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「チャールズ・ブコウスキー」
あなたは自分を制御できない自分を、
ダメオヤジ、だってわかっていて
せっかくのチャンスを片っ端から壁に投げつけ、台無しにしてしまったのだ
チャンスって ....
最上階のプライヴェーエト・ジァアグジィーの
黒い鉤型の湯出口に
バラいろのヤモリどんがつっかえている
赤ん坊のように柔らかな爪のはえた
短い後ろ足をじたばたさせ
水道管の奥へ奥へと身をよじら ....
駅前の
立ち食い蕎麦屋のトッピングの
百三十円の
黒い汁に浮いたかき揚げを齧りながら
予感することと
予感された世界に生きることとが
微妙に喰い違う
駅前の
ガソリンと赤錆の臭 ....
奥歯に力をこめるとサイコロが
意外なほど簡単に砕けてしまった
耳と耳の咀嚼する
ねばりけのつよい青空
と
鼻先に広がる雑踏
その一枚むこうで
花火が音もなくたちゆらぎ
ぽこ ....
霊安室の白い籐籠のなか
ピンクの野の花にうずもれた君の
艶のない栗色の背中から
ひからびた鼻先から
濁った黒目のまわりから
しぼんだ肉球のすきまから
丸々と太ったノミどもが次から次へと ....
ドナウ川の交番脇を
飛ぶ石曜日をつんざいて
マンテンバイクのレッドロブスター号にて
SOON SOON SOON
高速道路の真下も真下
巨大ネオンも若々しく
田園地帯に屹立する
ディ ....