すべてのおすすめ
さきほどまで
秤に載せられていた
粉薬のわたくし
脳の 町の
何丁目かで目醒めた
可笑しさの わたくし
みなみなさまは
きれいな 冬の廊下に
靴音を 撒い ....
喉を 僕は 通り過ぎて
日差しの少ない部屋に入った
時間の寂しさが近づいてきていた
まだ 早かった けれど
コップに 桂花陳酒を{ルビ注=つ}いで飲んだ
時間の寂しさが近 ....
{ルビ誤綴=ごてつ}された
この午後の陰を 歩く
哀しみも慕わしさも
あなたの唇の{ルビ彩=いろ}で 膿んでいた
{ルビ端=はな}から鋳込まれていたように
そこに ここに ....