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 青々微のアラン・ギット青年は、側女のヘンリエッタ・イワノア嬢に昨晩、手の甲を噛まれ負傷しました。
 おかげで彼の深い灰色の目は、いつもにも増して憂いが見えるようです。

 カフス釦やら珍しい魚 ....
貝の髪を洗う

肌は、染め抜いた青、水底の。

腰まで伸びた貝の髪を洗う

細く深緑色の長い髪は強い潮のにおい

油の膜が

綺麗に見えて

暗い底からは綺麗に見えて

 ....
アルドレイドは星を見る
オルドランを探して、もう幾日たった

南のほうから音がして
彼女には
それが予兆だと分かる

オルドランは橋を架けて
ひとり、地平を目指す
ただの涙に急き立て ....
「冬へ」
波の立つ浜で声を待っている 強くなる匂い 「わたしはここよ」



「神話 ?」
母眠る 零る血吸いし地下茎に 乙女は実りてそのときを待つ



「花を宿す」
管の中  ....
精霊が来て、持ち去った
取りこぼすのは私
廊下に生温い王冠が落ちている

寒い、
寒いこの手をご覧
肺が裂けてしたたるよクリクーシカ

嘘つき女
私をご覧
私の肌は今、色を変える
 ....
ボルトを緩めると
あめ色が流れ出てきてしまいそうで
おとといから触らないようにしている。

頭の中は、それ。

誘蛾灯の青の下、
ただ、乞うている。

声だけが残る
焼け落ちて
 ....
雨粒に触れて 膜は破れた

私の巡ったしるしの中に

遠く、緑が燃えた



児戯の様、六番目の足を伸ばす

かそけき予感は 手のひらの中



(水盤を御覧よ、花が 踊る ....
世界が壊れてしまっているので
することも無く
浜に寝転んでいます

雲はちぎれて
なんて、穏やかな夕
とりが てんにあそび

そら たかく

まなざしが わたしにふれる

らせんのように うたが

うたがおりてきて

わたしの ひたいをうつ

はな こぼれ ささやく


 ....
そして雪の中へ沈む


地上から十メートル
中空に横たわりながら
雪を待つ

冬のさなかにほおり出されて
わたしは海を夢に見る

深淵から
響いて響いて
波がわたしを呼ぶ
わ ....
少女は

夜半死んで、
乙女となって朝早く目覚める

花ほころぶよう、湯は赤く染まる

乙女は

夕べ死んで、
女となって昼過ぎに目覚める

うなじより、むせかえる花の香り ....
もっともっと弄って下さい。

わたしは、
あなたのための最後の小鳥。

(そして嘘をつく舌)
ああ、それは
みずのように
おとをたべてそだつ

ちをゆさぶって
そらをかすめる

いきをするたびに、せかいがひろがる

ああ、わたしは
はりをおとし
うたをたべていきる

 ....
沈む中、目を開いた

放つ声は丸く
天上へ昇っていく

耳元で緋がささやいた

私たちは花
咲いては散るばかりの花
幾重にも重ねられた月光を浴びて、
それでも報われない花
私たち ....
千波 一也さんのミゼットさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
獣、然としてアイラインを引く- ミゼット自由詩4*07-1-7
髪を洗う- ミゼット自由詩4*07-1-5
五号惑星- ミゼット自由詩7*07-1-4
ミゼット(17〜29)- ミゼット短歌5*06-12-2
果実- ミゼット自由詩3*06-11-1
ソウ- ミゼット自由詩5*06-4-13
春雷- ミゼット自由詩6*06-4-2
みちしお- ミゼット自由詩2*06-1-18
光くる朝- ミゼット自由詩2*05-12-21
海をください- ミゼット自由詩5*05-12-20
蘇生- ミゼット自由詩3*05-12-7
献身- ミゼット自由詩2*05-12-6
歌がわたしの目をひらく- ミゼット自由詩2*05-12-4
花を宿す- ミゼット自由詩4*05-11-29

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