すべてのおすすめ
一度でもいいから
朝を起こさないであげたいな
ゆっくり眠らせてあげたいな
朝は寝坊したことがない
サボったことがない
勤勉なんだな
それは昼も夜も同じ
きっと宇宙は真面目なんだな
だか ....
 
 
硬質に濁ったゼリー状のものの中で
僕らの天気予報は
軋み
軋んだ音をたて
初雪が観測されたことを
伝えようとしている

子どもたちが歩道橋から次々に
ランドセルを落とす遊び ....
討論番組風で
保守的で知性と安定感のあるキャスターの男女が
「ではここでVTRをご覧ください」
大学生ぐらいの恋人同士が
こたつに向かい合い座っているようで
しかし実はコタツの天板に見えたの ....
御社の最先端の遺伝子工学で
貝柱を持つカスタネットを開発したいです
言い終えたあと両手で顔を覆いました
面接でとうとう打ち明けてしまったボクの夢
しかし指の間から見えてきたのは
面接官の方々 ....
 
 
洗濯機に釣り糸を垂れる
魚が釣れる
うろこが晴れの光に反射してまぶしい
釣り糸を垂れる度に
次々と魚が釣れる
面白いように魚は釣れるけれど
魚は面白くなさそうにこちらを見るばか ....
 
これ、以前に頼まれていた資料です
と小田さんの持ってきたコピーが
湿っている
海に行ってきたんですよ
小田さんは微笑んで
きれいな巻貝をお土産にひとつくれた
去っていく小田さんの髪や ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
 
 
部屋にハンカチが落ちていた
ふとした拍子、の形のままに
それから
洗面所で好んでよくうがいをし
何本かの正確ではない平行線を引き
人が衰えていく様子を眺め
時に貧しい正義を振り ....
オムレツ

謎のオムレツ
僕は、謎の・・・なぞの
オムレツの唄をうたった

なぞのオムレツ
僕は、たしかに
昨日、うたったオムレツの唄

なぞのオムレツ
僕は、何時かの
スーパ ....

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
自転車のハンドルと
お母さんの間に座る子供
かわいいだけじゃない子供

カルピスをあげたいな
百年に一度のいけにえにしたいな
僕に歯を見せずに笑う子供
心にらくがきをする子供

ゆう ....
無知な人たち、と
父の生家に唾を吐き
母が消えた
時の区分は夏、そして
秋にも依然、消えていた

秋の再来
消えている母
九月は母の誕生月
父はきちんと知っていた
本日、九月の二十 ....
おーい、と言った
おーい、と返ってきた


そっちはどんなあんばいですかあ、
と聞いたら
そっちはどんなあんばいだあ、
と聞かれた


それじゃ、意味ないです
お義父さん ....

私の本当の名前はスマコというらしいです
だけど父も母も兄弟もみんなスマと呼ぶので
いつの間にか私はスマになってしまいました
ときどき本当の名前について考えます
コというのはどういう漢字な ....
                090830






らしからの
ほらの
みたなの
ほしの
かず
ふむ
あしお

ひろの







{引用=「 ....
星の写真を燃やす朝焼け
太陽が
世界でたった一人の友達のように
わたしに朝の挨拶をする


金曜日の新聞はおもい
そこにいた
それだけの理由で
人は殺せる
すてきな目をしてるの ....
 

電話回線の中をひとり歩く
途中、水溜りのような海がある
工事のためしばらく混線する恐れがあります、と
電話会社から通知書が届いたばかりだった
仕方なく簡単な水遊びをする
ふやけた体 ....
その合間に

Stranger から
Honesty にかわる


その合間に

今日の失敗を
またつぶやいて


その合間に

明日の仕事の
算段が溶けていって

 ....

幼いころ
妹はお風呂が嫌いで
兄は爪を切られるのが嫌いで
わたしは歯を磨くのが嫌いだった
だからそのころのわたしたち三兄弟ときたら
妹は髪から極彩色のきのこを生やし
わたしはのどの奥 ....
水面下で寝息をたてるわたしに
おはようのあいさつは
いつもキスだった

大切はいつも
抱えていたつもりで
放り投げていたかもしれない

川のあたりできれいな石を探すようには
見つから ....
夏は
ひねもす虫を追って
森にまよう


虫は
翅をひらき
森を飛びたつ


夜は
空の翅で
ぼくは飛ぶ
指のさきが星にふれる
真珠のしたたり
涙のあかり
アップルグリ ....
うすく流れる明け空に
寝返りをひとつ

隕石とか堕ちてこないだろうか
僕は僕の人生を
いいかげん
供養してあげたい

逃れようのない角度で
刺し込む朝は
強制ですか
それとも、任 ....
送り火みたいな花火をした
愛犬は鼻を火傷しそうになり
わたしたちは
少し寂しかった


お盆も終わって
仏様はみんな帰ったけど
納骨の済んでいない魂は
未だここに残っている


 ....
たとえば、目の前に
誰もいないことにして黙りこむのは簡単なのに
誰かいることを認識するのは存外むずかしい

いないふりをするのは比較的楽なのに
いることを知らしめるのはあまりにむずか ....
 いくつもの、
 接がれない
 夕刻のだいだい色を
 ポケットにしまおうとして
 持ちかえれない
 そんな夜は暗闇に目を凝らした

この病棟の窓から見える夜景は
いつもと変わらない
 ....
 
 
いつもはわたしが列車を待っているのに
今日は列車がわたしを待っている
ホームにたどり着くと
列車たちは次々と
わたしの中に乗りこんでくる
発車を告げる音楽が鳴り止む
いつも列車 ....
 
 
薬が切れて震える父を
抱えてベッドに寝かせる
布団のしわなどが気に入らないと眠れないので
抱き起こし、位置を変えてまた寝かせる
そんな作業が延々と続く
父にとって毎日の睡眠とは
 ....
空のどこかに 始まりと終わりがあるのか
いつまでも一日が終わらない ぼくたちの
浮遊する魂の 影を見失うころ
すべてのかげが消えて そこから
すべてのかげが あたらしく生まれる


幾夜 ....
記憶を
残す
出来るだけ
美しい形のものを
渡す
それが
なんなのか知ったのは
ずっと
後の話





いつか
死ぬことを
知らずにうまれ
しばらくは
その ....
小川 葉さんの自由詩おすすめリスト(1390)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝の笑顔- 昼寝ヒル ...自由詩409-11-6
初雪- たもつ自由詩2409-11-5
テレビの時代に- サトタロ自由詩409-11-3
三次面接- サトタロ自由詩709-10-30
後悔- たもつ自由詩409-10-25
巻貝- たもつ自由詩1009-10-23
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる- 吉田ぐん ...自由詩53+*09-10-2
ブランコ- たもつ自由詩3509-9-26
経過- たもつ自由詩809-9-24
オムレツ- 生田 稔自由詩409-9-22
アルバイターと海- 吉田ぐん ...自由詩3009-9-10
夕方交差点- 昼寝ヒル ...自由詩709-9-7
初秋の対峙- 伊月りさ自由詩19+*09-9-4
かべ- 小原あき自由詩12*09-9-3
或る少女の生涯について- 吉田ぐん ...自由詩2609-9-3
デイドリーム・ビリーバー- あおば自由詩3*09-9-2
日々の手紙- 昼寝ヒル ...自由詩1109-9-2
通知書- たもつ自由詩909-8-26
紅茶が冷めるまで- AB(な ...自由詩309-8-25
わたしたち三兄妹- 吉田ぐん ...自由詩3109-8-25
いいわけ- かんな自由詩12*09-8-23
翅(はね)- yo-yo自由詩6+*09-8-22
のりピー、一緒に逃げよう- 佐野権太自由詩10*09-8-21
繋がる- 小原あき自由詩9*09-8-21
でんわ- 因子自由詩3*09-8-21
幼さ- かんな自由詩12*09-8-18
川面- たもつ自由詩809-8-18
祈り- たもつ自由詩2109-8-17
星の命名- yo-yo自由詩8*09-8-15
森は人に届く- 石田 圭 ...自由詩2409-8-13

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