すべてのおすすめ
蔓草の{ルビ畑=はた}の花木を絞めに絞め
夏受診診察までの四時間待ち
塀越しの貸家に白き{ルビ百日紅=さるすべり}
西瓜に塩かけるなといふ眼鏡女医
娘はちゃっかり盗撮をする
後から送ってくるので
文句の言いようがない
でも今回は良いこともあった
仕舞っていたアルバムから
昔の家族写真をAIの動画にしていた
写真なら驚かないが、 ....
ネットの中では面白い現象がみられる
姿かたちや人となりがわからなくても、
勝手に想像して、素敵な人に見えたり。
昔馴染みの詩人さんの詩を音楽家が作曲動画編集、演奏をして
You ....
子の帰るまで採らず置くトマトかな
もぎ来たる真赤なトマト喜ぶ子
食卓の寸時の談笑戻り梅雨
夏{ルビ夕餉=ゆうげ}回転ずしの鮮魚かな
{ルビ外国=とつくに}へ戻りゆく子や蝉しぐれ ....
昨日の客逃げるも追うて脚揉まれ
おしゃべりをやめてしゃんしゃん早よ帰れ
猛暑日は静かにひとり過ごしたい
夕方になれば萎えくる花と吾
夏空を仰ぐやけふも降らるるか
樹々{ルビ並=な}べて{ルビ草臥=くたび}れてゐし夏の庭
ニアミスの姉と妹の夏帰省
光線の具合よき朝ジニア撮る
にわか雨竿に干したるままにして
毎日一応投稿しているフリッカーを何枚かみる
こんな素敵なところに住みたいなーと思う写真もある
今日ポイントを入れた一枚はニューヨークの高層ビルを背景に家族四人が噴水の前に立っている微笑ましい写真。 ....
鯛そうめん郷土料理の昼餉かな
冷汁の味噌と魚は地元産
地消地産えひめ米買ふ梅雨さ中
{ルビ小=ち}さき{ルビ枝=え}に長茄子の花{ルビ濃=こ}むらさき
2008年に入会したサイトでは
ロマンティックな詩を書く詩人が人気で
恋愛詩を書く人はファンが群れていた
現在私が所属しているサイトでは
死や苦悩が描かれている詩が多く
私はついていけな ....
お見舞いを書くのは
ふつう七月か八月だったけど
六月の梅雨どきに
「猛暑の候いかがお過ごしですか」
という葉書を出したら
笑われるだろう
それでもほんとうに
実に暑いから
冷房理で ....
青柿や傘に雨音ざわざわと
一輪も{ルビ徒花=あだばな}のなき茄子の花
紅梅の梅まるまると砂糖漬け
客の居ぬ夏の温泉ひとりじめ
一人で何でもやっていたころ
誰にも頼る気はさらさらなくて
自立している自分を誇らしく思っていた
最近あちこちからだの不自由が出没し
出かけて愉しみを味わうこともなく
そうかといって友と話 ....
踏みつけぬやう草の間の仏の座
ちらほらと薄日に映ゆる梅の花
けふ新たいちりん赤き寒椿
庭の木の余すところなく襖雪
一瞬のワイパー回るみぞれかな
庭中の裸木をわたる雀二羽
瞬間を流るる冬月惜しみけり
人中にいづる発起の巳年かな