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冬の午後を
公園に置き忘れたので
急いで取りに戻った
言葉を頬張りながら
塾へ急ぐ子どもたちと
光速ですれ違いながら

公園に着くと
理科準備室から
そっと盗んでおいた
雲母の標本 ....
重力を連れて散歩に出る
途中で箱に捨てられた電卓を見た
すでに衰弱して鳴く気力もない
可哀想だったが液晶は嫌いだ
電圧に媚びを売る様が正視できず
家に連れて帰ることができないのだ
ポケット ....
まだ夏という季節が
迷いのない子ども
(のよう)だった頃の
残り香だけを頼りにして
つりがね草の
茎の中を歩けば
規則正しい配列の褥で
寝返りをうつ命たち
不完全な器を抱え
危ういバ ....
決別したつもりの海に
手招きをする影を見る
葉脈の震えが伝わり
白い夜に立ちつくす

コンパス
情動
頼りにならぬ
女の勘

子どもたちは梟の頭
不等号に揺れる眼球
傾いた試験 ....
夜の風に呼びかけられて
居心地の良い部屋を捨てる
駄目な方へと向かう本能
どこかで赤ん坊が泣いている

綺麗な花を上からのぞいても
ダ・ヴィンチの要塞都市を連想する
そんな思考に石を投げ ....
雨はなぜ私をすり抜けていくのか
そんなことを考えながら歩いている
死者を飛び越える猫のように
あるいは歩きはじめた老人のように
それは古寺へと続く苔生した山道であり
田植えが終わったばかりの ....
眠れない夜には目を開けたまま死の夢をみる
それが正しい成長と堕落のバランスの取り方
アイツらを殺さなくてもアタシはどこへでも行ける
そう囁くのよアタシの宝の持ち腐れのコブクロがw
核兵器のボタ ....
磨りガラスの向こうの公園で
外国人に話しかけられた
どうやら、フランス語らしいが
何を言っているのか分からない

家に帰ると母親が叫んでいた
ひとつひとつは意味のある言葉
けれど、つなげ ....
北大路京介さんの无さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
陽射し- 自由詩21+14-4-11
重力を連れて散歩に出る- 自由詩1614-4-1
覚醒五分前- 自由詩914-3-24
月に撃つ- 自由詩1014-3-2
夜の風- 自由詩1314-2-22
饒舌な散歩- 自由詩1014-2-19
いつもよりおおめにくさをはやしてでうすえくすまきなをまちわび ...- 自由詩3+14-2-16
バベル- 自由詩27+14-2-4

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