(百年後ニハ
 生キテイナイ)


二人連れと犬
雨上がりの夜
犬は
道端の壁やら草むらを
ジクザグにはしゃぐ
見えないものを見る
ひんやりした空気を恐れたりしない
世界 ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する

僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ

姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
白黒白黒 テントに籠もる咳払い 秋の夜長の神経衰弱

七並べ アルミパイプの指定席 正面に花 照れるジョーカー

「大ちゃんの絵ができました」叔母の手による油絵を喪服で抱え

安らかに ....
お久しぶりと
声をかけると
愛人は
この愛人はとてもよくできた愛人なので
泣いたり駄々をこねたりせずに
お久しぶりと
笑ってくれる

「連絡取れなくてごめんね。元気だった? ....
赤い辞書

君の持っている赤い辞書に
夕焼けは
挟まれている

もう長いこと挟まれていたので
辞書の文字が夕焼けに溶けて
世界がぼやけて
君の世界がぼやけてゆく

のを見ている ....
  

自転車置き場で
空を見上げるのがいい
そこに風でも吹いてくれれば
なおいい
そんなとき
携帯電話の電池でも切れていて
何か大事なことや
大した事じゃないことや
君にとっては ....
ご存じの方もおられるかと思うが私はとある詩の批評サイトを運営している。それを始めて、来訪者の方々に接してみてはじめて気づいたことは、「批評」というとちょっと、と後込みをする方が想像以上に多いということ .... 裂け 落ちる 感情 次々 と 卵 を 産み 発芽 する 悲鳴 を あげて やわらかな 襞 押し 広げる ためらい の ひととき 存在 の さざめき 充満 する 体温 傷 つける 声 爪 を たてて 皮 .... ようかんが街をつつんで
今日も夜がやってきました

駅からの帰り道なんですが
星々は百円ショップのようにチープにまたたいて
さしずめ月は壊れたひょうたんってとこですか

秋の虫がいい ....
色褪せしカエルの背をなでやりつ人差し指はものひきつらす

日暮れれば花弁を閉ぢる花と知らず植ゑてよりわが昼は呪はれ

土くさき夜気につつまれ甦る記憶くるしくのびる根のごと

街路樹の根の垂 ....
虫歯が痛んだので歯医者に行った
虫歯を治してください
口をあんがあと開けたのはいいけれど
白衣を着たおじさんに
ここは目医者ですと言われてしまった

仕方なく
僕は自動車の整備工であ ....
切傷から流れ出でる血脈の
つんと甘い花の香を追い
絡みつく蔓の下に
思い出にひそむ君を知る

部屋の隅にひざを抱え
秒針の刻む音を聞く

耳をふさぎ目を閉じ
丸まり確かめる止まらない ....
裏庭のトマトをもぐようにわたしはわたしになまえを
いくつもつける
(たとえばフランチェスカ、など)
そこにいるわたしテーブルのうえのわたし
わたしがすでにいないところにいるわたし
テーブルの ....
容子さんのおすすめリスト(164)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜の散歩- 大村 浩 ...自由詩1103-11-26
骨洗いの宿題- k o u j i * ...自由詩1503-11-20
寿司屋にて- 嘉村奈緒自由詩6003-11-18
法事にて- 石原大介短歌13*03-11-15
窓の外- いとう自由詩1103-11-10
夕焼けが足りない_5- AB(な ...自由詩1303-10-26
夕焼けが足りない_1- AB(な ...自由詩1503-10-21
「批評」の「根拠」について- ななひと散文(批評 ...1803-9-3
発芽_する_悲鳴- ななひと自由詩503-7-22
家に帰る- たもつ自由詩403-7-15
人差し指- 渦巻二三 ...短歌903-7-14
素敵なこと- たもつ自由詩1303-7-14
匂い- 竹節一二 ...自由詩103-6-30
テーブルのうえのフランチェスカ- なを自由詩3203-6-18

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