昆虫を描いてばかりいる少年が
今日は汽車の絵を描いた
たび
と口にしてみる
えい、やっ
気持ちをくしゃくしゃに丸めたい気持ちになって
余白にひどく不釣合いな
一匹のノコギリク ....
くだ のばし
風 渡る
皮膚

二枚に 別れた 
黒 と 黄色

とじれば

の 上
遠く
かなたの星で生まれた光
降ってくる
ガス雲をぬけて
いくつもの星団とすれちがって
ちりや小惑星をかいくぐって
小さな青い星に突入して
大気に散乱されながら
ようやくここまでた ....
駅前で
ギターで歌い続ける少年の
声を誰も覚えていない
ギターの音色が日付を越える頃
繰り返している月のかたちを
誰も答えられない
すっかり冷えきった自動車の
エンジンをそっとかける
 ....
辞書は本当は辞書になんか
なりたくなかったんだよ
本当は絵本になりたかったのさ

だから、辞書は本棚で寝ている間
書かれているすべての文字を
手荷物預かり所に預けて
夢の中で
 ....
午前3時33分33秒になったら
こっそりと本棚から
辞書を取り出してごらん
 
99頁と100頁の間に
もう1頁できていて
そこにはとても大切なことが
書いてあるから
 
で ....
そのうち 夜は突然やって来るのだろう
こんな日々に
白夜が恋しい、、白夜が恋しい、、
と 唱えてみても
彼方の国の出来事で
暗闇に透明な涙も光りはしない


今 高い声で鳥が鳴いた
 ....
どこまでも続くこの空は 徒然

それぞれの 秋 思いを乗せた 雲は 流れて行くそうな

明日といふ日を追いかけもして

夕暮れに 辿り着く あかね色に染まりながら

伝えて

 ....
                  「メリーゴーラウンド」 10


  メリーゴーラウンド


ようくんが死んでしまう夢を
わたし なんど見ただろう
そうやって
ようくんの命を ....
「とりとめもない!」


そう言ってパタンと地べたにつっぷした9月の横にしゃがんで僕は、

「いつまでもスネていたって仕様がないだろ。」

と9月をなだめた。


「フン。お前にオ ....
かや かや かや

しなの ほの なき

かな かな かな

つれた つもり の そそらの はなお

ひせの くら ふき

さや さや さや
きみがしあわせかなんて
ぼくはわかんない

なんかいわらっても
それはそれかも
しれないし


きみがしあわせかなんて
きみにもわかんない

ゆめのいいとこで
めがさめたり ....
透明に
張り詰めた
ガラス窓から
朝日が零れているよ
覗き込むと
昨日が
音も立てずに沈んでいくところで

空間
四角く区切ったそれを
大勢の息で共有しながら
積み上げられている ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
ちょっとくらい脇道に逸れたからって
それはそれで道だったり



もしもそのまま進んだって
帰る場所は結局おんなじだったり



一歩
一歩

今を吸い込みながら僕ら ....
なにかをしようとするたび
あー もうだめ
ゆびやかみのけのさきから
きもちのかたまりがぽろぽろころがりおちて
あたりをうめつくすので
ゆきかきのように
かきわけてもかきわけても
おも ....
ペン一本で食べていくなんて
まるで夢のような話だけど
これが二本になると
きわめて現実的な話になる
とはいうものの
アメリカ人の私にはちょっとつらい
デスネ
なついろゆかたに あかいおび

ちかくで はなびが みたくって

はしっていくのは だれですか

きんぎょに ふうせん りんごあめ

あっちにいったり こっちにきたり

ごひゃくえ ....
真昼の空に白い月
青い空の白い月
それはみえないけれど
そこにある幸せ
とてもおおきなきもちをひろったので
めいっぱいふくらませて
そらにはなった
おおきなきもちはかぜにのって
たかくたかくまいあがりながら
ますますふくらんで
まちをすっぽりおおったかとお ....
そこにも ここにも

からまりあった いのち

てをのばせば 

からだに ふれる

くさも きも 

さかなも けものも

あなたも わたしも


ほとばしるものを
 ....
どこにでもあるマンホール
片隅を見ると表札のように名前が彫ってある
吉井さんや渡辺さん、それに森谷さんもいる
一度だけ石田さんの家に行った
中々居心地がよかった

電信柱から突き出る変な形 ....
つぶやきみたいなものです。

○私にとっての詩

私にとって詩は、言葉で表せないものを言葉で表してくれるありがたいもの。

表せないものってなんじゃ・・・小川に素足を浸した時の、「あの感じ ....
右上に未来があって
君は左目で
今宵を仰ぐ

ひらりと身を躱すように
時のクエスチョンを

見て見ぬフリをしてみても
持て余す憂鬱

大丈夫

優しさなんてすでに
君のコ ....
バス停に立っている男の人を見て
フラミンゴだと思った
眼鏡をかけ
顔色は浅黒く
腹がぽこりとつき出ている
かつて、そんなフラミンゴを見たことがあるか
そうでなければ
自分がフラミ ....
手にさげた 月のふきだまり
つめ といだ 草のさざなみ

石の望み
動かない 空と

ながれはじめた 雲
ゆく 決別 の 時
人恋しさを巻き付けて
八月が
扇風機に踊っている


遠く水玉に散る
記憶の夏たちにシャララ
と手を振って


分からず屋な夢の中へ
颯爽と君に

渇きに行こう
この真夜中の
この静けさに

チラチラと
狂気は降って


闇の秒の遅さと
生の流れの速さに
僕は怯える


明かりを付け
異国の古い
映画に紛れながらも


こ ....
たいそう さみしいようなので

さみしいうた ひとつ

あげましょう


ひそひそした うた ひとつ

きいてるあいだは

つぎのさみしさ きませんから


さみしいうた  ....
誰にも なんにも

言えないものだから

大切にしまいこんだ笛を

吹き込む風が

鳴らしています


静かな部屋の中で

かすかに鳴る 笛の音を

聞いていましょう
 ....
玉兎さんのおすすめリスト(389)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一日の終わりに- たもつ自由詩1504-10-10
- 砂木自由詩8*04-10-10
聞こえますか- アンテ自由詩6*04-10-9
暮れない夜、覚めない日- 霜天自由詩1004-10-9
辞書をめぐるお話_第2話- たもつ自由詩1404-10-8
辞書をめぐるお話_第1話- たもつ自由詩15*04-10-8
発光する体- 千月 話 ...自由詩5*04-10-8
それぞれの_秋- ひより自由詩9*04-10-8
メリーゴーラウンド- アンテ自由詩804-10-6
9月(完結編)- 松本 涼自由詩2*04-10-3
ゆう_せ_に- 砂木自由詩10*04-9-21
しあわせ- 松本 涼自由詩5*04-9-20
記憶に並んで- 霜天自由詩1104-9-1
海はこわい- ふるる未詩・独白42*04-8-31
わきみち- 松本 涼自由詩2*04-8-16
だめなきもち- アンテ自由詩404-8-15
文筆家の憂鬱- たもつ自由詩1104-8-15
おまつり- こむ自由詩3*04-8-11
Noon*Moon- 春日野佐 ...自由詩404-8-11
おおきなきもち- アンテ自由詩6*04-8-11
いのち- こむ自由詩3*04-8-11
日常茶飯事- 桜 葉一自由詩404-8-11
「詩について思うこと」- ふるる未詩・独白13*04-8-10
問い人- 松本 涼自由詩2*04-8-10
パラ- たもつ自由詩804-8-10
- 砂木自由詩9*04-8-10
八月- 松本 涼自由詩7*04-8-9
真夜中- 松本 涼自由詩8*04-8-9
うた- こむ自由詩304-8-8
風の笛- こむ自由詩4*04-8-8

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