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正気なうちに 帰ろう
まっかな顔で 父さんが
にこにこ と ひそっと 言う
あはは と 笑いながら
母さん に よっぽど 言われたな
私は 濃いめの お茶を入れる
....
畳 の 上
裸足
ふち に 添って
一匹 の 蛇
明るい ささやき の内で
頭 を もたげる 闇
草薮 から 訪れた
赤い 口
切り そろえた ばかりの 爪に
....
夕焼け の 細い指 輪
つなぎとめて
白く めくれた
枯れ木 の 小屋
ころり
まぶた
なくし
星 の 皮
扉 に
歩いて 帰ろう
とおい きてき
....
死に絶えた 月
沈まない ゆめ
くるむ 波
残像は まぶしい木漏れ日
ゆずる まほろば
流れ 触れる 紡ぎ
背中 を見せる 扇
かえり ゆれる さだめ
海 が ....
ながれるほどに
ながされて
ふりとくほどに
とかれていく
とけていくほど
さみしくて
つなぎめをさがす
みえない ゆびで
かなしみが ほのかに
にくしみに ....
ましかく な
雨
つち の
少し 上
ころっと
笑ったの
沈む
柔らかい
折り畳まれた
船
流れる
朝
ひ
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