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きっと、知らない町なんだと思う
不器用に建ち並ぶ、高層マンションに隠れている
ありふれた日常だとか、錆付いたマンホールの下から
伝わってくる、救いようのない虚しさだとか
見慣れた信号の色と形で ....
劣等感は持つだけ無駄だった
てか
これ以上は持てないのだ
表面張力で
あふれる寸前のコップみたいに


あふれてみたら
たいしたことなかった
テーブルが少し濡れました
みんなトゲ ....
朝のラッシュ
車窓から空を見ている
空を隠す建物が透明になって
オレンジ色の光がまぶたの奥に沈んでいく
背中では別の人が空を見たそうに
少し宙に浮いている
読みかけの雑誌を開いたまま あのひとが
透明なルリルになってしまった

笑みもそのまま ときめきもそのままに
ガラスのルリルになってしまった

うす青い 摩天楼の最上階
ここでは 音がこ ....
鍵はすぐになくなって誰かが拾った
落とし物は行ってしまった

落とし物は鍵を拾って
彼らもどこかへ行ってしまった

落とし物は落とされなくなって
後ろ姿は落とされた

彼らはここに残 ....
半分の月を見ていた

半分の月を見ながら
僕は半分だけ眠りにおちて
残りの半分は現実にとどまった

半分の夢の中では
浜辺に立った自分が
遠くの景色を見つめていた

半分の月を ....
一片のことばに、
色がなくても、
それでいい。

一編の詩として、
彼らが息づいていれば、
それでいい。

どんなに醜い、
汚物であっても、
それで ....
あだしのくんは、
ときどき冷たくなる。

あたしの隣で眠っていると、
あだしのくんのからだが冷たくなる。
あだしのくんの蒼白い肌が、
さらに蒼く透きとおって ....
赤い絵の具に緑を混ぜたら
茶色になりますね
それがどうしたと言われても
こまるのですけれども

すっかりパレットが汚れましたね
絵は完成しましたか
ここからその絵は見えなくて
ただ汚れ ....
捨てたつもりはなかったのです
だってこの国にゴミはないのですから
ええ だから 捨てたつもりは全然なかったのです

あのひとの影を いえ あのひとへの愛を
私はあのひとが残していった家にきち ....
両手のひらに
こっそり書いた「冷」の文字
僕は忘れん坊だから

冷え性対策の頁を見てたから
布団からはみだした足先が
とっても冷たかったから
今日は帰りに
ちょっと入りづらいあの店で
 ....
砂をつかんで はなつ男がいる
砂はどれも 鳥のかたちになり
おちて こわれる前に
風がすくって せっせと
雲の巣へ はこんでいる
小さな女の子が俺に
だじゃもん ちょうだいっていう
だじゃもん ほしいっていう
だじゃもん ねえ だじゃもん
だじゃもん ちょうだい
だじゃもん ほしい

そういわれ ....
?.


朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
 ....
剥いてしまってください
私のからだを
   のように
剥いて食べてしまってください

甘くて柔らかいって
思ってみてください
切ってみてください
銀の冷たいナイフで

泣いてもいい ....
ときどき僕は、まだ羊水の中で
少し離れた場所から聞こえる声に
そっと耳を澄ませている気がする

それはまるで子守り唄のようで
鼓膜を揺らすほどでもない
優しさを持っている


と ....
間もなく思想がまいります。
危険ですので
足元、黄色い線の内側に
心してお下がりください。

どちらが内側で
どちらが外側なのかの判断はお任せします。
ともかく黄色い線の内側に
心して ....
ただいま
と、呼べる場所をいつもこの手の中に持っている
気付かないほどに当たり前の鼓動の中にいる
夜更けへ向けて風速は加速し続けている


明日を見渡したいから、と
君は潜望鏡を買ってき ....
魚の名前や花の名前に似ているけど
それとは違う言葉
直線ではなく曲線にも似ていない
それでも閉じている言葉

数え切れないそれらを
生み出しては忘れ去り
墓標をたてては
思い出と気取っ ....
かかとが脱げちゃう
つま先が脱げちゃう

溶けそうな足の付け根
そっと触れてみたんだよ

小指が脱げちゃう
親指が脱げちゃう

ほんのりカラメルいいにおい
外で野良猫鳴いてるよ
 ....
こどものような
貴方の身体の
その場所だけ 大人

ちいさな
ふたりの引力が
つり合っている
静かな
力で

薄衣を剥ぐように
ふたりは
孤独に没頭する

求めること
与 ....
明かりの消えた教室で、
ひとりふたりと、
席につく。

学籍のないぼくたちは、
幽霊みたいにゆらいでて、
いつも不安で不安定。

黒板のかすれた数式は、 ....
一.

戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの ....
吉田ぐんじょうさんの自由詩おすすめリスト(443)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君に会いに行く- 青山スイ自由詩4806-12-11
はちどりの森- umineko自由詩12*06-12-2
朝焼け- 暗闇れも ...自由詩4*06-12-2
透明なルリル- 藍静自由詩29*06-12-2
鍵のありか- アサリナ自由詩14*06-11-26
半分の月を見ていた- ベンジャ ...自由詩13*06-11-15
「_わたしの詩。_」- PULL.自由詩19*06-11-15
「_あたしのあだしのくん、三。_」- PULL.自由詩20*06-11-15
汚れたパレットのソネット- 佐々宝砂自由詩1206-11-15
ゴミのない国で_リターンズ- 佐々宝砂自由詩906-11-15
冷え性対策- 佐野権太自由詩18*06-11-1
そろもん(幻術の話)- みつべえ自由詩406-10-26
だじゃもん- 水在らあ ...自由詩34*06-10-18
子羊- 水在らあ ...自由詩34*06-10-10
主人がオオアリクイに殺されて一年が過ぎました- ふるる自由詩15*06-10-6
ときどき僕は、まだ羊水の中で- ベンジャ ...自由詩8*06-10-1
思想が来る- ブルース ...自由詩7*06-9-26
潜望鏡- 霜天自由詩806-9-13
大人になって、僕は- たりぽん ...自由詩18*06-9-12
脱げちゃうナイト- アサリナ自由詩11*06-9-10
ラグランジュ- umineko自由詩10*06-9-10
「_放課後の回遊魚。_」- PULL.自由詩15+*06-9-9
白樺とキャラバンと夏の予定と- 水在らあ ...自由詩44*06-8-28

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