すべてのおすすめ
あの日 僕たちは
南向きの石垣に背をもたせ
くすんだ空を見つめていた

いや 僕たちは
子供からの決別をしていたのだ
カズヤちゃんと コンちゃんと 兄にゃんと僕とで

カズヤちゃんが言 ....
√の中味の空白に 
一匹の白い馬がうつむいて 
草を食んでいる 

( 見えるでしょうか 

君が額に右手をかざした 
窓の外 
潮騒の浜辺に佇み 
幾本かの草々を食む 

あの ....
 

 空の青で僕の皮膚が少し色付けばいい、雲を絡めたこの腕を間の抜けたサイレンで切り落として標本にしよう。人身事故で停まる腥い湿度の車内で君に手紙を認めた、大丈夫。何を書いても君は!破り捨てるん ....
空っぽになったビールの空き缶を潰しながら
シャワーを浴びようと立ち上がる
夏の夕方は明るくて
少しの背徳感を纏いながら
生ぬるい風をベランダからおくってくる

キュウリとトマトだけのサラダ ....
枕を毟りたくなる
 夜
 女は僕を
 食んでくれる

 寝転ぶ女の曲線に
 僕は
 山の稜線を
 重ねる

 目を瞑り
 女の
 線
 を
 踏みつけながら
 真っ暗な
 ....
境目が難しい
時間の境目
たった数秒の差で
区切られてしまう境目

厳密に言えば
わずか0.000000000000000001秒の差で
あなたはあっちと指さされ
あっち側を羨ましく思 ....
すこしだけ怖いことを考えたくて
夢の中で君を消した
白い朝がやってきた
さよならが乾きたてのころ



机の上に散乱する単語帳
角が折れてめくれてゆく
覚えることと忘れないこ ....
例えば今
あなたが紐解いてゆくことによって
ここで、見えている言葉が
変わってゆく/色を増してゆく/難関になってゆく

不自然な衝動に
掻き消されてしまいそうになっているそれを
きっと守 ....
  マンホールに落っこちた右足、
  ガムのへばりついた左足。
  自分の右手と左手で、
  ジャンケンを繰り返す人たち。
 

 
  方程式の左辺と右辺、
  そのイコール ....
春はあけぼの
夏はばけもの
春日早々であった妖精は
林床のエフェメラル
カタクリやハクサンイチゲたち

そして今
梅雨明けて盛夏
真夏日と熱帯夜続きのビル街の谷間に
南方の妖怪たち
 ....
最初に電気洗濯機を見た時
それは白い桶のようなもので
真ん中から棒が突き出ており
それがゴオンゴオンと右に左に
反転していた

僕はとても それが洗濯機とは思えなかった
今でもそれは洗濯 ....
遠くでしている花火の音が
心臓の音と呼応して
私に窓をのぞかせる。


高くて暗い山の向こう
一瞬の光
白い煙
あの向こうで
多分皆笑っている
飛んでくるものは
ピタリと鳴き方を止めた
いつからか
呼ぶことをしない花の声

どこまで過ぎ去っていっても 
過去は形あるままで
いつからか
泣くことをやめた蝉の人


永遠とい ....
葉っぱの落ちた木のように

風が吹くたび
小さな声をあげている

ゆっくりと息を吐きながら
それでも溜め込んだ本音を飲み込んで

掲げた両手の先
どこまでも遠い空を眺めれば

「 ....
{引用=

あのひとのなまえをよぶ
はろー はろー はろー
せつなくなるきもち
きみにもわかるかい


ちぎれそうなよるを
ぼくはいきていて
はくいきがしろくないことを
しってし ....
世の中にあふれる才能というやつは
いつだって僕の恐怖を煽る
かなわない
そう思わせるのが奴らの仕事
かなわない
だから僕は多くの諦めと
少しの悪あがきで牙を剥く
かなわない
それでも僕 ....
湿った夜に
孤独の匂う扉が開いたらしい
今日の陽射しに晒した、
二の腕も敵わない強さで
戻る道を塞がれた

草むらに埋もれる羽虫や
苦瓜の、
生き物のような苛立った肌

何 ....
街路樹を通りぬけるたび

ドップラー効果が過ぎてゆく

記憶の海

蝉が鳴いている

呼吸する波

蝉が鳴いている

夕方の明るさに

ぼくたちはやがて戸をたてる

蝉 ....
向こう岸のビルの群れ
肉色の雲の腹がひろがり
黒い飴色をした東京湾が凪ぎながらゆれて
高速道路が時間のように巡っている
血だらけな手も足もたくさんあるのよ
あたしたちみんな輪郭を共 ....
かけないで下さい
ワタクシの
目玉焼きに
ウスターソースを
白身本来のほのかな甘味と
黄身のもっちりとした
弾力感とを
ワタクシから
取り上げないで下さい


入れないで下さい
 ....
交尾したいわけではないんだ
そんなドキドキすること言わないでくれ
あのこの
すらりとした尻尾
ときどき試験管ブラシみたいになる
あの尻尾に
ただじゃれついていたいんだ
いつまでも
ぼく ....
 
あなたがブリキの本を開く

かつて繁栄した都と
路地裏で生き抜いた猫の
長い物語が始まる

朝から駐車場を壊す音がする日
僕は電柱を売りに出かける

どこか遠くで
孤独に電柱 ....
                 080718



ガムを噛み噛み
きしる音に脅されて
保険に入る
地震の起こる確立
80パーセントの恐怖
家が崩れて
下敷きになる恐怖
命が助 ....
{ルビ鳴家=やなり}という言葉よりさきに
ラップ音という言葉を覚えてしまった。
部屋の片隅なにもないところで
ごく局部的に温度が上昇または下降し
はっきりと物質化したエクトプラズムがあらわれ
 ....
雨には匂いがあると思った

昼下がり
蒸しあがった空気と入れかわるようにして
突然降りだした雨の
湿った冷気が部屋を満たしてゆく

「雨だ」と
呟いたかどうかはさだかではないが
そん ....
私は疲れていました
致死量の仕事を終えて
自宅に帰り着いた2時
夫は先に眠ったようです

机の上に塩むすび
豚の生姜焼き
キャベツのサラダ
豆腐とワカメのみそ汁
レンジで温めると
 ....
 *灯台

   かすかにまだ
   光っている
   間違えたままの、
   やさしい思い出
   わたしの幸福な思い違いを
   あなたは
   そのままにしてしまったから
 ....
(ビジョン)

とろりとした闇をたたえた海が
凪いでいる

闇の海水を掬い取ると
両手の中に煌く


海と同じ色のやわらかい髪に
冷たいコバルト色の金属糸が結び付けられ
さら ....
{引用=
1. カスタネット

紫陽花の花という花がてっぺんまで匂いたち、その色目も日に
日に濃くなっていく有様を窓から見ている。雨粒がはらはらと
落ちて窓ガラスにもかかる。風があるのだ。 ....
         080706


コインロッカーにはなにを入れるの
あかんぼーさ、きまってんじゃん
コインをさ
さっと入れて
その隙間に赤ん坊を放り込み
キーを掛けるのだ
(ロ ....
吉田ぐんじょうさんの自由詩おすすめリスト(443)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さようなら子供たち(昭和の時代−戦後)- 青い風自由詩3*08-7-20
白い馬_- 服部 剛自由詩5*08-7-20
ザ・ブランニュー・死刑- 雨を乞う自由詩5*08-7-20
空気、風、温度- 吉原 麻自由詩508-7-20
- 藤井和自由詩208-7-20
「境目」- ツキミサ ...自由詩108-7-20
環情線- Rin K自由詩37*08-7-20
真夜中のげんかく、焦燥- 笹子ゆら自由詩308-7-20
アルバイト- 草野春心自由詩308-7-20
春日早々- 海里自由詩1*08-7-19
電気洗濯機(昭和の時代−戦後)- 青い風自由詩2*08-7-19
今日はお祭- 亜樹自由詩208-7-19
Clematis- あすくれ ...自由詩2*08-7-19
「背伸びする」_(心象スケッチ)- ベンジャ ...自由詩4*08-7-19
ただのきれはし- ゆうと自由詩10*08-7-19
後ろ向きな前向き。- プル式自由詩5*08-7-19
夏の落とし子- 銀猫自由詩10*08-7-18
過去から降るもの- 吉岡ペペ ...自由詩508-7-18
ミーミ- モリマサ ...自由詩12+08-7-18
嘆願書- 北村 守 ...自由詩7+*08-7-18
あのこと尾近づきになりたい。- 海里自由詩2+08-7-18
物語- たもつ自由詩508-7-18
天井- あおば自由詩2*08-7-18
鳴家- 佐々宝砂自由詩908-7-18
「退屈が僕を殺す」- ベンジャ ...自由詩3*08-7-18
つかれてしまいました- 木屋 亞 ...自由詩6*08-7-18
海辺の詩集- 嘉野千尋自由詩49*08-7-13
闇の漣- 一般詩人 ...自由詩1*08-7-8
雨だれ- mizu K自由詩12*08-7-7
コインロッカー- あおば自由詩5*08-7-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15