最寄り駅から電車に乗って
その朝妻と二人で東京ヘでかけた
各駅止まりの普通電車さ

いそいでいた訳じゃない
たいした用事でもなかった

遊びがてらに銀座まで宝籤を買いに行ったんだよ
も ....
一つの生をたずさえて
一つの詩をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く

)今は何もせずぼうとして
)うねる夏の光を夢見ながら
)美しく深まっていく世界を信じ

 ....
網にかかるのは風に騙され
流れ着いたポリ袋
それとも詩の振りをしたがる風が
書き散らしたメモ書き

アパートの一室で
誰にも知られず
死んだ男の履歴

携帯電話を所持していても
誰 ....
張り巡らされた枝の投網を
小鳥はすり抜ける

月の形に貼られた和紙が
空の水色を透かし

細い絵筆を並べたような
ポプラの ....
よる
あふれる
かなしい
ゆめだけ



あさ
こぼれる
いとしい
ことばだけ



ひる
みちる
うれしい
ひかりだけ
 不思議な男でね。器量の悪い女に限って声をかけ、関係していくんだが、以降女たちは皆、美しく変貌していく。その果てに女たちは真の伴侶を見つけ、そこで男は速やかに身を引く。しかしその後も女たちともその夫た .... どこまでもながされてゆく果てしない旅だ
おみごとに円満する人生でもないし

きみのいる風景にぼくは入って行けない
俯瞰するわけでもなくぽさっと眺めてる

ぼくはコイン電池のCR2032で動 ....
机の上に延びる
湯呑みの影が
お地蔵さんの姿に視える、夜

――もしや

目に映る風景の
あちらこちらに宿る
心というものか
気が遠くなる
丸い三角や四角が浮かぶ
この静けさに包まれ
気が遠くなるよ
やがて深く沈んでいくんだ
この静けさに呑み込まれ

静けさの
深淵が奏でる
 全て諦めたとき
静けさが
 ....
豆は洗わない
100均の鍋に卓上コンロ
量も時間も適当
色と音とにおいが頼り
頃合いを見計らって火を停め冷ます
ハンドピックもしない
寝かせたりもせずすぐ粉にひく

私のコーヒーに失敗 ....
{引用=あなたにとってはつまらないものでも
わたしにとっては宝物なのよ}
二〇一五年三月一日 「へしこ」


 日知庵で、大谷良太くんと飲みながらくっちゃべりしてた。くっちゃべりながら飲んでたのかな。ケルアック、サルトル、カミュの話とかしてた。へしこ、初体験だった。大 ....
今朝は雨雪にならずに安堵した今年の冬は無口貫く

冬枯れの樹木に山が覆われてさびれた村に私ため息

我が子より年下なのに熟れているおんなの尻に目を奪われて

寒すぎて真っ裸になれないよ必要 ....
間違いなく
誰一人
物心ついた正確な日時を記憶してるなんて
不可能だ

それ以前に時間の認識と言う
重要な鍵を握らなくてはならないのだから

物心を手にした頃なんて
遥か遠くでかすか ....
 御可視屋  Visualizer


 音の様  Touch of Sounds


 黒輪さん  Mr. Kurowa


 込めんと、乱。  Unless filling, W ....
  阪神大震災

冬闇やラジオわななくなゐのあと
どうせなら酒色に溺れて、あげくの果てに人生を棒に振ってみたかったな
そんなすくわれようのない生き方が痺れるくらいにかっこよく思えたからさ
その方が文学を志す者の一人としていい肥やしになるんじゃない ....
初めはそんなこと知らなくて
何でも通じると思ってた

あなたが男だから
わたしは女であって
この世界のふつうと思ってたから
違う世界の人だなんて
思わなかった
違う世界も男と女があるん ....
白く燃えている
白く
詩の言葉のなか
わたしはもはや
この世の物ではなく
白く燃えている
白く


純白の壁取り囲む
純白の壁走る
純白の耳鳴り
純白に総毛立ち

体が空だ ....
窓際の席を求める妻月夜 収入のほぼ10割がドングリで「ドングリ払い」出来ぬと辛い 考え込んだり
悩み抜いても
そこから解答引き出せないよな

そんなら
いっさいを払いのけて
ノー天気に生きたほうが
良いんだよ

運が良ければ
幸福の頂点に手が届くかも知れないし
 ....
  *

新年の夜が深まり
姿を持たぬ思考たち
五感の縛りから解き放たれ
星空の下で踊り出す
遠い過去へと遡行する
魂の営みの始まりだ
透明な窓辺で落ち合って
僕ら、それぞれの旅に出 ....
思い出すから
記憶なんだろう

過去の記録がヒトの脳内に蓄積される
その大半は埋もれたまま埃を被るに違いない

過去の痛い記録を

忘れる事によって人は安らぎすくわれるのだろう

 ....
新型感染症が蔓延している
らしい

昨夜遅く
父親と母親が交互にあらわれた
 何で一緒じゃないんだと怪訝に思ったが
何も聞かなかった

二人は入れ代わり立ち代わりあらわれたが
言葉は ....
グザヴィエドランの映画みたく


君に贈ったプレゼントと


君からもらったプレゼントが


最後には


ぜんぶ空から降ってくる


ひとりきりの


水曜の
 ....
二〇一五年二月一日 「樵」

 30年ほどむかし、毎週土曜の深夜に、京大関係の勉強会かな、京大の寮をカフェにしていて、関西のゲイやレズビアンの文学者や芸術家が集まって、楽しく時間を過ごしていたこと ....
どんよりとした
鉛の雲の切れ間から
青が光って覗いている
俺はくたびれ脱力して
道端に腰掛けている
わけの分からない宣伝カーが
ゆっくりと通り過ぎて行く
ひんやりと動かない空気
傾きか ....
日がな一日
謎は謎として取り残され
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺れ動き
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
 ....
死にたいと一曲流れる頭脳にて
揺れるこの想いは偽物でもどうでも良くて
ただ、お前の「死にたい」に聞き飽きたから
お手本を見せてあげることにした

本当はただ安心が欲しいだけ
その安心は簡単 ....
道草次郎さんのおすすめリスト(1100)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
最寄り駅から電車に乗って- こたきひ ...自由詩721-1-27
一つの生を、一つの詩を- ひだかた ...自由詩621-1-26
変死- Lucy自由詩7*21-1-25
光の春が- Lucy自由詩8*21-1-25
推移- ひだかた ...自由詩521-1-25
Fish_&_Chips,_and_Beer- 墨晶自由詩3*21-1-25
CR2032- 梅昆布茶自由詩921-1-25
ひと影- 服部 剛自由詩821-1-24
後もう少し- ひだかた ...自由詩821-1-24
Not_sophisticated- 六九郎自由詩2*21-1-24
おまもり- 津煙保存自由詩4*21-1-24
詩の日めくり_二〇一五年三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-1-24
冬のうた詠む- こたきひ ...短歌321-1-24
耳元でポエムが囁きだした頃から- こたきひ ...自由詩521-1-24
小亜空間- 墨晶自由詩2*21-1-24
冬闇やラジオわななくなゐのあと- 酔横俳句121-1-23
どうせなら酒色に溺れて- こたきひ ...自由詩721-1-23
異世界の人- 木葉 揺自由詩321-1-22
反転記憶〇赤チン小僧- ひだかた ...自由詩421-1-22
窓際の席を求める妻月夜- 北大路京 ...俳句221-1-22
収入のほぼ10割がドングリで「ドングリ払い」出来ぬと辛い- 北大路京 ...短歌721-1-22
極寒の朝に- こたきひ ...自由詩521-1-22
詩的認識ロンのために- ひだかた ...自由詩521-1-19
不安な演奏- こたきひ ...自由詩3+21-1-19
ふやけた心では- こたきひ ...自由詩321-1-18
かけらになる- flygande自由詩721-1-18
詩の日めくり_二〇一五年二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-1-17
道草- ひだかた ...自由詩8*21-1-17
独白- ひだかた ...自由詩821-1-16
唐突に死んでみることにした- 月夜乃海 ...自由詩2*21-1-16

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