を塗り替え9月くる
茶柱が夫婦とも立ち八月尽
鯊釣りや義理の息子の長き竿
新しい墓石の上に桐一葉
眠る子を起こさぬようにとる夜食
カナカナとそのひぐらしがやめられず
媚びは錆び黴てやがてはゴミとなる
本に詩味染み紙魚喰う程うまいのか
真実を見ないで太陽睨みつけ
跳び跳ねる教訓今日君臨せず
夕方に遊方忘れ立ち尽くす
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原発の謎を知らずにバッタ跳ぶ
日曜は寝ぐせのまんま猫じゃらし
ねこじゃらし海の香りがするモルト
ミルクティー曇った空を飛ぶ蜻蛉
秋口の効率悪いオシャレ服
あきあかね六角形の化学式
刑務所の外に広がる蕎麦の花
月見草カップヌードル待つ三分
羊草迷う一歩も一歩から
朝顔やきょうは素顔で銀座まで
渋滞は四十キロです走馬灯
ちゃぶ台の菓子盆かこむかき氷
百日紅鶴は ....
朝顔がブラスバンドのごとく咲く
背番号小さくなって野球の日
かなかなの声をかき消すゲリラ雨
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