SOON SOON SOON
石原大介
ドナウ川の交番脇を
飛ぶ石曜日をつんざいて
マンテンバイクのレッドロブスター号にて
SOON SOON SOON
高速道路の真下も真下
巨大ネオンも若々しく
田園地帯に屹立する
ディスカウント・ストアー
SOON SOON SOON
君が欲しい
といって鳴いた
飼い猫の真似する僕の手足は
生まれついてのドラえもんで
今日も
まっすぐに帰れない
喉もとにパの字のようなコウモリが
群れをなしてパパパパと
からみあってパパパパパと
翻って゜パパパパパハと
磨きこまれ
黒光るキミの
声帯の河川敷の
ペンキ色のたそがれ
ああ
僕ら寄り添って
こんな間近にいたのですね
サボテン混じりのススキ野に
腹ばいになって
地鳴りのような季節の移ろいを
歌にしてみました
マンテンバイクのレッドロブスター号が半端なく
光る水を怖がるので
ヨモギをつんだら
帰りますが
冷蔵庫とか
ゴムぞうりとか
マフラーとか
それにつけてもいろいろなものが
流れていったものです
それも歌にする暇も無いくらいに
ひっきりなしにです