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兄ちゃんのヘタクソなギターを思い出す
12月、寒い夜

妹は彼氏が出来たとはしゃいでた

東京には空もないし、星も見えないぞ
父ちゃんは乱暴に俺の頭をはたき
戻ってくるなと言った ....
追いかけることも
追われることにも
もう、飽き飽きしてた

 私の中を冷たいものが通り過ぎ
 流れ流れて
 どこか、どこかを探す

そんな時は掌で祈る、夜
誰かを見送る時はい ....
あたし、ファンキーなおばあちゃんになるわ

かわいい孫がいて
おばあちゃんてあたしを呼ぶんだけど
おばあ・ちゃんのちゃんは
アグネス・チャンのチャンと一緒なの
心の中で点を打っ ....
あなたと夕暮れて
夕暮れの中で眠った

私の心は壊れそうだわ

寄り添いあうことはこんなにも難しいことだったのかしら

右手も左手も私のものではないみたい

悲しまないで
 ....
お母さんがいます。
お父さんがいます。

兄が一人、妹が二人。

おじいちゃんも元気です。
おばあちゃんは私の心に生きています。

旦那がいます。
息子がいます。

友達 ....
お昼時の込んだ食堂で
ヒロシ君、と呼べば
3人は振り返る


ヒロシ君はクラスの中に2人はいる
ヒロシ君はテレビの中に5人はいる
ヒロシ君はヒロっちゃんと呼ばれることが多い
らしい ....
いってらっしゃい

と手を振り
別々の時間が始まる

あなたは電車に揺られて会社へと向かい
わたしは洗濯をはじめる

あなたはお昼頃わたしを思い出し
1時にはわたしを忘れる
わ ....
遠吠えする犬と
ただそれを聞いているだけの空

消化しきれないメロディは
この地に降りて
雨に流され
水溜りとなる

雨傘を揺らして
男の子

長靴で踏みつける
その波紋
 ....
酔っ払うといつも

私をベランダに連れ出し
あの星を見ろ
と言う

あの星たちを見ろ
冬の方が空気がすんでいるから
星が大きくキレイに見えるんだ

そんなこと
今の私(ベ ....
仕事をやめたいやめたいと毎日泣きそうな顔で
働いているCさんは
今年で勤続十年表彰されて金一封

旦那と別れたい別れたいと
言いつづけたHちゃんは
第二子ご懐妊つわりも軽く順調

親な ....
その断片的な思いの
端々を

つなぎ合わせて

つなぎとめて

創りだしたものは
見たこともない形

見たことのない形

その淵を
なぞるように
この手で
 ....
あの子が私の為に林檎の皮を剥く
くるくると細く長く
細く長い指で

それはやっぱり途切れずに
あたしに笑いかける

林檎の皮を最後まで切らずに
くるくると剥けるあの子
を ....
許したと思っていたことを
許せてなかった
忘れてしまったと思っていたのに
忘れられなかった


台所で
風呂で

ふっとひとりになる
重ねてゆく日々の小さな落とし穴のような ....
溶け始める体
水にふやけたパルプの弱弱しさ
地に一番近い場所から
飲み込まれていくように

悲しみは解き放たれず

ペディキュアももう剥げてしまった



ひとつ、思い出 ....
情けない君を
使い古した毛布にくるめて
その窓から
捨ててしまおうかと

思った秋の

寂しさとか
心細さとか
風に吹かれる葉っぱとか
おいしいきのこに

躊躇した情け ....
君に伝えたいことを
ぼんやりと思い出していたら

冷たいペットボトルが
置きっぱなしのまま汗を噴いて
机の上
書きかけの手紙が
濡れてしまった

こんなことで
泣いてもいい ....
所詮みんな、かわいい、に弱い、と思う。
老若男女問わず、かわいい、には胸キュン。
なんでも、かわいい、と表現させる存在には胸キュン。
かわいい、を見つけたときは
後ろからはがいじめにして
 ....
台風が来ると
海に行くバカ、は、私の男。

台風バカ。

荒れ狂う波に
飲み込まれて死んじゃっても知らないよ。

波に流されてしかも
テレビのニュースでも流れちゃって
私以外の ....
アタシ
女の子でよかった

こんな悲しい日でも
アタシのスカートはヒラヒラ詠う

こんな悲しい日でも

太陽が眩しいのと同じくらい
君に目が眩んで
他には何も見えてなかったの
 ....
君に会える日まで
後何日?
時間は動いてる?
世界は止まってしまったの?


君といると
楽しくて
幸せで
時間があっという間に過ぎていく



アインシュタインが言いた ....
君のおっきい手、好き

好きだった

好きだった君の
好きだったものたちは
またきっと
誰かが好きになる

でも、たぶん
私の好きが一番おっきかった


君のしらないこと ....
からみつくんです、アタシに。
ねちゃねちゃぐちょぐちょべとべと

毎日毎日心も体も
何処にいても何をしてても

目覚めても目覚めても。


からみつくんです、アタシに。
ねちゃ ....
誰にも知られないように
誰も知らないところで
誰も知らないキスをする
僕たちのその
あいまいな
くちびる。
朝、とても慌てていて
とにかく、慌てていて
うっかり捨てそびれていた
穴のあいたパンツをはいてきてしまった。

気がついた時には
私の体は宙に舞っていて
遠くで
誰かの叫ぶ声がして ....
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