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機を織る音は雨の音に似ている
人の心臓が脈打つ期待と怯えが
まったき雫になって林の上に降り注ぐ
神が御座においでになる
{引用=
  長い雨季がやってきた

月の半分は水がついてしまう ....
広い囲いの真ん中で
きりんが首をかしげたの
ねえ、あなたの顔は━を向いてる
あたしのお腹はからっぽ

きゅうきゅうと空腹の音が
空に響いて
ライオンがもらい泣き
ねえ、あ ....
どうしてだろうと 口に出すときには もう
半分ぐらい答えを知っているのだ

ただ、
その答えがあんまり泣けるので

海辺の砂地にまぎれてしまえばいいのにと
思うのだ

船虫 ....
夏の終わりに

巨大な鳥の夕焼け空で

大きく開けた嘴の中に 夕日がおちた

巨大な鳥は  薔薇色の雲にちぎれていって

後ろむきの 月が

踊る
金曜日の青ピーマン
尖らない鉛筆の先っちょで
膨らんだ水風船の腹を押す

明日からはお休みで
学校は眠りについて
笑い声の記憶にまどろんでいく

廊下の本棚の辞書が流す涙は ....
■内閣総理大臣緊急演説

年間3万人以上の自殺者がでるようになって、もうひさしい。 この10年けの累計で25万人を超える自殺による死者がでているということになる。我々は、自殺という犠牲を伴う戦争を ....
#10
     花

呼び鈴が鳴った。古アパートの玄関を振り返る。こちらが開けるのを待たずに硝子戸がガラガラと乱暴にひかれた。
女が一人立っていた。
赤子を背負っているようでねんねこ ....
#7 
   夏の雨


少年の夏の葉には蛇の抜け殻の模様がついている
彼があの時流した涙は自己嫌悪の錆びた味がした
乳飲み子の口に含んだ乳は黄色くて甘い 母からもらう最初の贅沢
一 ....
#6
        屋根裏の姫


廃屋となった古い旅館を安価で買取り、なにやら得をしたような気分で引越しをした。築100年の余を越え、廊下の椋の板も黒ずみ真ん中がへこむ。梁や柱の材も曲 ....
#5 
   一対の腕

それは決まって一対の腕で、上腕の真ん中あたりから唐突に存在していた
人のものより少し大きめの掌とごつごつした指と固い筋肉を持ち、
丁度そこに人が一人いるよう ....
#2

  雨の魚

雨に濡れながら歩いていると
死んだ魚の匂いが漂ってくることがある
湿った空気が ねっとりとまつわりつき
地球が水の星だったことを思い出す

そんな時、あたし ....
ー盲目ー
まだ陽の上らぬ未明の朝
風紋が鮮やかに浮き出る灰色の砂丘を
暁の月へとむかう 黒烏


凄絶な月の海に至る道は
煌々と白い光に照らされて
泥だらけの足で踏みこんで ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=119535

葬列の中に見る生の祝祭と、その列にまだ入ることができないが、何かを感じる自分。 そして、生のための詩を ....
常に読み手の読みは一方的かつ独善的であるのだから、読み手として評(感想)を書くときは、その範囲で読んでいるのだという意識が必要で、それ以上は踏み込めない。

だけどまあ 愚かな思い込みも含めて全て ....
床下の古い梅酒の甕の中に
老女が一人 ちんまりと正座している
皺だらけの顔でにこにこと笑いながら
一匹の小さな透明な竜と遊んでいる

琥珀色に澄んだ酒の中で 軽く竜を弾く
竜 ....
雷が鳴って 

雨がひとしきり降ったら遠足日和

道端の公衆トイレ前

黄色い帽子のリュックサックの群れ

カラフルなお弁当とお弁当とお弁当とおにぎりと水筒と

得意げな顔 ....
卯の花と牡丹と金盞花
目の下の黒いくまと日焼けのしみと
赤茶けた髪の毛と手の皺の灰と
磨いた鍋底と花の終わったシクラメンと
藤とシャガとあやめと
終わってしまった菊桃と枝垂 ....
まず蕗の薹
雪が溶けて、側溝に水が流れたら大根を
切干しに干せるのは寒のうち
あとは塩して、漬けものの樽

味噌を仕込むのは
麹菌が繁殖するほどにぬるく
雑カビがさほどには混 ....
砂原を歩いていると、人間の手が蠢いていたので、掘り出した
父だった
父はこんなところに埋まっていたのだ
途中から誰かがわかったので、指先でなでるように、焦って掘り出した
息をし ....
藤丘 香子さんのリーフレインさんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
長い雨季- リーフレ ...自由詩708-9-4
しゃんそん- リーフレ ...自由詩107-12-19
答え- リーフレ ...自由詩307-11-13
- リーフレ ...自由詩407-10-1
7月19日- リーフレ ...自由詩5*07-7-21
幽霊ダンディー_切断レディー- リーフレ ...自由詩3*07-7-4
「ものとおん」#10−#12- リーフレ ...自由詩2*07-6-13
「ものとおん」#7−#9- リーフレ ...自由詩307-6-13
「ものとおん」#6- リーフレ ...自由詩607-6-12
「ものとおん」#5- リーフレ ...自由詩207-6-12
「ものとおん」#2−#4- リーフレ ...自由詩7*07-6-12
月の朝(あした)- リーフレ ...自由詩9*07-6-5
濁音氏の批評C"_より- リーフレ ...散文(批評 ...507-5-24
評,単純に感想- リーフレ ...散文(批評 ...1207-5-9
古梅酒- リーフレ ...自由詩10*07-5-7
遠足日和- リーフレ ...自由詩307-5-5
初夏- リーフレ ...自由詩507-5-2
春の食卓- リーフレ ...自由詩1107-4-27
砂原に- リーフレ ...自由詩38*07-4-21

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