再生
大西 チハル



溶け始める体
水にふやけたパルプの弱弱しさ
地に一番近い場所から
飲み込まれていくように

悲しみは解き放たれず

ペディキュアももう剥げてしまった



ひとつ、思い出したことがある

いつまでも
いつまで
もいつ
まで


太陽に恋したひまわり
仰ぎたかった空はあんなにも遠い


ひとつ、思い出せないことがある

どこまでも
どこまで
もどこ
まで


続くようなあの気持ち
(あれは恋だったのかしら)



確かめたいのです
唯一つの本当を

あなたでなくてはならなかった
私の想いを





自由詩 再生 Copyright 大西 チハル 2004-12-02 22:32:06
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