フリカエル。

ふりかえる。

振り返る。

人生を振り返る。

自分を振り返るのが怖いから

人生を振り返る。



フリカエル。

ふりかえる。

振り返る。
 ....
ほとばしるような朝だった。

私は何者かの言葉で
急かされるように目を覚ました。

すべては夢であったと
この期に及んで、
何に対して言えばいいのだろう。

解せないことが多すぎるか ....
新しい名前をもらった。
前の名前が気に入らなかったわけではないが
やんごとなき事情で
今日から新しい名前で生きることになる。

前の名前を突如捨てるのは
勇気がいるし、惜しいものだ。
名 ....
私が戦士じゃないとしたら
それは、この剣を捨てて
あなたを助けてしまったことに
由来するのかね。

それとも、
もう戦いは終わったから
ということかね。

こうして月光に照らされて
 ....
私だってね
私なりにね
考えているんだよ。
このチクチクした頭をね
もう必要としないなんてね
ひどい話だよ。

なんだかね、
頭から否定されてね
じゃあ私は何なんだよ。
じゃあ私は ....
まあ、炭酸でも飲みなさい。
そんな堅苦しいこと言って
論理矛盾が許せないとか
知性が霧散していくとか
考えなくていいから
まあ、炭酸でも飲みなさい。

まあ、炭酸でも飲みなさい。
そん ....
分かりました
と、子ネコは言って
二度と君を捕まえません
と、ネズミに約束したものの
握手しようとした指先から
鋭角の爪が伸びてきます。

分かりました
と、ネズミは言って
二度と君 ....
お引越しでございますか。
知覚できるものを信じられる場所から
知覚できないものを信じられる場所への
お引越しでございますか。
少々、値が張りますが、よろしいですか。
それでは、お見積もりいた ....
チキン野郎はどこですか。
チキン野郎はどこですか。
勝負しますか、しませんか。
それとも竜田揚げになりますか。

チキン野郎はどこですか。
チキン野郎はどこですか。
明日に向かいますか、 ....
はじめまして、原理主義です。
私はつまりロマンチストで
何が正義かはともかく
正義感が強くて
断定口調が心地よくて
そんなわけで
こんなに無駄のない、
しゅっとした顔になっているというわ ....
もしもし、オレだよ。
3年前、心地よい概念に吸い込まれたオレだよ。
ほら、何でも二律背反にしてしまうオレだよ。
大変なことになったんだよ。
是非、振込んでほしい。

もしもし、オレだよ。
 ....
さあ先着順でございます。
論理的に言えば、早くしないと失くなります。
せっかく理屈から昇華したばかりの
使い捨ての理念だってそうです。
やっとそれらしさを具現したばかりの
あの渇ききった文明 ....
まけるもんかと
うたってやるんだ。

まけないで
まけるもんかと
うたってやるんだ。

せかいじゅうにとどくくらい
おおきなこえで
うたうんだ。

かってないからって
まけた ....
幻惑されるのが人生だと言い切るために
私は人生の何を知っているだろう?

新しい言葉の羅列を生み出すために
私は言葉の何を知っているだろう?

言葉の存在意義は輝くことでもないのに
あな ....
現在形で突っ走ったので
少し汗をかいています。

未来形で懐疑的なので
いささか今日が懐かしいです。

過去形で憤慨しているので
どうにも目的を見失います。

あまりに精巧に構築され ....
連続してやって来よるやろ。
なんか知らんけど。確実に来よるやろ。
困難の顔した幸せがな、いっぱい来よるやろ。
分からんやろ。
困難の顔しとったら避けるわな、普通。


連続してやって来よ ....
ようこそいらっしゃいました。
選ばれし者だけが見ることのできる世界です。
幻覚ではございません。
これが幻覚とおっしゃるならば
普段の世界が幻覚でないことを
証明する必要があります。

 ....
お待たせいたしました。
誘惑を欲望と取り違えたオムライスの隠喩でございます。
注文されてませんか?
ではこちらの
解放感だけのニコゴリのバルサミコソース和えでございますか。
違うのですか?
 ....
明日に吠えろと言われても
酸化した矜持が邪魔だし
干上がった克己心は安定を望むし
理論武装したら脱ぎ方が分からないし
大体、明日は吠えられ慣れているのか不安です。

明日に吠えろと言われ ....
ピッチャーが投げるから
バッターは打つ機会があるわけで
ピッチャーが投げなければ
バッターは決して打つことはできません。
ピッチャーが憤慨してようが
悲嘆に暮れていようが
バッターが明日を ....
歴史から自由であった個人がいないように
バナナから自由であったサルはいないのです。
例えは不自由かもしれませんが。

原因から自由であった結果がないように
ハチミツから自由であったミツバチは ....
ジュースが飲みたい。
そう言って男の子は歩いていきます。

ジュースがいよいよ飲みたい。
そう言って男の子は少し汗ばむ五月晴れの中を歩いていきます。

ジュースが飲み干したい。
そう言っ ....
おばあちゃんは畑を耕します。
ニンジンを採ってきては僕に見せます。
目にいいから食べてみなさい、と
マンガ三国志を読んでいる僕に言います。

おばあちゃんは畑を耕します。
ジャガイモを採っ ....
マンゴーが坂道を転がっていきます。
南国の坂道をマンゴーが転がっていきます。
坂道の先に見えるのは珊瑚礁を誇る海です。

マンゴーが加速して転がっていきます。
海の薫りで辺りは満たされていま ....
カラッと揚がってごきげんの
エビフライにも意地があります。
ピンと伸ばした背筋なんて
エビの本分ではありません。
ごきげんなのは所詮、愛嬌です。
無意識のうちにキツネ色を望んでいたなんて
 ....
どうも、カレーライスです。
ご無沙汰してます。
今日私の身がどうなるか?
そんなことはわかりません。
5分先も分かりません。
明日なんてもっての他です。
飴色のタマネギの頃から
私は現在 ....
風が時にそうであるように
春の詩は私たちに随分とつれない。

褪せた色の春が私たちにもたらしたのは、
決意という無限くらいだろうか。

望まなかった過去を
無理に思い出させてどうするとい ....
あなたは今日からマドラーなのよ。

そう言われて随分と時間が経つ。
私は今、無事にマドれているのだろうか。
自分では判然とせぬ部分が多い。
善くも悪くも他のマドラーがいるから
私も自分の立 ....
私のことを少し話そうか。
私はね、アリなのだよ。
黒くてね、節足で、勤勉だけが取り柄のね。
そりゃ甘いものには目がないさ。
生活は甘くないからね。
均衡を保ちたくなるのさ。

私のことを ....
見たまえ、この格子状の麗しきラインを
これこそがメロンパンだよ。
我々はかつてヴイーナスを美の象徴として崇めた。
しかし歴史は変わった。
アフロディーテすら予測できなかった時代が
到来して ....
ブルース瀬戸内(211)
タイトル カテゴリ Point 日付
フリカエル自由詩307/8/1 19:52
南アメリカ大陸の布団自由詩3*07/7/30 20:52
新しい名前をもらって自由詩4*07/7/25 21:39
私が戦士じゃないとしたら自由詩1*07/7/24 21:38
タワシおやじ自由詩10*07/7/6 22:17
炭酸サバイバル自由詩4*07/6/25 20:31
ライバルの諸相自由詩607/6/21 20:24
哲学的引越し自由詩307/6/19 21:10
1cmでも、高く自由詩307/6/14 22:38
自己紹介主義自由詩5*07/6/13 22:37
現在は細部を足蹴にして自由詩9*07/6/12 22:16
先着順の世界自由詩407/6/2 0:05
こどもの挑発自由詩6*07/5/28 21:09
存在が見え隠れして自由詩2*07/5/24 21:31
空間は色気を出して自由詩607/5/22 21:48
連続してやって来る自由詩3*07/5/21 21:42
証明するワールド自由詩307/5/18 21:39
失礼レストラン自由詩307/5/17 21:37
明日に吠えてしまって自由詩307/5/15 22:28
予告ストレート自由詩5*07/5/8 22:57
詩は解放されない自由詩4*07/5/7 22:48
執着ジュース自由詩507/4/27 21:34
おばあちゃんと劉備自由詩7*07/4/13 0:32
加速するマンゴー自由詩6*07/4/11 0:04
エビフライのタブー自由詩1*07/4/3 23:14
カレーライスの誇り自由詩3*07/3/29 22:16
春の詩を書くために自由詩3*07/3/26 21:58
マドラー目線自由詩8*07/3/21 12:47
アリのシアタールーム自由詩2*07/3/19 22:08
メロンパンは語り尽くす自由詩8*07/3/12 23:36

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