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酒の自動販売機の前で
近所のおじさんは
ワンカップのボタンを押す
がたたん
おじさんは
しゃがみこむ
しばらくして
立ち上がったおじさんの手にあるのは
完全に飲み干され
....
空蝉を踏みつけ踏みつけ子がはしゃぐ
足の先までもが蝉であった殻
蝉成れず死んだのだろう重い殻
蝉殻に残された唯白い糸
紙箱に仕舞われた
細いヒールの靴を
何十年かぶりに取り出す
一歩
二歩
あまりの痛さに
これはもう私の靴ではないと
知る
おそらく知っていたけど
今日、知ったことにする
おそろ ....
心を傾けたくて
首をかしげてみたりする
垂直を保っていた中身が
静かにあなたの方へ移動して
夜になれば
いっそう傾けたおして
すみずみまでもが水平になる
殻という
分岐を越 ....
今、私は冬の終わりと春の始まりのうすごおりのような、境界面にいる。(、のだと自覚する)
今日は暖かくなると天気予報が告げている。自転車通学をしている娘の防寒ジャンパーが玄関に置き去りされている。 ....
数え切れない
手に負えないくらいの
幾千枚の白いはなびらが
ほとんどいっせいに
枝という枝を離れて
舞い踊る
まるで蝶のように
儚げであるのだけれど
或る意志を持って ....
わたしが
とても小さなこどもだった頃
なにも知らない
知らないということが許されていて
それが
どんなにか幸せだったかということさえも
知らなかった
笑うたび頬に
くぼみを作っていた頃 ....
外葉をめくったら
白い小さな亀がい
て、脱皮直後の未
防備ゆえのその純
真な甲羅にしばし
じいっと魅入る、
命あるものはみな
平等にそんな生ま
れたてがあった。
....
誰もがあなたを甘やかすから
気づけばすっかりぜい肉がつき
顔の周りの
柔らかな毛をつまんでみる
味気ないドッグフードだけ食べて
長く生きるのと
体には良くないけれど
美味しいものを食べて ....
ほどよく乾いた小枝や
抜け落ちた羽根や
通り過ぎていった月日の
さまざまを
ちりばめておく
もうそこは
きみのねぐら以外のナニモノでもない
広い宇宙のなかで
ただひとつだけ
選ん ....
ねえ、知ってる?
氷河期はまだ終わっていないって
たとえば
冷凍庫の扉を
誰かが開けて
昼飯は冷凍パスタかそれともピザか
焼きおにぎりも捨てがたい
うーん、どうしようと
うっかり長 ....
等間隔で並んだハードル
一定のリズムで走り抜けながら
傍から見れば軽々と
それを飛び越えていく
到底私には太刀打ちできないと思わせる
人生が凝縮されたような
すばらしく難しい競技
もちろ ....
ひとつだけ私の肩に舞い降りて小鳥になるよ今日は雨降り
こんなにたくさんの雨粒があるのなら
ひとつくらい雨粒になってしまう魔法に
かかっている小鳥がいるのかもしれないと
思 ....
とよよんさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
おじさんの伝説
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そらの珊 ...
自由詩
11*
15-8-25
空蝉
-
そらの珊 ...
俳句
7*
15-8-24
靴を捨てる日
-
そらの珊 ...
自由詩
12
15-2-28
流動体_【詩人サークル群青_二月のお題_「岐」への提出作品】
-
そらの珊 ...
自由詩
13*
15-2-26
うすごおり
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
11*
15-2-23
墓所にて
-
そらの珊 ...
自由詩
22
15-2-13
雨上がりのステップ
-
そらの珊 ...
自由詩
16
15-2-6
夢見るキャベツ
-
そらの珊 ...
自由詩
19+
15-1-31
犬と鳥と猫と
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
15-1-13
おかえりなさい
-
そらの珊 ...
自由詩
22*
15-1-8
冷凍金魚はいつか解凍される日を待っている
-
そらの珊 ...
自由詩
16*
14-12-26
十二月の疼痛
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
14-12-24
あなたは誰ですか
-
そらの珊 ...
短歌
15*
14-12-11
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