深い深い記憶の奥
絡み合う蔦の
苔むした石橋
深緑に輝く水に
めくり上げた素足を浸し
木漏れ日に目を細める二人
手をとり
見上げ続ける
僕らはいつも一緒だった
それぞれが
....
君に明日会えるのが
楽しみ
で そりゃもう
君に明日会ったら
嬉しみ
で そりゃもう
なんて
どうして言えないの
楽しい
にミを着せて
嬉しい
は裸のまま
うっ 寒 ....
金物店の前の交差点に
洗濯機が横たわっていた
横断中に大型の車にでも轢かれたのだろうか
歪に凹んだ体や散らばった部品に
朝いっぱいの陽射しを浴びて
きらきらと言葉のように光っていた
生 ....
春の陽気
の穏やかな風
に揺れるたんぽぽ
しまい忘れた炬燵
に丸まった猫
幼子の手
を握る母の頬笑み
雀の鳴き声
遠くの汽笛
の中で読む君からの手紙
....
人を責めるのは簡単で
人に責められる事も簡単。
あなたも私も。
つい相手に完璧を求めて
つい自分を甘やかしている。
あなたも私も。
そしてそんな毎日を送って
小さな幸せを見逃したりもして ....
すごくねこころがしめつけられたとき
ひとは出たくなくなるのかな
悲しみまるごと受け入れるだなんて
神様だってできないでしょう
辛さを笑い飛ばせるあなたは
辛さを消 ....
仕事柄ですから
柄でもないことは
背中に隠します
透明な
大きな翼を
持っています
「きず・凹みなおします」
横文字の流れる電光掲示板を
仕事帰りの夜道で通りすぎる
明日も世界中のあちらこちらで
数え切れない凹んだハートの人々が
朝陽とともに起き上がり
そ ....
「おつかれさま」
思わず「えっ」と聞き返してしまった
久しく労わりのことばなんて無かったのに
何かにつけて話しかけてくるし
誰かさんからの着信メールを気にしなくなった
あなたの言葉を ....
カウ・ボーイがあたしに言った
「忘れ物だよ」
あたしは
忘れたんじゃない
わざと置いていったのだ
もう
いらないから
「よかったら
あげ ....
皿の上に不恰好な卵焼き
違うようホットケーキだようと
いもうとがきゃんきゃん吠え立てている
味は悪くないぞいもうとよ
頭を撫でてやると
子供じゃないんだからと言って
手をぽんと払われた ....
ほんとはね
こんなふうに困らせたいわけじゃない
あなたの そんな顔を見たかったわけじゃない
傷つけたかったわけじゃない
こんな顔して会いたかったわけじゃない
もう 優しい言葉をかけるのは ....
結局は
みんな
愛のために
詩を書いている
中芝でふたりすわってランチした
ハムとキュウリのサンドウィッチ
彼女のつくったサンドウィッチ
すずしくてさびしい味だった
紅茶が飲みたいといったから
正門まえのパン屋さん ....
「ねえ、良いだろ?」
何が良いんだかと思いつつ
とりあえず
あなたの左腕にしがみついてみる
押し付けた胸のふくらみに気づいたらしく
慌てふためく様子が可笑しくて
かまととだとか ....
物足りないじぶんでも
そこに懸けてゆくさまに
求心力が生まれるんだ
それが人生のからくりだ
あらゆる預言はただの確率論だ
物足りないじぶんでも
そこに懸けて ....
イタッ‥‥
ワタシの口に
またお客様がやってきました
入店拒否したばかりなのに
ズカズカとおかまいなしに来店しては、ドスンと居座る。
ワタシが振る舞う料理には ....
予定のない週末に
予定を入れた
噴水を見に行く。
それで噴水を見に出かけた
ぼんやり缶コーヒー飲んだ
マラソンする人をながめた
虹が出た
ひとりぼっちだった
予定 ....
しっかりした冬だったから
色づきは
とびきりのやつを見せてくれるだろう
裏切ることもなく
期待に添うわけでもなく
ひとつきもしないうちに
まいにちさくらになるだろう ....
ぼくたちはやっと
愛について話しはじめるのだった
ここまで逃げてきたけれど
観光地のように
あたりまえのように
ここには普通の日々がながれていた
ぼくはきみ ....
遠い日の記憶が
いちばん近くでゆらめいています
私たちは いつかきっと そこへ帰って行くのでしょう
もう すでに 始まっていますよ
{注傷ついたココロ=トラウマ}は ....
夕焼けの色 頬に下さい
過熱する愛を雪で形造るその身焦がして融けてゆく君
絡み合う糸は指で解けなくて もがけばさらに絡まってゆく
巻き髪を指で遊びくちづける君のおもちゃにな ....
また後で携帯にメールでも入れるから
あなたの去った
バスルーム
鏡に映るのは恋に疲れたひとりのおんな
乱れきった髪が物語る
しがみつこうとしてしがみきれなかったものへの思い
シャワ ....
儚い命
霞み草
夜明け
笛の音
異次元
静寂感
散る花
木の音
虫の声
夕立の
相合傘
雫の音
気持ちとは揺れて動いて変わるもの変わらぬものはただ君が好き
僕はいつも幸せだった
どんなことがあっても幸せだった
友達とケンカし
彼女と別れ
職場でも上手くいかず
辛いことだって毎日続いた
けど、僕は幸せでいれた
幸せは僕 ....
きみがすきなものと
ぼくがすきなものは
ちがうから
ちがうから
ちがうから
まじわらなくて、
でもそんなせかいが
とてもすてきで
すてきで、
(だから、それでも)
きみがすきな ....
父はいつも嘘ばかりついていた。
山の墓の横に開いた穴の下には死体があるとか。
ハチは一回人を刺すと死んでしまうとか。
私は実は赤い橋の下から拾ってきた子供だとか。
いつもそんなことばか ....
月明かりだけを頼りに
波打ち際を歩いた
君は僕の手を引いて
海へと入っていく
ふしぎとつめたくない
水はとてもなめらかで
透き通っている
舐めてみると甘かった
つまさきからとけ ....
おかの上で
見た
雪が降っていた
たくさん
家は白
木は白
犬が茶色
黒い私と
ピンクのマフラー
許せないから
口笛を吹く
木枯らしに
負ける
二十の私の口癖は
“ ....
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