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ぼんやりと浮腫んだ月が
夜空の底から覗いていた
見透かしたような月光が
書きかけの溜息を嘲っていた

出かけたっきり帰ってこない
セツナサを待ちあぐねていたら
黙りこくったキーボードを
飼い猫が悠々 ....
買い忘れたブロッコリーと
目覚まし時計の乾電池と
読みもしないベストセラー本と
成猫用のカリカリと
寂れた商店街の福引券と
安物のロゼのワインと
醤油ジミのとれたワイシャツと
即席麺の5個パックと
 ....
氷の粒で描かれた
白い真一文字は
いつかの憧れに
まっすぐ向けられた
誰かの眼差しに似ていた

すぐに解れてしまう
白い真一文字は
いつかの過ちに
未練たらしく絡みついた
誰かの言い訳に似ていた

 ....
出口は
何処だ

痛いほど清潔で
正確すぎる石段の先に
出口はない

光合成を忘れかけた
従順な街路樹の陰に
出口はない

濾過された光を孕んだ
まがい物のガレリアの果てに
出口はない

小綺麗なラ ....
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立って
たくさんの季節と人を
やり過ごしてきたオマエの
歌を聞いた者はいないはずだ
それでもオマエは
歌い続けているらしい

コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立っ ....
イマジンや
マインド・ゲームも
楽しんでいただろうし
たまにはポンコツのスバルで
真夜中を突っ走っていただろうけど
「ひ」なのか「し」なのか
最後まで分からなかった父親

女は世界の奴隷でないことも ....
見慣れない電車を
何度も乗り継いで

見知らぬ人達に
何度も道を尋ねて

見惚れた造花で
何度も指を切って

見損なった夕焼けを
何度も何度も許して

やっと辿り着いた
近所のコンビニで
アイスクリ ....
空の
顔色をうかがいながら
傘を
閉じたり開いたりするのにも
雨の
中途半端な冷たさに
肩を
じわじわ侵されていくのにも
そろそろ
嫌気がさしていたんだ

とりあえず
晴れたね
濡れた土のにおいが照 ....
ぽ ぽ ぽ

あてどなさを
撒き散らしながら
歩く

ぽ ぽ ぽ

優しさを
蹴飛ばしながら
漂う

ぽ ぽ ぽ

愚かさを
噛み締めすぎて
笑う

ぽ ぽ ぽ

淋しさを
演じ切れ ....
モノを言わせたければ
いろんなモノを
見たほうがいい

綺麗じゃないモノや
馬鹿げたモノを
もっと食べさせてやれば

君の可愛い節穴だって
とてもお喋りな
武器になるかもしれない
大河に落ちた
他愛ない葉っぱにも
一年に一度は
特別な日がやって来る

浮かんでいようが
溺れていようが
沈んでいようが
渦に巻かれていようが

おめでとう
を投げつけられたら
(できるだけ爽やかに ....
君はいつか僕に会えるだろう

人は意外とかんたんに
見知らぬ遠い場所までいくことができるから

僕も毎日、想っていた

父さん母さんに連れられて
テニアンやサイパンにまで
砂糖黍畑を ....
涙が止まらない君を
為す術もなく眺めていた

いちばん綺麗な君を
見せてくれてありがとう

涙を流し終えたら君は
見慣れた景色の中で
自由になればいい

でも

また咲きたくなったら
会おうね

き ....
あおい蕾が
春の嵐にぽきん、と折れて
公園のくずかごに捨てられている



花の命のありかがわからなくて
こわごわ抱いて家に帰る



光に翳すと
やわらぎながら
ほどけてゆく部屋



輪郭をも ....
つまらない昨日にしがみついて
幾つもの朝を見過ごしてきたから
君が咲いていることにも
まったく気づかなかったんだ

いつまでも蕾んでなんかいられない
ホヤホヤの空元気と一緒に
「いってきます」を吐い ....
# プロローグ

太陽の陽射しとご主人様の肌触り
どちらもあたたかい
ひざの上で寝たふりをする特技は
生まれついたもの
薄目をあけて見わたす庭はいつも
かがやいていて眩しい
さあそろそろ出かける時 ....
目で探りながら
手で解ったふりをする
口で汚しておいて
肩で諦め切れない

そんな浅はかで気紛れな
自分の中の振り子を
ひとときだけ止めて
佇んでみたけれど

森の深い呼吸が
耳の後ろをくすぐるから ....
昨日の上に
淡々と
今日を敷き詰めていく
清々しさ

今日の上に
黙々と
明日を積み上げようとする
凛々しさ

ただ
目指すことだけを
目指す

雑り気のない
まっつぐな力に
憧れてしまう
三角耳を
クルルと回して
素知らぬ顔

肉球で
ソロロと歩んで
知らぬ間に

高い所から睨んで
狭い所に詰まって
暗い所を走って
温い所で蕩ける

甘えたい時にだけ
フワワと膝の上

嫌な事すべてに ....
スゥーっと
滑り出した曲線が
少しも角を立てずに

ツィーっと
遠心力の縁を描きながら
たおやかに遠回りして

ファーっと
何事もなかったように
帰ってくる

そんな
一日が送れたなら
とても良いの ....
逃げろ!

すべての口紅から
すべての適温から
すべての海図から
すべての王様から

逃げろ!!

すべての脂身から
すべての窓枠から
すべての音階から
すべての標本から

逃げろ!!!

ただし
 ....
花と線香と手桶を持って
目印に辿り着き
うろ覚えの作法で
てのひらを合わせながら

ついでに
貴方達のことを少し想った

そうだよ
罰当たりな僕は相変わらず
此岸のモラトリアムを
見苦しく這いずり回 ....
ディストーションな衝動
フィードバックな憤怒
ハーモニクスな咆哮

魂の掠り傷が
増幅して
増幅して
増幅して
真っ赤な熱を迸らせる

魂の独り言が
歪曲されて
歪曲されて ....
{引用=銀色の月を砕いた細雪
虚飾の街にも、しんしんと
上野発カシオペアはふるさとゆき
すれちがう旅人のなつかしいアクセント


耳の奥では遠い遠い子守唄
かあさんの声、 ....
{引用=浴槽に額を沈める。




水深650mmで
月へと遡上する魚の群れは
尾びれに三日月を宿して
銀の腹は空っぽのまま

ドライアイの魚達が
す ....
冬紅葉 鴉の瞳を染めて降る 
      
 
 
凩や 潜熱の葉に森燻ゆる 


    

*

 ....
ささやかな嘘。
私は考える。嘘がウソであり続ける為に髪を伸ばし
私を縛り、私は私を騙し続ける。



象牙の塔は築かれる


築くべくして
築かれるので

そこに現実は無いんだ

 ....
赤い道

きみはぼくを
何処へ連れて行こうと
言うんだい?
少しずつ
ほころんで
甘い香りを放って

あなたは

いつまで
さよならを
言わないつもり?

ふたりでいるこの部屋で

生き物の気配を漂わせ

早く早くと
急かしてるんだよ

満開になる前に

さよ ....
きみという嵐が去って

ぼくに残されたのは

まだ青い希望の実

どんな風に育てていくのは
ぼく次第なんだろう

けどね

ぼくは
やっぱり
同じ道を歩くと思うんだ

また
きみという
嵐に吹き飛ばさ ....
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