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裸の枝に実る柿

菊西 夕座


季節が頭をめぐらせて仰ぐ空へと囁くたびに
懐かしさは生まれた日の ....
すんだらなにになるべかな
すんだらでなくてしんだらだべ
すんだからすんだらなにになるべかよ
んだからすんだらでなくてしんだらだべよ
すんだからさっきからすんだらいうてるだべ
だけんどさっきか ....
夢はいつもかえつて行つた 山の麓のさびしい村に
   コロンボはホシを追っていった 山裾にレインコートの裾をかぶせ
水引草に風が立ち
   かつての慶事から結び目はほどけ
草ひばりのうたひやま ....
ゲジゲイジュの姫君は百たりて笑い転げ こらえきれずに突っ伏してなおも笑った
もうしぶんのない美貌が指揮者を射止め 彼女の胸にオーケストラを響かせたから
そのハーモニーは格調ある百の手を揃え ....
歴史ばかり雄弁な片割れ石碑のどこにも書いていないが
多賀城の南門から素足をのぞかせた未開の少女が入ってきて
わたしの首になめらかな両腕をかけて影へみちびきいれた
そのときからわたしの胸には真紅の ....
Ⅰ.


夢はすべからくすべすべとしたまるい顔
ひとよんでのっぺらぼうという名の妖怪
さそわれて、肩たたかれて、ふりむけば
人まちがいだろうけれど「なんかようかい」

夜空は月の目玉を ....
 ――明さんの迷った目には、煤も香を吐く花かと映り、蜘蛛の巣は名香の薫が靡く、と心時めき、この世の一切を一室に縮めて、そして、海よりもなお広い、金銀珠玉の御殿とも、宮とも見えて、{ルビ令室=おくがた} .... 孤独であることに耐えられない火は死後に静寂を灯した
夜があけて光あふれる里山の草木に{ルビ微風=そよかぜ}はあたためられている
碧い空がうららかな輝きにみちた礼装で黙祷をささげる
海は静粛な空気 ....
わかれの歌が、近づいて わたしの口に
  入ろうと するも留守です。
きた甲斐もなく 歌、引きかえそうとして
  北風にうたれました。来たばっかりに。
ライラックの花が くちびるにながれて、
 ....
花野誉さんの菊西 夕座さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
裸の枝に実る柿- 菊西 夕 ...自由詩13*25-10-25
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天国は展開の極意_三章~音のない花火が胸を静かに鳴動させる~- 菊西 夕 ...自由詩2*25-6-8
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