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雨あがりに
かわいた体をたたせると
景色がぐんぐんかわいてしまう
夏向けの恋や音楽や食べものが似合うのっていいな
おもったりしてきたことがぜんぶ
からだのおもてにはりついて
い ....
夜で 少女で なんにもなかったとき
さびしくて 本のなかでよく眠った
本のなかも さびしかったが
外よりはすこし せまくて良かった
おきるといつも跡がついていた
夜に折り目をつけ ....
魔法がとけはじめているのを感じる。
それはまったくあたらしい、素敵な魔法だったので、とけるのだって道理だ。わたしは自分の足が地面を踏みしめるのを感じたし、それによって景色がぐんぐん変わることをお ....
ふたりがまだ二ひきのりゅうだったとき
世界は平らで 雨がふっていた
眠るように飛びながら
からだはちょうど からだの重さだった
いまになって思いだすと
まぶたでは雨降りなのに
....
一日ぶんのねじを巻いてきたはずが
まだあかるいうちに切れてしまった
時間をみせて
とかりた
あなたの時計もなんだかへんだ
かつて
わたしがいて
あなたがいた
それが全てだった時 ....
いまでもわたしはあの9月の川べりに座って、可愛いあのこと好きなものを言い合ってる。いいかんじに色あせたTシャツのプリント、外国のバンドのロゴが書いてある、ぼうぼうに伸びた雑草、東北のさばさばした風。で ....
いいにおい
夜のおわりのみどりのにおい
なま白い手足で泳いでいく女のこたち
文字の群れとあかるいカステラ
いいにおい
頭の右うしろのほうの記憶
こうばしいおとこの子たち
めくばせとジ ....
それが大きいのかちいさいのかわたしには分からない
数だということだけ わかる
くらやみを射抜くような空ろないたみがビルを覆っているので
ひとびとはたえまなく降ってくる
切りそろえられた三角 ....
おなじ夢をみる。
地下、暖かいイメージ、職員室の裏側にある保健室、せまいなかにぎっしりつめられたベッド、シーツ、まくらとまくらカバー、小人みたいな先生。彼女は走っていく、校庭や道や草はらなんかを ....
手は 夜をすみずみまでたたいて きえた
大事なものと そんなに大事じゃないもの、
をくらべて
でも そんなに変わらなかった
あなたの抱擁のまえで
人生など
あってないようなものだった
....
ミサイルが飛んで落ちてまた昇るまでのあいだ、
くだらない冗談をひとつずつ言いあって
河原の小石をうめるようにしていた
川釣りのおじさんが面倒くさそうに餌を投げてくれる
もしかしたら彼もみか ....
いろんな花をつみながらあるいてきたね
あかるい花もくらい花も、つぼみも種も
ふりかえることもできないくらいいつもすべては近くにあって
コップはいつも割れそうに満ちていた
みちていた
そう ....
お誕生日はよく晴れた。いつものように洗濯機をまわして床をみがいたあと、夫がベビー・カーを押してくれたので公園まで娘と手をつないでいることができた。
午後は眼鏡を新調したあとでお鮨をたべにいった。安い ....
二月のかげで
数が つめたい息を吐いている
冷凍されたトラックに
デコレーションケーキが詰められる
生きていなくてはいけないとぼんやり思う
その反対がわで
死んでいるべきだ が
....
手際よくまるめられた種
忘れてしまう いくつもの名前
ヒニカケラレタ薬罐みたく
だんだん焦げて死ぬ
焼却炉 幼いころ 怖かったものの多くは
いまでもわたしを守ってくれる
暖房の効 ....
2月が終れば3月がくるということを、無論ずっと知ってはいたけれども、たいていこのくらいの時期になるときゅうに理解してしまう。毎年、性懲りもなくだ。2月と3月のあいだには、いくつもの恋が横たわってい ....
たぶん最初はだれかのためだったけど、今はもうそうじゃない。爪をかざったり物語をつくったり、お湯をわかしたりする。駐車場をいくつもわたりあるいて暮らしている猫に餌を投げてやるのだって猫のためじゃない ....
どうしたって女のだから肌をしめつけて日陰を歩きたい。という思惑とはべつに梅雨を無視して日差しは降り注ぐし、あっという間に色褪せる紫陽花にはぞっとさせられる。それは美しさであって、自分ではないというのに ....
このまま一日が終わって、その次の一日がはじまって終わって、またその次の一日を過ごすのもいいかなと思う。分厚い鍋あたたかいスープ、開閉を繰り返すカーテン。いいかなと思う、思うけど頷けない。黒い、新し ....
春の日
下り坂で
防波堤を拾った
アメリカと
日本の反対側に
それを置いておいたら
それだけで戦争になってしまった
悔やんだぼくは
左手首に▼の
入れ墨をいれたかったが断 ....
春の三時は直角 直角チョコレート 食べると飛ぶ猫 まる三角は頂点 ちょっと折れたチョコレート食べると青い 冷蔵庫 草原のかたまり 驚いた 三時は直角 踊った三角は頂点ちょっと滑る 男の子 草原は ....
みず色を捨てられぬまま成人し 春をうっては剃刀を買う
上等の夜と下着とかみそりは薄っぺらいほど ななめに刺さる
春の背に流れていたのが情でなくただのいつもの赤い血だったら
あらゆる存在から独立した
わたしのたましいが
社会とよばれる
もやもやしたかたまりを抜けるあいだ
わたし自身は
ずっとこの部屋で
ゆかの埃などをかぞえていました
それはほんとうに ....
さわ田マヨネさんのはるなさんおすすめリスト
(53)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
雨あがり
-
はるな
自由詩
6
16-8-4
模様
-
はるな
自由詩
10
16-7-13
めも0705
-
はるな
散文(批評 ...
4
16-7-7
りゅうだったとき
-
はるな
自由詩
3
16-6-24
ねじ
-
はるな
自由詩
2
16-6-20
刺繍糸のこと
-
はるな
散文(批評 ...
7
16-5-19
いいにおい
-
はるな
自由詩
12
16-5-14
かみの長い男のひと
-
はるな
自由詩
9
16-3-28
夢をみる
-
はるな
散文(批評 ...
1
16-3-25
抱擁
-
はるな
自由詩
7
16-3-20
ゆうやけ
-
はるな
自由詩
5
16-3-10
コップ
-
はるな
自由詩
5
16-3-9
ちいさいのこと
-
はるな
散文(批評 ...
6
16-2-29
デコレーションケーキ
-
はるな
自由詩
3
16-2-27
尖る
-
はるな
自由詩
3
16-2-23
たとえばこれが10月の
-
はるな
散文(批評 ...
3
16-2-19
湖の恋
-
はるな
散文(批評 ...
5*
15-7-31
坂
-
はるな
散文(批評 ...
2
15-6-29
、・
-
はるな
散文(批評 ...
1
14-12-15
防波堤
-
はるな
自由詩
7
13-4-11
直角
-
はるな
自由詩
6
13-4-9
かみそり
-
はるな
短歌
5
13-4-7
ゆかの埃
-
はるな
自由詩
6
13-3-25
1
2
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