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あの夏に 女の長い
栗色の髪は確かに輝いていた
だが いまは秋
日が短くなり
闇が長くなってきている
その短くなりつつある栄華の時を汚し
女の長い 栗色の髪を梳く
風のようでありたい ....
{引用=うなずいて言われるままにここに来ていまや迷子となりしや我はいずこか}
いつだって曖昧にうなずいてきた
そうして 自分というものを主張出来ないまま
言われるままに進んできた
そこに俺 ....
秋が深まり
冬が近づいてくると
この国の人々は次第に幽かになってゆく
秋とは空きであり
物事に空きが出来る季節
それに対して冬は不結であり
何もかもが互いに結ばれずに
バラバラに佇んでい ....
抒情詩
それから、
世界のあらゆる片隅で
悲しみや喜びがあって
それらの感情は 爆発することなく
それぞれの内でただ秘められてあって
それから、
あらゆる自然の営みと
....
空に漂い、海に溶け、風に流され、火に燃やされて散
乱し、この世のすべてにあまねく広がるもの、石の頑
なさで記憶され、水とともに流れて人の喉を潤し、女
の滑らかな肌のようにつややかで、光とともに輝 ....
長く 長く尾を引いて
冬の光が伸びてきて
そのわずかな明るさに僕らは癒されて
あなたに会いたい
乾いた静電気のような刺激を
暖かさとともに与えてくれるあなたに
長く 長く尾を引 ....
{引用=これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。(「創世記」第11章第9節)}
その昔
僕たちは ....
五月は淋しい月
新緑の匂いに惑わされながらも
それらと一つになることのないジレンマ
暑くなり始めた気候に
責め立てられているような気分
五月蝿い虫どもがまとわりつく
ありえない煩わしさ
....
ただ広いだけの野に
一つの観覧車が淋しく建っている
観覧車は時とともにゆっくりと回り
様々な風景を人に見せる
観覧車に乗り慣れた人は
見慣れた風景をまた見ることになるが
そうでない人にとっ ....