発芽 する 悲鳴
ななひと

裂け 落ちる 感情 次々 と 卵 を 産み 発芽 する 悲鳴 を あげて やわらかな 襞 押し 広げる ためらい の ひととき 存在 の さざめき 充満 する 体温 傷 つける 声 爪 を たてて 皮 を 破る 満ち足りた 時間 遠鳴り する 胎内 密集 する 生存 の 生え かわる 連なり 言葉 を 残す 時間 触れ合い 忘れて 群生 する。
跳躍 する 声 の かけら 答える なら 波形 触知 する 身震い 予感 する お終い の 花弁 開いて 遠ざかり ゆく 心音 捜し 沈み ゆく。
早熟 な 皮膚 浸して 共振 する 畏怖 うち捨て られた 塑像 表情 吸い取り ひざまづく 聴力 は とまどい 隠して 低く 流れ 揺れて ゆく。


自由詩 発芽 する 悲鳴 Copyright ななひと 2003-07-22 11:56:03
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