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教科書にその公式が載ったとき
その公式は
知恵から知識へと
生活から遠のいてゆく
一時間でどのくらい進むのかが
わからなくても
あと一時間で到着することを
いつも教えてくれるからだ
....
我が家に
最新型のテレビを入れてみた
だからといって
家族の会話が増えたわけではない
そもそも家族全員が
揃って家にいるときはない
増えたのは
番組録画の数だけだった
自分の付き合 ....
真っ黒な雲の中から
大きな目を開いた瞬間
ものすごい声がする
その声だけで家の窓が
殴られている
窓ガラスが割れそうだ
家が震えている
今度はぼくが雷に殴られる
胸からずしんと
体全 ....
今よりも
もっと大きくなりたいと想ったけれど
すぐにはできないから
今からできる
小さいことを見つけようと想う
今はまだ
ぜんぜん小さな自分だから
いきなり大きなことはできない
ま ....
焦らずに
焦らずに
道は長くても
道は消えたりしないから
道に沿って
君を見守る花がある
ゆっくりと
ゆっくりと
夢は大きくても
夢は消えたりしないから
夢に沿って
....
頻繁にこうなんです。
マンションからいつも見える
走り過ぎてゆく電車の姿
特急列車のような
決してかっこいいボディではないけれど
いつも決まった時間に
道路の上を
右から左へあるいは逆に走ってゆく
マンシ ....
空の青さが遠くなる
秋の朝
それは同時に
山の芸術が近くなる
空の光が白くなる
秋の昼
それは同時に
山の葉が輝く
空の光が赤くなる
秋の夕暮れ
それは同時に
山が休むあ ....
「ありがとう」と言われたその瞬間
なぜだろう
口の中に栗が入ってきた
思わずその栗を噛み砕く
栗の味とその匂いが
自分を包み込む
なぜだろう
食べてもいないのに
そういえば ....
その山はあまりにも高すぎて
今の自分では
登ってゆけそうにない
でも登ってゆかなければ
今の自分は今のまま
狭い世界しか見えない
山のふもとから
山の高さに文句を言っても
その ....
いつの頃からそうなのか
わからないけれど
物心がついた時から
ぼくの家には屋根がない
どうしてなのと
親に聞いたら
そういうものだと諭された
友達の家にも
遊びに行くお店にも
....