月に撃つ

決別したつもりの海に
手招きをする影を見る
葉脈の震えが伝わり
白い夜に立ちつくす

コンパス
情動
頼りにならぬ
女の勘

子どもたちは梟の頭
不等号に揺れる眼球
傾いた試験管の中で
萎えていく人の歴史

ひっそりと
血を吸う花
倦んでいく
アタシの月



※以前に『もとこ』名義で別の詩投稿サイトへ投稿したものです。


自由詩 月に撃つ Copyright  2014-03-02 20:04:36
notebook Home 戻る