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余白は余白のまま
残しといてくれたらいいのに

ちゃんと感じとるのに


余白を埋めようとするなんて






信頼してくれてないってことよ


サッカーボールを持って広場に行くと
いつの間にか
盆踊り用のステージが組まれていて
そこから提灯がぶら下がっている

大平の空をジェット機が横切って
もうすぐ祭が始まるよ
って
知らせるみたいだ


 ....
君が金魚を見殺しにしたのは事実だ。
餌をやらず、水も換えず、
君自身は傍観者で、いただけだ。
むしろ君が金魚を殺した。


赤い花の下、金魚の墓を作る君。
どんな気持ちなの。
見殺しにしておいて。
 ....
指先で壊れものを触るように。

(実際やわらかく触らなければ壊れてしまう。)
(壊れてしまう。)


幸せを知らなければ。
君を知らなければ。
夢を知らなければ。


白い華を君に送ろう。
一輪だけ ....
ぼろぼろ
ぐずぐず
もさもさ

私の作業は
すべて
いつも
こんな感じ
なのかな

うん。

まあ、
悪くは
ないんじゃないかな
僕が林檎をかじっているこの世界は
銀色の象の胃袋の中にあって
銀色の象が星を喰う世界は
英語を話す蛇の海馬のあたりに浮かんでる

英語を話す蛇が
日本語を解読しようとする世界は
すべてが ....
アカルクアカルク
ウスッペラク
風とおしよく
かるくかるくかるく


トクベツなんていらないよ
専売特許もイラナイよ
いつまでも握りしめてても
腹の足しにもなりゃしない
空 ....
実家に帰ると
母は今の母で
わたしが思っているお母さんとは違う
いろいろあったもんね
川の形だって水の流れで変わるんだもんね

でもわたしの頭のなかのお母さんはやっぱりいつも不幸で
あた ....
かつて心を置き去りにした土地で
足元を掬われないように前へ、前へ

敷き詰められた岩の隙間で浮かんでいるのは
汚れた発泡スチロールの欠片ばかり
忘れられたオモチャの残骸は
ひきつった笑顔を崩さないよう ....
紅葉があんまり紅いから
メールを送ってみたんです
紅葉があんまり紅いから
安心するんじゃないだろかって
紅葉があんまり紅いから
やさしくなってみようかなって


良く撮れた
 ....
うちがわにうちゅうがあるから
ふとんから
でられない

たいくつはしてないんだけど
ひとに
おこられそうだな
デクノボウとよばれて

デクノボウになって



ぽかんと
つっ立って




普遍の海から「ソレ」を汲み上げる



筒状のナニカにナリタイ
みみをすませたり
めをこらしたりとじたりしてみたり

こころを修繕したりするのに


出来高でおかねが発生したらよいのにな







そしたらもっと堂々と

せっ ....
古いきりんのゆめをみる夜
鏡の中のわたしと目があう

このおんなのこと
なんにもしらない

フィクションと
ノンフィクションが混じりあい
胸のうちには回遊する人魚




魂の計画なんてものがもしある ....
傾いた日常の上
遠くへ消えてゆく遊園地
小さな観覧車が今日だけは大きく見えた
カタン、と揺れて 世間に揺られて

ただ西へ吸い込まれる


静まりかえったホームを歩く
冷たくなった1 ....
冬紅葉 鴉の瞳を染めて降る 
      
 
 
凩や 潜熱の葉に森燻ゆる 


    

*

 ....
日射しをドレープさせて窓辺にひだまりをつくる

緑いろがにじんでゆく

地球儀をくるくる回転させる

天井にプロペラ飛行機を思い描いてみる




青い本とウクレレを鞄につめて
 ....
ささやかな嘘。
私は考える。嘘がウソであり続ける為に髪を伸ばし
私を縛り、私は私を騙し続ける。



象牙の塔は築かれる


築くべくして
築かれるので

そこに現実は無いんだ

 ....
玩具のビー玉

ガラスで出来たビー玉を炒めて冷やすと
中だけが ランダムにひび割れる

ときたま卵みたいに
ぱっくり割れてしまうものもあるけど
まあそれも ご愛嬌

まるで一流の工芸品みたいに
きらき ....
おはよう

今日も世界は
美しいよ
貴方が欲しくて 縋るように手に入れた

まるで 火に銀を絡めたような
まるで 恋心を閉じ込めたような
願いを込めた 緋色のガラス

きつく締めれば まるで首輪ね
見えない鎖を錯覚して
貴方の心に捕らわ ....
{引用=

*



どの色も気に入らないの。欲しいのは唇をかむ痛みの赤さ


きつね花、天秤にして恋人のふるえる声を謀りにかける


しろはくろ、くろはしろからあ ....
ごめんね

きみの優しさに疲れたぼくは

こんな陽の光にさえ
うんざりしてしまうんだ

きみが隠してたカード

探すのにも
限界があったんだ

ごめんね

今でもこんなに
愛しているのに
 

過去の自分に 縛られて

身動き出来ない 時もある


過去の自分を 消したくて

嘘を重ねた 時もある


過去の自分が 虚しくて

殻に籠った 時もある



そんな過去でも 僕 ....
回転扉の向こうはサバンナだった。
「さぁ、はやく。」
何かに躊躇っているうちに
電解質と一緒に失われた
青という名の雷鳴。



「サバンナに広がるベッドには、 ....
うっかり鰐がのみ込んでしまったのは

薄緑色の胎動


  耳をすませば夢まみれ

  なめらかで脆い夢まみれ

  耳をすませば種うまれ

  まどろむ奥に種うまれ

   ....
選挙カーはすれ違う僕を威嚇するかのように

年増うぐいすの声をぶつけてきたので

思わず

避けてしまった




遠ざかるにつれて
ドップラー効果の適用で
声が低く転調されていった


 「 ....
白い部屋の
白い窓辺のあなたに
向日葵を届けたい


朔の闇夜の月を
輝かせるほど
明るい向日葵を贈りたい


七色の虹が
黄色であふれるほど
たくさんたくさん贈りたい


あなた ....
{引用=地上では
夏を散らす風
恋しくて水面をみあげた
なぜかしら
感じたことのないものを
わたしは知ってる


水面には
ひかりの乱舞
銀が背に降り積もり
手のひらの ....
厚く



熱の積層する
太陽の谷間で


流水を浴びたいと


切望の淵



地虫は揚力を手に入れて

夏の途中、



蒸す草いきれは陰を追い



木々の葉をひるがえす

風もなく

 ....
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