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空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない
体の中心がどこなのか
わ ....
深くまでつづいている
いつか見失った道の先にある、森で
夏の日
ぼくたちは、生まれた
頭上には空があった
ぼくたちと空の間を通り過ぎてく風があった
ふりそそぐものは、光
光とも見 ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた
それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
....
すすんでゆく先には
行間が待っていて
いつも 立ちどまってしまう
深呼吸、する
( ふかく、ふかく、吸って、
( ゆっくり、ゆっくり、吐いて、
ふりかえる
ふりか ....
雲が、ちょっとのすきに消えてしまう
ので
わたしたちはいつも
空から目がはなせないまま
たちすくんでしまう
ちっぽけな球体のうえで
手をのばしても
届かないものがある、
って
....
やわらかく夜は
わたしと明日のあいだを流れてゆきます
あなたは
向かいあう見知らぬひと、や
すれちがうたいせつなひと、や
ほんの1ミリのすきまでとなりにいる
わたし、
が
ふい ....