小春日、
冬がときおり気紛れに被ることのある仮面、
とてもおおきな、
あしなが蜘蛛は、
その翌日、
いち早く訪れた、をよそおって、
まるで春そのもののように壁に張りついている、
けれども ....
節分の豆まき用の
落花生
結局
「鬼は外 福は内」は
やらずに寝た
今夜
ウィスキーのアテに
落花生
パキッと割ると
左右に分かれて
一個ずつ
なんだか
悪 ....
号令がかかると皆コンベアーに乗り流された
耳障りの良い音楽が流れて楽しそうに踊った
やがてプレス機で次々と成型され缶に入って
ワクチン注入の後密閉されてX線検査を通り
配送先は激戦地で食料のふ ....
ちいさな悲しみが
あなたの胸を穿ち
しだいにすり減って行くのを見ていた
やわらかい肌は薄く硬く割れて
溜まった涙が流れ出す
春には 鳥や蛙がくるでしょ
あなたは言う
薄っぺら ....
指摘されては修正し
修正後も指摘される
繰り返すうちに
何をやってるのかわからなくなる
最初の方がビジョンがあったのに
どんどんぼやけていく
そうやって完成した資料が
新人研修で使わ ....
エメラルドグリーンの
また舞い降りて来る
この夕暮れ時 、
西空に拡がりいく
光と色の織りなす海
もう居ないのかと想っていたよ
消えた人の声が柔らかく響き入り
此処に自分が未だ生 ....
その辺に落っこちている恋じゃ嫌なの
いつだって“とっておき”が欲しい
これが必然とでも言うような
運命の出逢い
出逢うべくして出逢い
触れ合えば稲妻が迸り
このひとに出逢うために産まれ ....
影で見ている
あなたの秘密の場所を
雨が立っている
過去のトラウマか、感動の涙か
もはや分からない
大丈夫、もう終わったんだよと言われて
銃を下げる
やさしく近付く父親が真犯人で ....
何処までも
澄んだ声が響く
この夕暮れ
西の地平にまた
いつともなく
浮き立ち耀き出す
エメラルドグリーン
そうして薄っすらと
自らのシルエットを晒し
富士の山がたたずんで
明 ....
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鍵を見つけたよ
扉を見つけたよ
鍵穴を見つけたよ
扉を開けたよ
なんてすてきな世界
靴を覆い隠す
くる ....
最近、酔いやすい
〝日本酒の会〟元会員
酒豪の私は今いずこ
日本酒二合か
ワイン半瓶か
ウィスキーロック三杯か
そのくらいで
昨夜、中国ドラマにも酔う
恨みを手放し ....
昆布をキッチン鋏で切り
水で戻す
だしはこれだけ
絹ごし豆腐をゆったりと熱湯で泳がせる
崩れないよう火は弱火
決め手はちょっと良いポンズ
旭ポンズがあれば最高だ
この歳になり
初め ....
きみが蝶蝶を飼い始めた
爆発した工場跡でだ
あまりに広いので蝶蝶がどこにいるのかはきみにも分らない
時折ひらひら舞うのを見ては
「あれは違う 野良の奴だ」とか言う
爆発の日を今でも覚 ....
師走がすまぬという
みんな居なくなってすまぬという
やさしい言葉をかけるのを躊躇う
やさしい言葉が渦を巻いて襲ってくるのを躊躇う
助手席に乗せては苛々が募り
飽きもせず ....
赤信号
ここの信号は
変わるまで長い
運転席から見やる舗道は
眩しいくらい明るい
紅葉した連なる木々が
夕日に照らされて輝く
ひらひら
赤、黄、茶の葉が
人々の上を舞う ....
冷蔵庫を開けると
昨晩食べ残した惣菜の奥に
上へと向かう
エスカレーターがあった
乗ってみようとしたけれど
暗くて上の方は見えないし
何よりこの年で冷蔵庫に入るのは
なかなかにき ....
水溜りがあった
大きな客船が浮かんでいた
甲板からあなたが手を振っている
わたしも泣きながら手を振り返す
別れには涙が必要な気がした
数日後、水溜りはなくなっていた
船の穏やか ....
夜のカフェで
手を繋いだね
本当はダメだった
アイスコーヒーの氷が
溶けるまで
ガヤガヤした闇と
白いマーブル
塔が
キラキラしてる
骨を
撒くとしたら
光の中がいい
さむいので
愛をほどいて
ぼくたちは
薄い布を織った
できるだけ大きくつくろうね
と
きみが笑ったら
見えている全部のものが
ちかちかひかった
できるだけ
できるだけた ....
日の暮れ早い
夕ご飯のテーブルに今夜は
旅先で買った青い陶器の深皿を
出してみる
そこへ絹ごし豆腐を半丁のせたら
白い孤島のようにみえて
潮風と打ち寄せる波が茫漠とひ ....
信号機の青 と、
群青色の空が重なって
眩暈に吊られてしまいそうになる
一日の仕事が終われば
世界の一日が始まる あさぎりの夏
また朝刊二軒分ほど残ってしまった
むろんわたしの ....
夏空が青く呼びかけるから
今日はノースリーブのワンピースを着よう
名前もしらない花々に挨拶し
サンダルで出かけよう
冷えたいろはすの桃を片手に
結露するほどの冷涼さで
火照る頬を潤しながら ....
都会にポッカリと空き地
照らすのは日の出から
カンカンぎりぎりと草原に
射し込めてこの爽やかさ
今日という日の 日日草
翳りだけ待たされて
鼻先につん!とくる
風は明日を感じさせない ....
そんなにも傷ついてあなたはどうしたの
誰も知らないニュースをお知らせします
あなたの心の鉄橋が落ちた
みんなのお世話をしていたひと
森の奥の 静かな崩壊
金魚は呼吸を遠慮 ....
「流れ星に願いをかけて」
「それが 流れ星に もう一度 流れて って願いで」
「また 流れた流れ星に」
「また 同じ願いをかけて」
「・・・ずっと繰り返したら どうなるのかな?」
君がふと溢 ....
時計 重なり
燃える 時計
開いては閉じる
空の草の目
声と空蝉
途切れ途切れに廻る世界
光っている
触れるものすべてが光っている
夜を動かそうとす ....
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