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春の訪れは誰の心をも弾ませる
名もなき花は顔をのぞかせ
白くて柔らかな笑顔を見せる
暖かくなりつつある日差しとは裏腹に
未だ肌寒い大気に体を震わせながら
小さな赤い火が仄かに燃えている
囲炉裏の暖かな炎よ
皆笑顔で囲む夕べ
画家の描く絵のように時は止まったよう
笑顔向ける家族の穏やかで優しい団欒
慎ましやかに流れる家族だけの時間
君と僕とは
どこまで精神的に繋がっていられるのだろうか?
まるで糸の切れた凧みたいに
どこか遠くへ飛んで行ってしまいそうで怖い
僕らの運命の糸が突然プッツリ切れて
そのまま雪埃の舞い ....
詩によって孤独な戦いを強いられている
木の葉が井戸に落ちて水の輪が拡がるように
深く深く地底まで潜り込むように
言葉は解釈を違えて迷子になる
託した想いは誰かの思いにすり替わっては
....
地下鉄に乗ると心踊ることもある
今私が読んでいる本と同じ本を読む男性が
私が座る席の目の前に立っている
歳の頃は五十代半ばといったところか
白髪混じりの髪を短く刈り上げ
少しヨレヨレの白シャ ....
左手首に残る掻き傷の赤く腫れたる筋
三角の爪の痕が
薄らと桜桃のように熟れて浮かび上がる
外気に触れるたび僅かな痒みと痛みが
己が存在を知らしめる
人肌寒く吹く風と
舞い踊る枯れ葉にキスをする
そんな赤茶けた土の上
数羽のカラス
袋啄みて中のゴミ荒らす
それを見ていた鳩
首を傾げて見つめてる
電言柱の雀たちも
遠巻きに見下 ....
黄緑色の葉を広げ照りつける日差しに
まるで大きな掌のように翳す無花果
葉脈が透けて見える
去年は実ることなく
秋にはさっぱり綺麗に葉を散らし
今年はミニチュアサイズの
赤紫色の可愛い実 ....
落ち着いた間接照明のオレンジが
不揃いな五角形の長テーブルとその面に合わせて
それぞれ綺麗に並べられた籐のイスに降りかかる
軽快に流れるジャズの調べ
ケニー・ドーハムが奏でる「ママシータ」とい ....
肌を撫でる冷たさ
体の奥から吹き抜ける風
髪も服も揺られて飛び去ってしまいそうな
微かな土の香りが乾きを呼び起こし
懐かしい枯葉のなる音を思い出す
自転車のカゴに入れた買い物袋は
....
僕は君と一緒に広い世界へ
柔らかな間から出てきた僕は常に君の中で戦い
生活して働いてきたよ
君は僕のことを知らない
僕の顔を見たこともない
それでも僕は君とともに生き
君とともに終 ....
心地よく身を任せよう
その音霊に
楽器同士重なり合い協調し合いながら
奏でるハーモニー
まるで寄せては返す波のように心を揺らしては
夢想の世界へと連れ去ってしまう
ゆったりと時を ....
燻んだ空の下
おもむろにしゃがみ込むオレンジ色の頭巾の少女
雨粒は少女の頭にあたっては弾け
そのまますべり落ちて地面へと砕ける
少女はうつむいたままなにもしゃべらず
ただ顔をくしゃくしゃ ....
体に絡み付く蔦
爪を立てるようにして肌に食い込む棘
否応がなしにそれらの思うがままに身を任せ
赤く染まりつつある姿を晒す私
放射線状に幾重にも映る我が身は
醜い一匹の老獣
まるで暑い湯がいっきに水に変わるように
夢は弾けて消え失せる
優しく包み込むような幸福感溢れた夢でした
他人を思いやることなど一生ないと思っていたのに
いつのまにか利他の心を学んでいた
....
朝露に消えたことばの端々
まだ空気が温められないままに
肌に触れ鼻につく青葉の匂い
じんと痺れる頭の先の
眠気から覚めたばかりの心移ろう
私たちは知らない
テレビでしか
ネットニュースでしか
教科書や参考文献でしか
実際に語り継がれてきた言葉でしか
戦争を知らない
直接爆撃を受けたことも
戦闘に加わったことも
身近に ....
零れ落ちるのは涙だろうか
それとも赤い砂
ひっくり返した砂時計から
まるで煌めく砂糖のように
細かい粒子
さらさら流れ落ちる
ほんの少しだけ締め付ける痛みに
胸をおさえて
ガラス越 ....
硫黄の雨で洗い流される時
裸の王様は全身に火傷を負い
熱射で焼き爛れた大地に醜く肥えた体を横たえる
息絶え絶えに妄言を繰り返しながら
庶民の生き血を吸いながら大地を分断し
人々に混乱をも ....
手を振って笑う子ども
影も笑ってる
黒く伸びた分身
静かに埋もれ重なり合う
赤や緑や黄色の光と
頬にあたる風はやけに冷たく当たる
鋭い牙に優しい光混ぜ誰も気にもせず
行き交う街に
また ....
重なる影に光が滲む
冥(くら)くて紅い円形画いて浮かぶ天(そら)に思いを馳せ
僕はまた君を見上げる
未熟な日本の皆様
我が国の総理大臣は漢字もろくに読めず
その脇を固める参謀も外国で酔っ払って生き恥を世界中に垂れ流し
昨今は政府と対峙するはずの最大野党の代表までもが
企業献金(カネ)でツラを ....
母子もろともキチガイ扱いした人間の詩が
我が物顔で詩誌に載っているのを目にすると
正義はどこにあるのかと正直疑いたくなる
将来の約束を反故にされ
未来への展望も全て壊された者の詩が
いま ....
植物園前で年配の女性に声をかける
戦争法案反対のビラを渡して署名もしてもらうためだ
「もしよろしければお願いできますか?」
しかし、女性からは歯切れの悪い言葉が返ってきた
「戦争法案反対い ....
光満ちて
路面はキラキラ輝き
昔の夢は現実となる
労苦さえもろともせず
苦痛さえ楽しみに変える
頑張りはかたちとなり
辛ささえ吹き飛ばして
心から笑えるような
こんな日がやっときたのだ ....
色とりどりの光と人混み
やけに上昇した体温と匂いに押されながら
僕は自転車に跨りながら泳ぐ
目的地はやけに遠く
岸にたどり着くにはやけに重量のある波に
ぶつかり続かなければならない
....
別に人生に期待している訳じゃない。
好きなことに打ち込む何かもない。
とにかくただ生きているだけ。
大きな夢を持っている訳じゃない。
分が悪いのはいつも同じ。
素晴らしい才能もない。
ーだ ....
悪いことが起こっても
誰かが悪さをしても
時間が経てば結局は忘れてしまう
頭の片隅
どこか心の奥底には残っているはずなのに
その時その場所で起こった事件に悪態ついて
また新たな事件 ....
碧い絨毯踏み締めて空と海とがひとつになる
流れ往く時間が軟かな日差しに温められて
私の頬を撫でる
私は風になる
汐の薫りを纏う風に
ゆったりと優しく笑う貴方の顔が
私の記憶の奥に忍 ....
白菜の葉についた青虫をそっと手袋をした手のひらに乗せた
ごつい布越しからもわかる赤ちゃん特有のプニプニした触感
そっと地面に下ろしたとたん
待ち構えたように隣の年老いた男性が足で何度も踏みつ ....
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