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すくえるものの おちていくすがたは
ただ だまって ながめるばかり

かたちなきものの ながれゆくようすは
ただ あふれて すきとおるばかり

おもいは灰に、
火にちりりと焦 ....
詩が生まれた
あなたはどこから来たのでしょう
あなたに辿り着くまでに、
どれだけの根を共にしてきたのでしょう
たくさんの親指に包まれながら
あなたは産声を揚げたのです

この世に生まれた ....
すきとおる泪が
青い洞門をすべり落ちる
あなたほど自然に私をさとすものはない
美しく象形した蚕の吐糸がやさしく肌を包む
あなたは私を裸にせず裸にする
新しい息吹は真珠となり
このく ....
夏が欠けていきます

溌剌とした空の滴りを
濃厚な季節が吸い尽し
あとはさらさらと乾きゆくだけです

さっきりと出た月の高さも
いつの間にか伸びて
変わりゆく時は
青葉さえ少しずつ朽 ....
 人と違ったことを見つけ出すことが、新しいとは限らない。
異色になることが、新色になることとは限らないと思う。

たとえば、ファッションで‘パリコレクション’というショーがある。
新しい服ばか ....
(詩と作者)

私が詩とつながることはいい。
私が詩とつながらなくてもいい。
私=詩でも、私≠詩でも。
また、
作者=詩でも、作者≠詩でも。

ただ、詩の「作品」を、作者本人に結びつけ ....
雨、
雨音
ヒグラシのリズム

おもむろに始る
朝のデカダンス
雨が沁み入る
抗体のしきたり

生き足りて苦痛です
滅落して遊ぶ生態は
蓄音機になりたいのだ

潰されない虫に ....
銀河の片隅で
宇宙は小さな膨張から始った
化学は破裂することなく
世界を束ねては爆発させて
ひとつの塵を生み還す

綺麗な流星を眺む人も
擦り切れながら火花を散らす隕石の光子
美しい変 ....
濯ぎ口から
哀し、と吐く元に重なり
狭く縮んだ喉を 搾るよう抜け
いぶくろしろく しろく あたためゆるめた

ほんのいちど体温は ぬくもり ふれる
くだはなだらかに すべられて
私の身体 ....
ムーアは泣かない子供でした。

ムーアは声のない子のように無口でした
ムーアは顔のない子のように無表情でした
ムーアは目のない子のように見つめていました
ムーアは手足のない子のように歩きまし ....
人間がいつか骨になって消えてなくなることを初めて知ったとき
小さな私は庭に飛び出して
道路でバトミントンをしていた母に向って
「人間はいつか死ぬと?死ぬと? 私も死ぬと?」
と、何度もた ....
  感じない掌の上に
  鳴かない鳥が
  人のように瞼を閉じる

  冷たい雨の降る
  コンクリートの上で
  静かに眠りにつく
  戯れるように
  温度を残して  ....
こしごえさんのつきのいし.さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
灰とこころ- つきのい ...自由詩1005-12-16
しはいきてすくう- つきのい ...自由詩20*05-8-29
聡明- つきのい ...自由詩1605-8-27
変幻の月- つきのい ...自由詩1405-8-24
詩にとって_「新しいとは何か」- つきのい ...散文(批評 ...905-8-14
詩と作者と名前- つきのい ...散文(批評 ...1405-8-11
雨に走る- つきのい ...自由詩16*05-8-4
宇宙の落ち葉- つきのい ...未詩・独白905-1-13
- つきのい ...自由詩805-1-13
大きな木になったムーア- つきのい ...散文(批評 ...805-1-13
ケンジヨ- つきのい ...散文(批評 ...703-12-26
優しい鳥- つきのい ...自由詩2903-12-7

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