賭け(人生)に負けたやつだけが知っている
俺は町の灯りを見上げた
煙草の煙が
因縁に変わる
逃れられやしない宿業
道頓堀に雨が降る
赤い傘のカップルを
黒塗りの個人タクシーが ....
使っていない手帳を時々めくる
明日の予定はどこにも書かれていない
その余白が持ってる白は
明日になっても
やっぱり空っぽのままなんだ

約束で繋がっていた
あなたの名前と日付も
 ....
魚肉ソーセージを喉に詰まらせてひっくり返ってる猫の屍骸を公園で見た。誰だこんな酷いことをしたのは。クマのヘンドリックはぼくの隣にきてペットボトルの水を飲みながら言った。そして飲み残したペットボ .... どのみち世界は
俺を受けいれることはないだろうと思っていた
二十歳のころ
俺は生まれてきたことを呪った

憎しみは
親に向けられた
憎しみは
世間へと向けられた
憎しみとは殺 ....
あれは確か
8月の日の最後の日曜日のこと
海辺に打ち上がった
クジラの噂で
町中が持ちきりになった

青いクジラは
夏の太陽の光を反射し
焼けてグッタリと
眠っていた

 ....
セニョリータ
もしもぼくらの星が駄目になっちまったら
君の目を見つめてこう言うよ
セニョリータ
愛してる
世界が終わっても
二つに裂けないのが二人の愛さ
セニョリータ

都会 ....
肉屋の軒先で 雨宿りしながら
ぼくはグラム398円の値のついた
ショーケースの中の
肉の切れ端を見ていた


タバコに火をつけた


ヘンドリックが
食肉になって
 ....
紙をこする
チャコールの音が響く部屋
モデルに雇われた猫は
ねむたそうに欠伸をしながら
裸体をテーブルの上に広げている

デイバックから化粧道具をとりだし
バスタオルを巻いた ....
カンガルーはハーバーを見下ろす見晴し台の方へ、身ごなしも軽く入っていった。

海から吹き上がってくる、風のざわめきが聴こえ、ヨットが揺れている。
ハンドブレーキを、ギューイっと、引い ....
間もなく激しい雨が降り出してきた。

バルコニーのプランターを小走りに部屋の中に取り入れるまなみ。
電話が鳴る。
夕暮れの晩夏の窓辺に並んだ、ビルディングが雨の中に霞みはじめる ....
オダカズヒコ(40)
タイトル カテゴリ Point 日付
夕陽の沈む向こう側自由詩1*15/3/8 0:05
停車場 自由詩1*15/3/7 19:22
渡る世間はクマばかり 自由詩2*15/3/7 19:18
あいつは復讐したがっている自由詩3*15/3/1 21:30
青いクジラ自由詩3*15/2/28 21:14
もしも地球に人が住めなくなったら 自由詩1*15/2/28 20:44
ヘンドリックの最後自由詩7*15/2/28 20:29
アトリエ自由詩5*15/2/17 22:14
カンガルーのポケット自由詩3*15/2/17 21:25
新婚生活 (ラフ=テフ外伝 パート2)自由詩1*15/2/17 21:20

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