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恋をしたその帰り道
商店街で見つけたコロッケパン
食べながら歩いて家に着く
どんな味だったのか忘れたけれど
胸がいっぱいだったと思う
デートをしたその帰り道
またコロッケパンを買って
....
花曇の四月から
薄灰色の雨が零れる
桃や枝垂れ桜の
薄紅のあいだから
無垢のゆきやなぎは零れ
春雷の轟きに驚いてか
ちいさなゆき、を降らせている
その様子は
あまりに白くて
白、 ....
雨があんまりしとしと降るから
あなたのことを考えます
どうしてこんなに好きなのに
いつも届かないんだろう
あなたが望むというのであれば
何でもできそうな気がするのに
あなたを思うと ....
親を馬鹿にするのはよくない
親は子供の育て方を知らないのだ
成長の段階で子供のようにぐれるのだ
上からの目線で子供を見るようになるのだ
子供にはわかっている
例え間違っていても「親」 ....
綺麗にしか飾れない僕の言葉なんて
まるで役に立ちやしないだろうから
君がこの丸い地球の片隅で泣くのなら
僕も君と共に泣こう
君のもとへ行くには
この地球はあまりにも広いから
君を見つけ ....
おとといの
夕暮れかけた空
君は
夏の底に
沈殿していったきり
西の夕焼けが
音をたてて色あせていく
手のひらの温度を確かめたくて
軽く握ってみても
汗ばんだ夏の終わり
いつだって ....
私、とても卑怯。
泣くこともしない
笑えない
君の姿に焦がれてばかりで
いざ、自分の実力が試されることに
ひどく怯えてる。
どうしてあなたは今もそこで
ずっと動かないの
ず ....
東京
憧れていた街
過ぎてゆく人たちと
消えない夜の明かり
言葉を殺しながら
信号が変わるまでに
どうにかしてこの横断歩道を
渡らなくてはいけない
あ、またひとり
大切な人とす ....
何か云いた気な空を雲が覆った。
幾千の種が入り乱れた末、
些少ながら遂には人を喰う世界まで確立される。
?独り?
薄汚れた私は美味しいですか?
きっと廃棄される為
産み落とされた埋 ....
寝る前の部屋を暖めておくとか
お風呂場にお気に入りのバスタオルを
置いておくとか
自分でも気づかずにしていること
背の高さやくせにあわせて
物を並べたり
片づけたり
あなたの目線で ....
月に照らされた女の顔が銀色にひかる
暗闇に 紅く染まった両手をさしだすと
月が狂ったように笑いかけてくる
女はそれが何だか恐ろしくて 嬉しくて どうしようもなくなり 泣き叫んだ
....
春が
はるが
傘の水滴に溶けて
声も密やに
幼いまるみの春の子に
子守唄を聴かせる
まだ固く木肌の一部の様子で
繚乱、を隠した蕾は
雨にまどろみ
陽射しに背 ....
もう 会えなくなるね
あなたとわたし
明日から、違う道
心細くなる
寄り添ってた人がいなくなるから
寂しくなる
隣にいた人がいなくなるから
でも 泣かない
....
香しい匂いにつつまれた夜の森
小夜啼鳥は樹間を縫う月光に照らされ
夜の静寂の中 高い調で鳴く
私は夜露に濡れながら
夜鶯を追いかけてゆく
生あたたかい春の夜
月は夜のまどろみの中輝く
おんなのこにうまれたら・・・
きっと、誰も、夢にみる・・・
たった一人の特別な人に・・・
「だいすき」のチョコを・・・
震える手で差し出す日を・・・
....
高層ビルの隙間から、ふと空を見上げる
なんて高いのだろう、とても手を伸ばしても届く距離ではない
そう思うたびに自分の小ささを実感して落ち込む
どのくらいの高さがあるのだろう
....
空っぽの頭で
手をだらんと垂らして
堅いじゅうたんの床を踏みしめていたら
ふと寒気がおそってきた
ゴム手袋をはめるときのように
ぞっと身震いして
覚悟をきめなければ
思わ ....
必死で隠そうとするのに
今欲しい闇は現れない
全てが君の目に留まって、全てが私の目に留まって
全てが息苦しいよ
こちらから逸らせた瞳
逸らせた後になぜか
ポロリ
涙がこぼれた
....
だからなんだっていうのさ
両端から聞こえる
非難、中傷、冒涜、罵り、叫び、唸り、呻き、喚き、嘲り。
僕は誤魔化されないよ
だってヘッドフォンあるもん
あたしにも確固たる夢がほしい
誰に何を言われても揺るがない、
あたしだけの
夢
あたしにも確固たる思いがほしい
誰がどう言おうと、
あたしはあなたの側にいたい
といえる
あたしだけ ....
君の膝枕に乗って
大きな海の幸せに
よぉぉそろ―
眼前の大海原には
すごく巨大なイカ
それを食べてしまう残酷なクジラ
とかいるそうだ
わいんでかんぱぁいぃ
でもどんなひ ....
君を守りたいよ
僕にそんな大それたこと
できるかどうか分かんないけど
君うつむき加減に
僕のとなり歩いてる
なんでもないよ
ちょっとした不幸だったのさ
悲しそうな顔
ごめんね僕くす ....
「幸せな夢を見たわ。それは、とてもとても幸せな夢」
幸せな、夢よ。
私は何もない世界でたった独りぼっち。
何かを叫んでも声にならない。だって訴えかける人がいないもの。
耳をすましても何 ....
まいにち
さめるとわかってる
夢を手にしては
いつもひとりぼっち
だけど
雲の
静かな暴走
高い青へ青へ
ゆけない、わたしの上に
上空があって
午後、
稲穂というよりも、風だった
肌が痛いほどの
午後だった、秋だった
その風 ....
信ずること無かれ
貴方のその手は{ルビ虚偽=きょぎ}を掴み
その身を{ルビ醜=みにく}く染めるだろう
頼ること無かれ
貴方のその手は{ルビ虚実=きょじつ}を掴み
その身を{ルビ酷 ....
この気持ちを
誰かに
聞かれたのなら
どう私は
応えればいいのだろう
私にさえ
私はわからないというのに
あなたに
私の何がわかるというのか
ただ
ただ孤独という悲しみばか ....
なかなか踏み出せないでいる
突っ立っているだけじゃ進めないことは
分かってる
だけど
上手くいかないかもしれない、不安でたまらない
― 横切るマイナス、現 ....