闇の空稲妻光る音の陰校舎の鍵が雨の土に

サイレン鳴り覚めたる夜の屋根洗う肌色も火の蝋燭に揺れ

停電の床を浸水する花のあの恋がまだまたここに

落雷の地響き懐かし胃下垂の雨に沈める ....
ねえねえと肩を揺すっても
寝たふりしてたはずの
あいつは
いつの間にか深い眠りに落ちていて

久しぶりに触れ合いたかったのに
わたしのこころは
ちょびっと傷ついてしまった

それでも ....
明日のことばかり考えている彼女と
昨日のことばかり振りかえる僕
針で突いては
月は破れ

倒れこんだ水のない
手もつなげない花が二輪
カーテンレールの、かららと転ぶ音
風が吹いてる ....
詩が生まれないこと
満腹な証し
なにもいらない
なにももとめない
言葉は
ことばであればいい
深みもなく
潤いもなく
その場限りの
ものでいい

詩はないほうがいい
幸せなもの ....
蓄えを崩した時
してはいけない枷がほころび
祝福に満ちるのを感じる
崩すものがなくなるまで
私の都合を優先したいものだが
さいわいただの願望だ
快晴を望みながら蛇口をひねる

へその緒 ....
その初老の男は
いつも存在と不存在の狭間にいて
人の目には映ったり映らなかったりする

日焼けした肌に
極端な自由と不自由を抱えて
真昼の路上に横たわっている
伸ばし放題の髪で

側 ....
街灯の

数の分だけ

昼が寄る
                    080827


未来少年コナンを呼んだ
コナン! コナぁン! コナぁーーン!!
コナンは来ない!
来ない気だ!!
腹が立つが
2008年の夏も ....
 実の母なのに

 「おかあさん」と呼べず

 腹の底から憎み

 その存在自体を

 抹消してきました


 現在(いま)、独りになって

 孤独の中に立ち

 私 ....
空色が聞こえる
カーテンの向こうの天体
の数を数える
白いのがひとつ
銃声がふたつ
イエスタデイ
と呼ばれはじまる今
カナビスシード
密の味のする
マイナス三度
 ....
■フェンシング 男子ビニール傘

金メダルおめでとうございます

「ありがとうございます」

肘の関節をはずしての 腕が伸びる突き、あざやかに決まりましたね

「ゴムゴムの突きをイメー ....
 
紙の羊が
食べたそうにしていたので
紙の草をつくった
 
今日はたくさんの流れ星だね
 
あれはホタルさ
 
きれいだね
命みたいだ
 
茨の針金に囲まれた 
四角い土地に独り立つ、
蒼白の人。 
棒切れの直立で、丸い口を開けて仰ぐ 


  空の浮雲 


{ルビ人気=ひとけ}無い村の入口で番をする
飢えた牛の、細 ....
夜のおわりのはじまりの朝
シーツの広さを掌で思い知って
二人のおわりのはじまりの一人
残り香がひんやりと胸を掠めて

昼のおわりのはじまりの夜
未練たらしい影法師が踵から生えて
夢の ....
 削りカスが飛散すると共に
針に光沢が戻る
ぎざぎざの淵がついた葉に差し込むと
    一瞬抵抗した後屈服する

 雪に墓標を立てる
片栗粉のような景色のなかに虚ろに佇む
  立てられた ....
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする



水と油
そんな感じで



高温にまで熱せられた油は
邪険にも寄せる思いを弾き飛ばして
ふつふつと
行き場の無い怒りに震え ....
僕の名前は皆月零胤 でも名前はまだない



多分それは小学五年の夏休みが折り返した
そんな時期だったと思う
空き地の隅には僕たちの秘密基地があった

それはホームレスのビニールシート ....
        かなしみを
        おもいだすために
        すぼめられる
        唇から 
        洩れる 
        外国の うた、
       ....
合唱団に所属する機会に恵まれた私は幸運だったと思う。ステージに上がろうが、人前に出ようがもの怖じしない心臓、声の飛ばし方等々を覚えることが出来たし、何より様々な詩に向かい合うことが出来た。合唱曲は詩の .... ラムネのビー玉を
半分あげるの、と鳥かごに入れて
じっと様子をうかがっている
握り締めたもうひとつには
何が映っているの

+

冷蔵庫の隅に
食べちゃだめ
と念を押されたりんご飴 ....
裏木戸を開けると
ひぐらしがないている
あの木の下
薄暗い桜の木の下で


闇間に鼻緒が見えている
そり返った白い足の指が
細い脛が折れそうにのびて
あの時もひぐらしがないていた
 ....
 
掌の草原はしる僕がいる

生命線地平線のむこう側

夕暮れを切った爪が伸びている

風が吹く隙間を通る指と指

ないものを掌あわせたしかめる
 
僕は呑気な波紋
波間に揺れてゆらゆら
賢者は嘘吐きの石
谷間を抜けてごろごろ

平行線は交わらない様に出来てる
僕らの中は交わるように出来てる
喋らなくても解かる様に出来てる
そう思い ....
夜はさみしさをたたえる水面
しずかに腕をひたして
あてどない動きにさらされていた

夜がひそかに身体をゆすると
いつしか私もゆれていて
抱きしめあった記憶が
手のひらからあふれた

 ....
長い影を背負って歩く祖母と、
手を繋ぎ歩く
短い道のり


夕暮れの中、
迫り来る夜に仲良く辿る家路

あと何度?
あと何夜?
握る皺だらけの小さな手
音の陰の音たち
ゆうるりと振り向く
何もない場所に
署名はかがやく



落ちそうな首を片手で支え
どうにか眠り
どうにか覚める
音を見るたび さらに傾く

 ....
  かさついた
  ふるい
  手紙を
  燃やして、
  灰は
  深い色をした
 ....
       余 熱


       そこは
       しろい花が咲いていて
       緑も若やいで うつくしい
       空気は
       いつまでも清澄であり
  ....
自らの寂しいベールを身に纏う 
今迄の自分を打ち破ろうと 
夏の夜の浜辺を走る 

( 遠くに若者達の花火は上がり・・・ 

ずぼりずぼり 
足首{ルビ嵌=はま}る砂浜の 
空回りをも ....
扇風機が
静かに首を振っている
かきまぜている

ソファに座って本をひらいている
あなた
この作家は、
攪拌という言葉が好きみたい
と、本をパタンととじながら

あなたが
静かに ....
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