それは今川焼や大判焼と呼ばれるもの

その店というか屋台のような小屋
初老のおじさんとおばさんが
たこ焼きとたいこまんじゅうを売っている

一個八〇円するけれど
いつも五〇円になったり
 ....
画面上に寝そべったきみはぼくの
趣味どストライプだったのだけど
いま目の前で三次元になった途端
ボーダーラインに立ったとさ

横糸と縦糸が交差してチェックに
なるギンガムはかつてストライプ ....
君が左腕を僕に差し出す。

痒いの、掻いて

君は右手が使えない

痒いのだが右手で掻けない

僕は指を立て君の左腕を掻く

とっても白い左腕を指で掻く

掻いている間中

 ....
おびただしい雫という雫が
都市と都市の間で あらゆる物と物の間で
たがいに伴を呼ぶ
満月のような視座で みえないその糸に命を与えようとしている男のポエジは
蜘蛛の意図のよう
雫と雫がつながり ....
         真夜中
に何度も目が覚めた浅い眠
りと眠りの合間に呼び鈴が
かすかに聞こえたんだこん
な時間に宅配便ですのお届
けものは封を切ったら一斉
に飛び立った羽ばたいた部
屋中 ....
    

      すべてが寝静まり
      寝返りと寝言の中で
      やかんを磨く
      あしたはどんな一日に 
      なるだろう
      油で汚れ焼けた ....
 
お布団の中、あと一分、、三分、、、

起きた後の喧騒と引き替えにしたってかまいやしない

冬のまどろみは 快楽だ



 
{引用=
悲しみまでも
どこかよそよそしく
荒ぶ冬の
窓際に飾った
クロッカスに宿る
想いを晒すように
萎れた花弁を千切るとき
浮かんでくるのは
たった五文字の
届かなかった言葉さ ....
畑の隅に雨水を溜めている
ラムネ色した
プラスチック製の風呂桶

畑では老いた夫婦が
腰をかがめて手入れをしている
昔はその
小さなラムネ色の風呂桶に
家族で皆身体を丸めて
入ってい ....
昔々…伯父さんの家に遊びにいくといつも、畳の
部屋に這いつくばって、すりすりすり…と無我の
境地の音を立て、何者かが憑り依った後ろ姿で、
すりすり…と和紙を摩る毎に段々…深みある旅人
の自画像 ....
      ゆきのひつじが  
      はらはらと 
      いっぴき、にひき
      ねむれぬよるに
      ふりつもる
      はるをまって
      ....
「非常ベルが鳴らしてみたかった」と、
その男の子は 泣きながら
お巡りさんに謝っていた


毎朝電車は ラッシュを呑み込むと 靴の群れを吐き出す
腕時計の長針先より 先にスマホ
 ....
鶴は千年亀は万年と申しますが、その寿命を
この目でしかと見たというご仁はおられます
まい。それでもなにかにつけ千年万年と口に
したがるのは世の常人の常。これも永遠なる
ものへの憧れでございまし ....
天が地を柔和に踏みつけると
アラユル路が神経回路としての機能を失った
メケ 限りない劣情に踊る旗
標識たちは無言で主張するそれは真っ当なことだろう
生きている人にとって生きていると言うことぐら ....
      毎朝冷たい風に吹かれながら
      洗濯物を干すその手は
      ひどくかさつき荒れていた
      誰よりも早く起き
      米を研ぎ、味噌汁をつく ....
道場にいつも一番早く来る先輩を待つバレンタインデー      家が死んだ
     広い庭に大きな木のある
     昔ながらの家だった
     縁側のあった家は壊され
     大きな木はどこかへ運ばれた
     乾かす洗濯物も ....
庭のすみで箱を見つけた

その箱の中に庭をつくった

その庭のすみに箱を置いた

その箱の中に庭をつくった

その庭の中で

ぼくとあなたが暮らした

おだやかな日差しを浴びな ....
雨に濡れた砂浜にビニール袋を敷いて

途切れなく続く紫の波濤を眺めていると

運動場の端にある雲梯の下で出会った

一匹のコガネムシのことを思い出した

あの頃の私は手に取るように虫の ....
{引用=
沢山の色彩に溺れて、姿を見失ってしまった。少女の髪には、虹色のリボンがたなびいていた。(嘘でも好きな色を選べばよかった)と、はにかんで笑った。何と言ってあげればよかったのだろう。
誰 ....
三種のサラダが詰まった徳用パックのフタを
開け左手に持ったあまおう苺ジャムが挟まる
シフォンケーキサンドを齧ると同時に右手は
牛乳をたっぷり注いだコーヒーのカップ握り
しめているのに目線ならば ....
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら目を凝らしてみたって
ぼくらはたったひとりなのだ
恥も外聞も捨ててしまおうよ
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら耳を澄ませてみたって
ぼくらはたったひとり ....
星の出す答えを
ノートに書き写す
生徒たちは
みな遠くの空を見上げ
道に躓いては
ばつが悪そうに笑う

天体模型を並べ
地球と金星の自転の
逆さまに引かれ合う
それを恋物語と読 ....
傘の下輪唱してるふたりには神の祝福すこし遅れて      薄暗い台所で
     小さなボールを抱え
     温めた牛乳を昔ながらの泡立て器で
     けんめいに泡立てる
     しゅんしゅんしゅんと薬缶が
     今にも ....
誰もがあなたを甘やかすから
気づけばすっかりぜい肉がつき
顔の周りの
柔らかな毛をつまんでみる
味気ないドッグフードだけ食べて
長く生きるのと
体には良くないけれど
美味しいものを食べて ....
素直になろう

ぼくは素直になろう

生きることに謙虚になろう

どんなさみしさも受け入れよう

日々の暮らしに誠意を持とう

やさしい歌に聴き入ろう

きれいな人を好 ....
そのかなしみを

べつに

かなしまなくてもいいんだよ


そのくるしみを

むりに

くるしまなくてもいいんだよ


そのよろこびを

いちいち

よろこ ....
枯草が、湿り気を帯び、奪われた割れる音、
だけが取り残されたように、
平野で歌う、小鳥たちの嘴が、微かに、発泡して、

杖の、一振りで、凪いでいく、象は、
地平線に帰り、月の粉末は、その跡に ....
天地は混じり合い
混沌に帰る
始まりの神話が終わり
終わりの神話が始まる
地平の果てまで行こうよ
悲しみの無い場所を目指して

愛しい大地に残された
深い太刀傷の跡を
洗い流 ....
とよよんさんのおすすめリスト(174)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
たいこまんじゅう- 灰泥軽茶自由詩915-1-30
よこしまなきみとさかしまなぼく/即興ゴルコンダ(仮)投票対象 ...- こうだた ...自由詩3*15-1-30
カイカイカイカイ- ……とあ ...自由詩11*15-1-29
がうでぃな_さざなみ- るるりら自由詩17*15-1-29
夜明けに蝶のとどく/即興ゴルコンダ(仮)投稿.8- こうだた ...自由詩6*15-1-27
やかんと夜と- 石田とわ自由詩17*15-1-27
まどろみ- 殿上 童自由詩20*15-1-26
perdendosi- 衣 ミコ自由詩4*15-1-25
畑と風呂桶- 灰泥軽茶自由詩1015-1-25
版画人生- 服部 剛自由詩415-1-25
ゆきひつじ- 石田とわ自由詩13*15-1-23
麻痺する指先- 為平 澪自由詩11*15-1-23
千年樹/即興ゴルコンダ(仮)投稿.7- こうだた ...自由詩4*15-1-23
メケ- ただのみ ...自由詩12*15-1-21
紡ぐ日々- 石田とわ自由詩17*15-1-20
道場にいつも一番早く来る先輩を待つバレンタインデー- 北大路京 ...短歌215-1-20
ひとり陽だまり- 石田とわ自由詩10*15-1-20
箱庭- 青井自由詩315-1-18
コガネムシ- mizunomadoka自由詩915-1-18
虹色リボン- 衣 ミコ自由詩4*15-1-18
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく/即興ゴルコ ...- こうだた ...自由詩3*15-1-16
ぼくらは- 青井自由詩4+15-1-16
mythos- 衣 ミコ自由詩6*15-1-16
傘の下輪唱してるふたりには神の祝福すこし遅れて- 北大路京 ...短歌315-1-15
茜の記憶- 石田とわ自由詩11*15-1-14
犬と鳥と猫と- そらの珊 ...自由詩12*15-1-13
素直- 青井自由詩315-1-13
こころ- 青井自由詩515-1-12
Clock:- 竹森自由詩515-1-12
United_Arrows- 衣 ミコ自由詩5*15-1-11

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